「三菱電機製エコキュートで修理が必要なエラーには、なにがあるの?」「エコキュートを故障させないためには、どうすれば良いんだろう?」という不安を持っているのではないでしょうか。
三菱電機製エコキュートはお得にお湯を沸かしてくれるものの、長期間の使用による劣化や損傷で修理が必要なエラーコードが出ることがあります。エラーコードは内容によって修理が必要なもの、不要なものがあるため把握しておくことが大切です。
今回の記事では、三菱電機製エコキュートで修理が必要なものと不要なもの、修理業者の選び方、費用相場、長く使うためのポイントまで解説しています。本記事を読めば三菱電機製エコキュートのエラーコードや修理業者に関して理解が深まるため、いざというときでも慌てずに早期解決できるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
三菱電機製エコキュートの修理が不要なエラーコードと対処法
三菱電機製エコキュートには、自分で対応できる修理の必要性が低いエラーコードがあります。対処方法とともに紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
※対応してもエラーが表示される場合は、メーカー・販売店・修理業者へ問い合わせてください。
【修理の必要性が少ない自分で対処できるエラーコード】
エラーコード | エラー内容 | 原因 | 対処方法 |
U00 | 給水温度高温異常 | 貯湯ユニットに給水されている水温が45℃以上になっている | ①太陽光(ソーラー)で作られた湯が供給されている場合は、販売店へ相談する ②夏場など給水配管が太陽熱で温まっている場合に、一時的に表示される可能性あり ③蛇口からしばらく湯を出す。給水配管の温度が下がり解消される可能性あり |
U03 | 浴槽栓忘れ(ふろ配管のつぶれ) | 浴槽アダプターフィルターや湯はり配管内部の汚れ・詰まり | ①浴槽の栓が抜けている場合は、浴槽の栓を閉めて、再度ふろ自動スイッチを押す ②貯湯ユニットの周囲でお湯が漏れていないか(水抜き栓が緩んでお湯が漏れているなど) ③浴槽アダプター、ふろ配管が汚れている場合は、お手元の取扱説明書「お手入れと点検」と「ふろ配管のお手入れ」のページを確認し実施する |
U04 | 湯切れ表示 | お湯の使い過ぎ | ①停止日数、わき上げ休止を設定しているため沸き上げをしていない場合は、設定を解除し「満タン」を押してわき上げを行う(「満タン」沸き増しは深夜時間帯になると自動で解除される) ②沸き上げが「少なめ」や「おまかせ」設定でお湯の使用量が多い場合に、頻繁に表示されるときには「多め」に変更する ③お湯をいつもより多く使った、浴槽の冷めた残り湯をあたため直した場合は、「満タン」を押して沸き上げを行う(満タン沸き増しは深夜時間帯になると、自動で解除される)※正常にお湯を沸き上げると自動的に表示は消えるため使用可能 |
U05 | 追いだき湯切れ | ||
U07 | タンク未満水検知 | 貯湯ユニット内が未満水で、電源「入」の状態 | お手元の取扱説明書「こんなとき」に従い貯湯ユニットを満水にする |
U09 | 湯はり試運転異常 | 据付直後などで、初回のふろ自動で湯はり試運転が正常に動作できない状態 | 浴槽に残り湯がある場合は、浴槽の栓を抜いて排水する。その後、再度ふろ自動で湯はり試運転を実施する。正常に湯はりが終了し、エラーの発生が無ければ様子を見ながら使用する |
U10 | 高温水遮断形浴槽アダプター動作 | 浴槽内が空の状態で、高温さし湯を行なった可能性あり | ①エラー表示の際には、浴槽アタプターにシャワーなどから冷水をかけながら、「ぬるく」スイッチを押す ②浴槽アダプターが冷めた後に、「ふろ自動」スイッチを押して湯はりができれば、「U10」エラーは解除される ③浴槽アダプターの温度が低下するまでは、再び「U10」エラーが表示されますので、「U10」エラーが表示されなくなるまで数回繰り返す |
U19 | ヒートポンプ配管循環不良 | 貯湯ユニットとヒートポンプユニット間に接続されているヒートポンプ配管内の循環不良 | ①貯湯ユニットやヒートポンプユニットに水が供給されているかを確認する【水が供給されていない場合】貯湯ユニットの電源を切り、すべての蛇口(湯水混合栓)を閉めて、機器を満水にし、満水後に電源を入れて、機器のエア抜き運転を実施する【水が供給されている場合】ヒートポンプ配管内に空気(エア)が残っている場合は、循環不良の原因となる可能性があるため、機器のエア抜き運転を実施する※エア抜き運転、エラー解除方法については販売店に相談、または据付工事説明書を確認する ②ヒートポンプ配管が、弊社の据付工事説明書に記載されている配管サイズであるかを確認する ③ヒートポンプ配管に止水栓、水漏れや配管のつぶれ、配管のつまり、配管の逆接続がないかをご確認する |
U29 | ふろ配管循環不良 | 据付工事後の試運転湯はりが正常に完了できていない状態 | ①ふろの栓が抜けている場合は、おふろの栓を閉めて、再度ふろ自動スイッチを押す ②水抜き栓の緩み、浴槽アダプターのつまりを確認して、再度ふろ自動スイッチを押す ③給水配管専用止水栓が閉じている場合は、開ける(蛇口からお湯が出る場合、すでに開になっている) ④湯はり量の設定が少ない場合は、浴槽アダプターが隠れる量に設定し、浴槽内の残水を排水後、再度ふろ自動スイッチを押す |
U31 | 自動浴槽栓異常 | 浴槽栓の閉止が確認できない | 【浴槽栓連動に対応していない場合】スマート機能の「浴槽栓連動」設定が「入」になっている。「浴槽栓連動」設定を「切」に変更する。※スマート機能の設定方法は取扱説明書で確認する 【浴槽栓連動に対応している特定ハウスメーカーから購入の場合】①浴槽栓に異物が詰まっている場合は異物を除去し、手動で浴槽栓を閉めてから、再度湯はりする ②浴槽栓に異物が詰まっていない場合はお買上げの販売店へ連絡する※一時的に湯はりする場合は、スマート機能の「浴槽栓連動」設定を「切」にして、手動で浴槽栓を閉めてから、再度湯はりする |
103 | 高圧異常 | ヒートポンプ配管内の水が正しく循環できていない可能性あり | 【据付直後の場合】①ヒートポンプ配管のエア抜き運転を実施することにより正常に復帰する可能性があるため、エラー解除後にエア抜き運転を行う ②再度運転を再開させることにより正常に復帰する可能性あるため、エラー解除後に再運転を行う ③ヒートポンプ配管に止水栓、水漏れや配管のつぶれ、配管のつまり、配管の逆接続がないかを確認する。エラー解除後に再運転を行う 【配管凍結の場合】凍結が溶けたら使えるようになるため、解凍するのを待った後にエラー解除を実施する。凍結を待てない場合は販売店へ相談する ※2017年以降に製造された機種のみエラー解除を実施すること |
117 120 | わき上げ温度高温異常 | ||
121 | わき上げ温度低温異常 | ||
201 | 入水温度高温異常 | ||
C03 | 高圧異常 | ||
C16 | 給水ポンプ異常 | ||
C17 | わき上げ温度高温異常 | ||
C19 | 冷媒吐出温度(高温)異常 | ||
C20 | わき上げ温度高温異常 | ||
C21 | わき上げ温度低温異常 | ||
C30 | 入水温度高温異常 | ||
P05 | ふろ用流量センサ/ふろ給湯用電磁弁異常 | おふろの湯はりに異常 | ①断水時や冬場では配管が凍結して表示することもある(断水時は、断水が終了するまで、配管が凍結している場合は解凍するまで待つ) ②タンク内に水がない場合は、タンクを満水にする(蛇口から湯が出る場合は該当しない) ③給水配管専用止水栓が閉じている場合は開く(蛇口から湯が出る場合は該当しない) ④浴槽アダプターにゴミがつまっている場合は、歯ブラシなどでゴミを取り除く ⑤上記の処置後に、ふろ自動のスイッチを押すとエラー表示が解除される ⑥エラー解除しても再度エラー表示される場合は、点検が必要なため給水配管専用止水栓を閉じて、販売店に点検・修理を依頼する |
※参考:三菱電機
三菱電機製エコキュートの修理が必要なエラーコード
三菱電機製エコキュートでは、以下のエラーコードが出た場合に自分で対応しにくいため、メーカー・販売店・修理業者へ問い合わせしてください。
【修理や点検の必要性が高く自分で対処しにくいエラーコード】
エラーコード | エラー内容 | 原因 |
102 | 圧力センサ異常 | ヒートポンプユニットの部品不具合 |
U11 | 追いだき配管エア抜き不足 | 貯湯ユニット内部の追いだき配管内に空気(エア)があり、追いだきができない状態 |
P00P10P11 | ふろ用電動混合弁異常 | ・貯湯ユニット湯はり温度を調節する部品の不具合・給水配管専用止水栓が閉じている・冬期は給水配管が凍結しているため貯湯ユニットに給水されていない |
P01P20P21 | 給湯用電動混合弁異常 | ・貯湯ユニット給湯温度を調節する部品の不具合・給水配管専用止水栓が閉じている・冬期は給水配管が凍結しているため貯湯ユニットに給水されていない |
P02 | 循環フロースイッチ異常 | 追いだきや保温などのふろ機能が正常に動作できない |
P16 | ヒートポンプ配管逆接続 | ・沸き上げ不良・ヒートポンプ配管内の水が正しく循環できていない・冬季はヒートポンプ配管が凍結している・据付直後は、ヒートポンプ配管の極性が誤って接続されているか、ヒートポンプ配管のエア抜き不足が原因 |
P17 | 高温貯湯異常 | 沸き上げ時に貯湯ユニット内の温度が、目標温度よりも高い温度で沸き上げされた |
P18 | ふろ用熱交換器異常 | 自動ふろ運転・追いだき動作時の部品不具合 |
P28 | 追焚切替弁原点固着異常 | |
P29 | 追焚切替弁原点以外固着異常 | |
P30 | ふろ循環熱源ポンプ異常 | |
P31 | ふろ循環熱源流量調整弁異常 | |
P24 | 入水切替弁異常(原点固着) | ・わき上げ不良・わき上げ動作時の部品不具合 |
P25 | 入水切替弁異常(原点以外固着 | |
P26 | 出湯切替弁異常(原点固着) | |
P27 | 出湯切替弁異常(原点以外固着) | |
P13 | バイパス電動弁異常 | わき上げ不良 |
P60 | UV-LEDユニット異常 | UV-LEDユニットの異常 |
P35 | ふろ給湯用電磁弁閉止異常 | 湯はり時に動作する弁が正常に開閉できていない |
P36 | 熱源ポンプ異常、HP循環ポンプ異常 | 貯湯ユニットの熱源ポンプ(HP循環ポンプ)の動作に異常がある |
P37 | ふろ循環ポンプ異常 | ふろ自動での湯はりや追いだきに異常がある |
F06 | 水位センサ 短絡/断線 | 湯はり時におふろの水位が検知できない |
F08 | 漏水検知 | 貯湯ユニット内部で水漏れを検知 |
F09 | 水位出力・浴槽設置階 異常 | 湯はり時におふろの水位が検知できない |
H01 | リモコン通信異常 | 貯湯ユニットとリモコンの通信不良 |
H03 | 異機種リモコン接続異常 | 貯湯ユニットとの組み合わせが異なったリモコンが設置されている |
H10 | HPユニットとの通信異常 | ヒートポンプユニット(室外機)と貯湯ユニット間の通信不良 |
H11 | 異機種HPユニット接続異常 | 貯湯ユニットとヒートポンプユニットとの組み合わせが異なって設置されている |
E00 | 上ヒーター制御用(※残湯75L)サーミスタ短絡・断線 | 貯湯ユニット内部のセンサー部品不具合 |
E01 | 下ヒーター制御用(水温検知)サーミスター短絡・断線 | |
E02 | 残湯(200L)サーミスタ短絡・断線 | |
E05 | ふろ用温度検知サーミスタ短絡・断線 | |
E06 | 給湯温度サーミスタ短絡・断線 | |
E07 | ふろ戻り温度サーミスタ短絡・断線 | |
E08 | ふろ側熱交出口温度検知サーミスター短絡・断線 | |
E13 | 残湯(0L)サーミスタ短絡・断線 | |
E16 | 混合弁給水水温サーミスタ短絡・断線 | |
E17 | ふろ側熱交出口/入口温度検知サーミスタ ハーフデッド | |
E20 | 残湯(50L)サーミスタ短絡・断線 | サーミスタ不具合 |
E21 | 残湯(100L)サーミスタ短絡・断線 | |
E22 | 残湯(150L)サーミスタ短絡・断線 | |
E23 | 残湯(200L、220L、250L、300L)サーミスタ短絡・断線 | |
E24 | 残湯(250L、290L、330L、400L)サーミスタ短絡・断線 | |
E26 | 中温水サーミスタ短絡・断線 |
その他メーカーのエラーコードはこちらから
【メーカー別】エコキュートのエラーコードと対処法を徹底解説!
※参考:三菱電機
保証切れ・対象外の修理は業者に依頼するのがベスト
メーカーや販売店の保証切れや保証対象外の場合は、修理業者に依頼してみましょう。ここでは修理業者に依頼する際に知っておくべきポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
修理や部品交換は自宅でできる
エコキュートの故障による修理や本体・部品交換が必要な場合は、自宅で気軽に修理を行うことができます。エコキュートの故障が見つかり、修理業者に依頼する際の主な流れは以下のとおりです。
- 優良な修理業者を探す(選び方は後述)
- 複数の修理業者に問い合わせ相見積もりを取る
- 問題がないと判断した業者に修理を依頼する
- 修理業者が自宅でエコキュートの修理や本体・部品交換を行う
このように修理業者は自宅まで来て修理や交換を行ってくれるため、依頼者は気軽に依頼できるようになっています。また修理業者のなかには24時間365日対応してくれる業者がいるため、急な故障でも安心できるでしょう。
エコキュートの修理内容にともなう費用の相場
エコキュートの修理費用はメーカーや修理業者などで異なります。今回は参考として三菱電機の修理費用をご紹介します。修理費用の主な相場は、以下のとおりです。
- 見積もり診断:数千円~1万円前後
- 部品交換を行わない点検等の作業:約1~1.5万円
- 部分的な修理や配管などの部品交換:約1~7万円
- ヒートポンプ内の冷媒回路の修理や交換:約5~19万円
- 貯湯タンク・ヒートポンプユニット交換:約20~50万円
基本的にメーカーよりも修理業者のほうが、費用は安くなる傾向があります。修理業者によっては、なにかしらの割引で修理費用が安くなる可能性があるためです。
ただし修理費用が相場よりも明らかに安すぎたり高すぎたりする業者は、トラブルの元になる可能性があるため依頼を控えたほうが良いでしょう。信頼できる修理業者の選び方に関しては、次章で詳しくご紹介します。
※参考:三菱電機
信頼できる修理業者の選び方
悪質な修理業者を選ばないためには優良な修理業者に、どんな特徴があるのかを知っておく必要があります。優良な修理業者を選ぶ際は、以下の特徴を参考にしてみてください。
- 良い口コミが多い
- 施工実績が豊富にある
- 丁寧な接客対応をしてくれる
- 質問に対して的確に答えてくれる
- 24時間365日で修理対応してくれる
- 会社のホームページが更新されている
- 見積金額が相場よりもかけ離れていない
- 修理後の保証やアフターサービスが充実している など
なお不明点を問い合わせて質問する際は、メールではなく電話で行うことをおすすめします。電話のほうが修理業者の雰囲気や対応力などを、確かめやすいためです。
修理業者は「新日本エネックス」がおすすめ
エコキュートの修理業者で、おすすめなのは新日本エネックスです。新日本エネックスは福岡を拠点としているものの、修理は全国対応しています。主な特徴は「迅速な対応・安心のアフターサービス・スタッフの対応力・良心的な価格」です。
以下は実際に修理を依頼された、お客さまの声になります。
「給湯器の交換の作業に来ていただきましたが、ほかの気になるところも一緒に見てもらえて助かりました。担当者の方の対応も良かったです。」 「変な音がするので不安になって連絡しました。スタッフの方はとても親切で、故障の原因や機会について、とても丁寧に教えて下さいました。お願いして良かったです。」 「急に給湯器の調子が悪くなり、困っていました。でもスタッフさんのテキパキとした段取りで、すぐに直してもらえたので本当に助かりました。」 |
また修理以外にも、買い替えやガスからエコキュートの置換なども対応可能です。無料で相談や見積もりができるため、お気軽に新日本エネックスへ問い合わせてみてください。
エコキュートを少しでも長期間使うためのポイント
エコキュートを長く使うには、8つのポイントを意識することが大切です。エコキュートを劣化や損傷から守り、できる限り寿命を延ばすためには正しい使い方やメンテナンスが必要不可欠といえます。今回ご紹介するポイントを意識していただき、できることから実践してみてください。
日常的に浴槽・循環口フィルター・配管掃除を行う
浴そう・循環口フィルター・配管掃除を日常的に行うことを心がけましょう。エコキュートは掃除をせずに使用し続けると、内外部の配管や部品の劣化・汚れの堆積などによって故障する可能性が上がります。各部分を掃除することで得られるメリットは、以下のとおりです。
【浴そう・循環口フィルター・配管を掃除するメリット】
浴そう | 循環口フィルター | 配管 |
・浴そうを洗い流すことで循環口フィルターや配管への、入浴剤の成分や水アカなどの不純物を侵入させない・不純物を洗い流し、お風呂やお湯を清潔に保てる | ・循環口フィルターの目詰まりを解消すれば、温度センサーの誤作動を防止して正常な温度で追い焚きできる・目詰まりを解消できるため、お湯の出が良くなる | ・配管内に入浴剤の成分や水アカなどの不純物が溜まらなくなり、劣化防止や損傷、詰まりなどを解消してくれる・配管の劣化や損傷による水漏れや、エコキュート本体の故障を防ぎやすくなる |
掃除する頻度については浴そうが毎日、循環口フィルターは週1ペース、配管掃除は2〜3か月に1度(自動配管掃除機能がない場合)くらいがおすすめです。エコキュートの寿命を少しでも延ばすためには、自分でできる定期的な掃除は必要不可欠だといえます。
配管掃除に関しては、簡単に配管掃除が行なえる自動配管洗浄機能を活用するようにしましょう。自動配管洗浄機能は、浴そうのお湯を抜く度に残り湯を利用して行えます。また自動配管洗浄機能に加えて、半年に1度はジャバ(1つ穴用)での洗浄も行うと良いでしょう。三菱電機の場合は、主に以下の流れで配管洗浄が行えます。
- ふろ自動運転を「切」にする
- 循環口フィルターの中心から10cm以上お湯を残す
- ジャバをお湯に入れる
- リモコンのメニューから「洗浄」を3秒以上押す
- 洗浄後にお湯を抜く
- 排水栓を閉じる
- リモコンのメニューから「温度+ふろ自動」の同時押しで湯はりする
- 循環口フィルターが隠れる湯量で「ふろ自動」を押して湯はりを停止する
- 「洗浄」を3秒以上押して配管をすすぐ
- すすぎの終了後に排水して、浴そうを掃除する
機種ごとに操作方法が異なることがあるため、それぞれの取扱説明書の確認も行うと良いでしょう。
※参照:三菱電機
0度以下になる冬場は凍結防止対策を行う
エコキュートの寿命を少しでも長く延ばすには、凍結防止対策を行うことも大切です。凍結で配管内の水が凍ってしまうと、エラー表示が出たり損傷して故障する可能性があります。
翌日の天気予報が0度以下になることがわかれば、取扱説明書などをもとに以下の対策を行っておきましょう。
- フルオートタイプで凍結防止運転があればONにしておく
(循環口よりもお湯を5~10cm[説明書要確認]ほど残しておく) - お湯の温度を「水」または「低温」にし、蛇口から水を1分間に200cc(コップ1杯程度・9時間流し続けても水道代100円以下)ほど流し続ける
- 降雪対応ファンがあれば「入」にしておく
- 凍結防止ヒーターがあれば電源を入れる
(付いていない場合は業者に取り付けてもらうことも可) - 各配管に保温材を巻いておく
- 風が強いときは脚部化粧カバー(別売)を取り付ける
- 防雪カバーを取り付ける
このような凍結対策は基本的に自分でも行えます。しかし凍結防止ヒーターの設置に関して自分で対応できない場合は、無理に行わず業者へ依頼しましょう。
もし凍結してしまった場合は、解凍するまで待つのが安全な方法です。しかし少しでも早く解凍したい場合は、「配管にタオルをかけて、ぬるま湯をゆっくりかけて解凍する」という対処法があります。
注意点は「熱湯をかけない」ことです。冷え切った配管に熱湯をかけると収縮している配管が膨張し、亀裂が入って破損する可能性があります。
また外気温が低すぎると、タオルごと凍結する可能性があることも考慮すべきです。急いでいない場合は、自然解凍させるのが一番良い対策といえるでしょう。
ヒートポンプユニット周りはスペースを空ける
ヒートポンプユニットの周りには、極力ものを置かないようにしてください。ヒートポンプユニットには、空気中の熱を取り込む給気口や排出のためのファンが付いています。
そのためヒートポンプユニットの周りにものがあれば、うまく吸気・排気できなくなることが考えられるでしょう。このような状況になった場合のデメリットは、以下のとおりです。
- エコキュートの効率が悪くなってしまい性能低下につながる
- 効率よくエコキュートでお湯が沸かせない状態になり、故障の原因になってしまう可能性がある
- 強風や地震などの自然災害によって転倒してしまい、周りのものだけではなく、ヒートポンプユニットや貯湯タンク自体の損傷や故障につなる
- 逆に周りにあるものがヒートポンプユニットや貯湯タンクへぶつかり、破損や故障する可能性もある
メーカーが推奨していない環境での使用は、基本的に保証対象外になってしまいます。しかし、このような場合でも火災保険の適用で対処できる可能性があることを覚えておきましょう。
ただし火災保険でも「経年劣化・地震・一定基準以下の水災」は保証対象外のケースがあるため、事前に保険会社へ確認しておいてください。
入浴剤は推奨品を使う
エコキュート(フルオートタイプ)では、推奨されている入浴剤を使用するようにしてください。推奨の入浴剤を使用することで給湯や追い焚き機能時に配管・エコキュートの損傷や劣化、循環口フィルターの目詰まりによる故障を防ぐためです。
たとえば三菱電機の場合は、以下の入浴剤が推奨・非推奨となっています。
【三菱電機推奨・非推奨の入浴剤】
推奨されている入浴剤 | 非推奨の入浴剤 |
・バブシリーズ ※にごりタイプ(バブ for SKIN 素肌うるおいタイプなど)、シリカパウダータイプ(バブ for SKIN 素肌さらすべタイプなど)は除く・バスクリンシリーズ ※にごりタイプ(バスクリンピュアスキンシリーズなど)は除く・バスロマンシリーズ※にごりタイプ(バスロマンスキンケアなど)は除く・株式会社バンダイ薬用あわ入浴剤ボトルタイプアンパンマン、株式会社 ハウス オブ ローゼ アロマルセットボディウォッシュ&バブルバス※Pシリーズのみ | 【前提として非推奨のもの】・にごりタイプ・シリカパウダータイプ 【フルオート追い焚き機能タイプの場合】・炭酸ガスを発泡させるもの・炭酸カルシウムを含むもの・硫黄成分が含まれるもの・塩化ナトリウムが含まれるもの 【エコオートタイプの場合】・硫黄成分を含むもの・塩化ナトリウムを含むもの |
※参考:三菱電機
フルオートタイプの追い焚きは、お風呂のお湯を配管を通して貯湯タンク内に戻して再加熱後に浴そうへ戻す仕組みです。配管内に非推奨の入浴剤が含まれたお湯が流れると、成分や固形物が原因で劣化したり不純物が溜まったりして故障する可能性があります。
また循環口フィルターが成分や固形物で目詰まりしてしまうと、温度センサーが誤作動を起こしてお風呂の温度が上がらない等の不具合や故障が起きやすくなるでしょう。エコキュートを快適に長く使うためにも、非推奨の入浴剤の使用はしないようにしてください。
逃し弁・漏電遮断器の動作確認をする
逃し弁と漏電遮断器の動作確認も、年に2〜3回は確認しておくと良いでしょう。逃し弁と漏電遮断器の動作確認には、安全性の向上と故障を事前に防止する役目があります。
漏電遮断器とは、エコキュートが漏電している場合に自動的に電気を切るための安全装置です。漏電遮断器が機能せずに漏電したままでは感電するリスクが上がったり、エコキュートの故障につながったりします。
漏電遮断器の場所は分電盤または貯湯タンクに設置されているため、あらかじめ場所を確認しておきましょう。基本的な動作確認方法は、以下のとおりです。
- 貯湯タンクについている漏電遮断器のテストボタンを押す
- 電源レバーが「切」になれば正常に動作している
- 漏電遮断器を「入」に戻す
逃し弁とは、貯湯タンク内の水をお湯にしたときに膨張した分を排水するための安全装置です。水は温度が上がってお湯になるときに膨張して体積が増えます。このときに逃し弁が正常に動作せずに排水が行われないと、貯湯タンク内の圧力が変化して変形すれば水漏れ等の故障が起きる可能性があるでしょう。
逃し弁の位置は、多くの場合に貯湯タンクの上部に設置されています。場所を確認できたら、以下の基本的な方法で動作確認を行ってみましょう。
- 逃し弁のカバーを開ける
- 逃し弁のレバーを動かして排水を確認する
- 逃し弁のレバーを戻す
なお排水場所は各家庭で異なるため、事前に確認しておくと良いでしょう。漏電遮断器と逃し弁についてもメーカーによって方法が異なる可能性があるため、取扱説明書を読んでおくことをおすすめします。
貯湯タンク・ヒートポンプユニットの水抜きを年に数回行う
貯湯タンクやヒートポンプユニットの水抜きを行うことでも、エコキュートの寿命を伸ばしやすくなります。貯湯タンクの場合はタンク内に不純物が溜まる可能性があるでしょう。
たとえば水道水に含まれるナトリウムやカルシウム、お湯や配管に含まれる水アカなどです。これらの不純物や汚れが、お湯に混ざってしまうことが考えられるでしょう。
貯湯タンクの基本的な水抜き方法は、以下のとおりです。
※水抜き方法は各メーカーで方法が異なる可能性があるため、必ず取扱説明書の確認もしてください。
- 脚部化粧カバーを外す
- 漏電遮断器を「切」にする
- 給水元栓を閉じる
- 逃し弁レバーを上げる
- 排水栓を開く(約2分間)
- 排水栓を閉じる
- 給水元栓を開けてタンクに水を貯める
- 排水口から水が出たら満水
- 逃し弁のレバーを戻す
またヒートポンプユニットの水抜きも行っておくことも、貯湯タンク同様の理由でおすすめします。ヒートポンプユニットの基本的な水抜き方法は、以下のとおりです。
- ヒートポンプユニットの水抜き栓を1回転させる
- 1~2分ほど水を排水する
- 排水後は水抜き栓を閉める
貯湯タンクとヒートポンプユニットの水抜きは、半年に1回ほどの頻度で行うと良いでしょう。しかし購入してから貯湯タンクやヒートポンプユニットの水抜きをしていない場合は、1回の水抜きで汚れを排水しきれないことがあります。そのため溜まった汚れをきれいにするには、業者に依頼して清掃してもらうと良いでしょう。
本体や配管などの水漏れや保温材などを確認する
自分でもできるメンテナンス方法として、簡単に行えるのが水漏れや保温材を日常的に点検することです。これらの点検を簡易的にでも行っておけば、故障を早期解決できます。
水漏れに関して、ありがちなのは冬の寒い時期に多い結露です。結露の場合は外気温とエコキュートの気温差によるものであり、特に問題はありません。晴れた日で気温が暖かくなってこれば、自然と濡れている部分が乾いてきます。
しかしエコキュートの配管や接合部、ヒートポンプユニット・貯湯タンクの下あたりが常に濡れている、またはポタポタと水が出ているときは要注意です。ヒートポンプユニット・貯湯タンク内外の配管が、劣化や損傷により水漏れしている可能性があります。
このような水漏れを発見した場合は、できる限り水漏れしている場所を特定したうえで、修理業者に依頼すると修理がスムーズです。
また配管に巻かれている保温材の点検もしておくと良いでしょう。保温材を巻いている目的は、配管の凍結や劣化防止や保温効率を上げるためです。しかし保温材が外気の気温差や紫外線などにより劣化して剥がれてしまうと、故障や保温効率の低下につながります。
配管の取り回しが単純な場合は自分で保温材を巻くことが可能です。ホームセンター等に行けば、数千円ほどで保温材が購入できます。もし自分で作業できそうにない場合は、業者に依頼して巻いてもらうと良いでしょう。
プロによる点検・メンテナンスを実施する
プロの業者による点検・メンテナンスは、エコキュートを長く使うために必須といえます。メンテナンスの頻度は3年に1度がおすすめです。
エコキュートの点検や掃除には、以下のように自分でできることもあります。
- 浴そう、循環口フィルター、配管掃除
- 貯湯タンク、ヒートポンプユニットの水抜き
- 配管の損傷や水漏れなどの点検 など
ただし知識や経験のない人では、発見できない・対処できない部分の点検やメンテナンスは難しいといえるでしょう。日常的な点検や掃除以外にプロの業者による詳細なメンテナンスも行うことで、エコキュートの寿命を伸ばしやすくなります。
定期メンテナンスの費用相場は約1〜2万円ほどです。メンテナンスによって部品の劣化や故障が見つかった場合は、プラスで費用が発生します。場合によっては追加の出張費用がかかることもございます。詳細な費用については何社かの業者に見積もりしてもらい、適正な費用なのかを確認すると良いでしょう。
エコキュートでおすすめのメンテナンス業者は新日本エネックスです。全国対応・レスポンスの早さ・安心のアフターサービス・対応力の高さ・良心的な価格に定評があります。相談・見積もりは無料なので、気になる人は気軽にお問い合わせください。
まとめ
三菱電機製エコキュートのエラーコードには、自分で対応できるものと、メーカーや販売店、修理業者しか対応できないものがあります。
保証期間内であればメーカーや販売店が修理対応してくれるでしょう。しかし保証期間切れや保証対象外の修理に関しては、プロの修理業者に依頼すると良いでしょう。修理業者によっては、メーカー等よりも費用を抑えられる可能性があります。
修理業者を選ぶ際は、当記事で解説した費用相場や優良な修理業者のポイントを参考にしてみてください。エコキュートを長く使うためのポイントも実践しておけば、故障の頻度を減らして修理費用を節約することも可能です。
定期的なプロのメンテナンスを考えている人は、無料で相談・見積もりができる新日本エネックスにお問い合わせください。