給湯器のリモコンパネルに表示される2ケタまたは3ケタの数字は「エラーコード」を呼ばれるもので、数字によってさまざまな不具合を知らせるものです。
こちらの記事をご覧になっている方の中には、実際にエラーコードが表示されており、慌てて情報収集している方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、給湯器のエラーコードの意味や対処法、修理が必要なときの相場について解説します。
給湯器のエラーコードとは?
給湯器は生活に欠かせない機器ですが、機械のため点火不良や異常加熱など不具合やトラブルが起こることも珍しくありません。
給湯器に何らかの不具合が起きたときに、リモコンパネルに表示される数字を「エラーコード」といいます。ここでは、エラーコードとはそもそも何なのか、意味や役割について解説します。
エラーコードの意味と役割
エラーコードは給湯器の不具合を知らせるもので、給湯器のどこにどのような不具合が生じているのかを数字で示しています。
意味を知らなければややこしく感じられるかもしれませんが、数字ごとに意味が割り振られているので法則さえ知れば、誰でも「どこに、どのような不具合が生じているのか」を理解できます。
エラーコードは主要メーカーの間で共通
給湯器のエラーコードは以下の主要メーカーの間で同じ表記が使用されているのがポイントです。
- リンナイ
- ノーリツ
- パーパス
- パロマ
- コロナ
一般的な家電ならメーカー・機種ごとにエラー表記が異なるケースが多いですが、給湯器のエラーコードは上記のメーカーの間で統一されています。そのため、エラーコードの見方さえ理解できれば、違うメーカーの給湯器に交換したときも知識を生かせます。
ただ、空気の熱を利用してお湯を沸かす「エコキュート」というヒートポンプ式の給湯器は、メーカーごとにエラーコードが異なるので注意しましょう。エコキュートのエラーコードについては、以下のリンクからメーカー公式ページを参考にしてください。
エラーコードは給湯器の種類によって「2ケタ」と「3ケタ」がある
エラーコードは給湯機の種類によって2ケタと3ケタがあります。
ただ、エラーコードのケタ数が違っても、数字による意味は同じなので、数字ごとにどのような意味合いがあるのか解説していきます。
給湯専用機のエラーコードは2ケタ
2ケタのエラーコードはエラー内容のみを表します。
たとえば「11」は点火不良を表すエラーコードのため、何らかの不具合でガスに火が点かず、水が温まらなくなるトラブルが生じているとわかります。
給湯器のエラーコードは3ケタ
3ケタのエラーコードはエラー内容に加え、どこで不具合が生じているのかまでわかります。
3ケタの数字のうち、左2ケタはエラー内容、右1ケタはエラー場所を示し、左2ケタは給湯専用機のエラーコードと相関性があります。
なお、右1ケタには0~4までの数字があり、例を挙げると「1」は給湯側に不具合があることを示します。
そのため、「111」というエラーコードなら
- 左2ケタが点火不良を意味する「11」
- 右1ケタが給湯側の不具合を表す「1」
という意味と解釈でき、「給湯側の点火不良」という不具合だと判断できるのです。
単にエラーコードが表示されていると慌てるものですが、どこでどのような不具合が生じているのかを判断できれば、冷静に対処できるでしょう。
給湯器のエラーコード一覧
給湯器のエラーコードの見方について解説しましたが、ここではどのようなエラーコードがあるのか一覧にまとめています。
給湯器の主要メーカーの間でエラーコードが統一されているので、参考にしてください。
2ケタのエラーコード
2ケタのエラーコードには以下のようなものが挙げられます。
【2ケタのエラーコードの意味】
エラーコード | エラー内容 |
02 | 60分連続燃焼 |
03 | 湯はり強制止水 |
05 | 風呂アダプター、循環アダプター詰まり検知 |
10 | 出力ダウン運転 |
11 | 点火不良 |
12 | 途中失火 |
13 | COセンサー作動 |
14 | 温度ヒューズ・過熱防止装置作動 |
16 | 出湯温度異常・コントロール不能・暖房部分凍結異常 |
17 | 漏水検知動作 |
19 | 機器内12V回路のショート・リモコンケーブルの地絡 |
25 | ふろ水流スイッチ異常 |
29 | 中和器の詰まり異常 |
31~39 | サーミスター異常 |
41 | 水量センサー異常 |
43 | 水位センサー異常 |
50 | 部品全般、配管潰れ |
51 | ガス電磁弁異常 |
52 | ガス比例弁異常 |
54 | 切替弁、三方弁異常 |
61 | 燃焼ファン異常 |
63 | 風呂ポンプ、循環ポンプ異常 |
70 | 電飾基盤異常 |
71 | 電子ユニット異常 |
72 | 炎検出回路異常 |
73 | 電装ユニット設定ミス |
90 | 給排気経路異常 |
99 | 燃焼異常 |
3ケタのエラーコード
ふろ給湯器に表示される3ケタのエラーコードのうち、左2ケタはエラー内容、右1ケタはエラー場所を示し、左2ケタは給湯専用機のエラーコードと意味が同じです。
ふろ給湯器は給湯専用機とは異なり、キッチンやお風呂をはじめ、洗面所や洗濯機の水栓など複数の場所にお湯を供給するシステムです。何らかのトラブルが発生したときは、どこで不具合が生じているのかが問題となるため、右1ケタで場所を示しています。
【右1ケタのエラーコードの意味】
エラーコード(右1ケタ) | エラーの場所 |
0 | 共通箇所 |
1 | 給湯側 |
2 | 風呂側、追い炊き |
3 | 暖房側 |
4 | 端末系(浴室乾燥機、床暖房など) |
【3ケタのエラーコードの意味】
エラーコード | エラーコード |
011 | 給湯燃焼許容時間超過、給湯を60分異常連続運転 |
012 | ふろ燃焼許容時間超過、追いだきを90分以上連続運転 |
032 | 浴槽の排水栓締め忘れ、湯張り時間超過 |
034 | 誤配管判定 |
043 | 暖房水渇水検出、暖房水が減っている |
100 | 給湯能力ダウン運転 |
101 | 給湯出力ダウン運転、給湯残火検出 |
102 | ふろ機能寿命予告運転 |
103 | 暖房燃焼改善運転、暖房燃焼異常 |
110 | 点火不良、燃焼制御装置異常 |
111 | 給湯点火不良、給湯側の点火エラー |
112 | ふろ点火不良、追いだき不良 |
113 | 暖房点火不良、暖房側の点火エラー |
120 | 途中失火 |
121 | 給湯途中失火 |
122 | ふろ途中失火 |
123 | 暖房途中失火、暖房立ち消え安全装置作動 |
130 | COセンサー、不完全燃焼防止装置作動 |
140 | 過熱防止装置、温度ヒューズ作動 |
161 | 給湯沸騰検知 |
162 | 風呂異常過熱 |
163 | 部分凍結異常、暖房湯温コントロール不能 |
170 | ドレンタンク水位電極水位異常 |
173 | 暖房水微小漏れ |
190 | 2次側電路の地絡 |
200 | 給湯残火安全装置作動、空だき安全装置作動 |
208 | 過熱防止装置回路断線 |
252 | ふろ水流スイッチの異常、ふろの水の循環が確認不可能 |
290 | 中和器水位異常 |
291 | 中和器水位電極異常 |
310 | 低温感知サーミスタ異常、給湯入水サーミスタ異常 |
312 | ふろサーミスタ異常、ふろ温度センサー異常 |
313 | 暖房高温サーミスタ異常 |
321 | 給湯サーミスタ異常、給湯温度の温度センサー異常 |
322 | ふろ往サーミスタ異常、湯はり・追いだきの温度センサー異常 |
323 | 暖房低温サーミスタ異常 |
324 | 床温センサー異常、床温サーモ異常 |
331 | 熱交サーミスタ異常 |
341 | 給気サーミスタ異常 |
350 | オイルサーミスタ異常、水管サーミスタ異常 |
380 | COセンサー異常 |
390 | 燃焼室温度センサー異常、給気・燃焼関係のサーミスタ異常 |
392 | バーナセンサー異常、ふろ側燃焼部分の温度センサー異常 |
393 | バーナセンサー異常、暖房側燃焼部分の温度センサー異常 |
430 | ドレンタンク水位電極異常 |
432 | 水位センサー異常 |
433 | 暖房水位電極異常 |
502 | 湯はり不良 |
510 | ガス電磁弁異常、ガス遮断機能異常 |
511 | 給湯ガス電磁弁異常 |
512 | 風呂ガス電磁弁異常 |
513 | 暖房元ガス電磁弁異常 |
520 | ガス比例弁異常 |
521 | 給湯ガス比例弁異常 |
523 | 暖房ガス比例弁異常 |
543 | 暖房補水異常 |
560 | ドレン排水切替弁異常(三方弁) |
562 | 湯張り電磁弁異常 |
570 | ドレン回路切替弁異常(四方弁) |
580 | ドレン排水切替弁異常(ユニット側) |
610 | 燃焼用ファン異常 |
611 | 給湯燃焼ファン異常 |
612 | ふろ燃焼ファン異常 |
613 | 暖房燃焼ファン異常 |
632 | ふろ水流スイッチ異常、ふろ循環ポンプ異常 |
633 | ふろポンプ回路異常 |
640 | ドレンアップポンプ異常、電気制御系統異常 |
642 | 風呂ポンプ異常 |
643 | 暖房ポンプ異常、ドレンアップポンプ異常、電気制御系統異常 |
651 | 水量サーボ異常 |
661 | バイパス水量サーボ異常 |
662 | 追いだき熱動弁開弁異常 |
700 | ガス比例弁回路異常 |
710 | 電子ユニット異常・ふろポンプ回路異常 |
720 | 疑似炎検知 |
721 | 給湯疑似炎検知 |
722 | ふろ疑似炎検知 |
723 | 暖房疑似炎検知 |
750 | ドレン排水制御電子ユニット通信不良 |
760 | 燃焼制御回路の故障 |
763 | 信号線誤接続、給湯機器本体とリモコンの通信不良 |
888 | 点検時期警告表示、標準使用期間経過 |
900 | 給排気閉塞異常 |
901 | 給湯給排気閉塞異常 |
902 | ふろ給排気閉塞異常 |
903 | 暖房給排気閉塞異常 |
910 | 配管誤接続 |
920 | 中和器寿命警告表示 |
921 | 中和器寿命警告表示 |
930 | 中和器寿命 |
931 | 中和器寿命 |
970 | 暖房試運転エラー |
980 | 冷房試運転エラー |
990 | 運転停止 |
991 | 給湯機能停止 |
992 | ふろ機能停止 |
993 | 暖房機能停止 |
このように、ふろ給湯器に表示される3ケタのエラーコードは、左2ケタはエラー内容、右1ケタはエラー場所を示しており、コードの組み合わせによってさまざまなパターンがあります。
数が多いのでややこしいですが見方は統一されており、「991」というエラーコードなら
・左2ケタが燃焼異常を意味する「99」
・右1ケタが給湯側の不具合を表す「1」
となるため、「給湯側の燃焼不良によって給湯機能が停止している」と判断できます。
よくあるエラーコードを知っておこう
エラーコードはさまざまなパターンがあって混乱しがちですが、なかには表示されやすいエラーコードもあるので、代表的なエラーコードを覚えておくと万が一のときに安心です。
ここでは、よくあるエラーコードを解説していきます。
エラーコード「032」:浴槽の排水栓の締め忘れ
エラーコード「032」は浴槽の排水栓の締め忘れを表します。お湯はりボタンを押したものの、うっかり排水栓を締め忘れたときに表示されるので、慌てず排水栓を締めましょう。
ただ、排水栓を締めているのにエラーコードの表示が消えない場合は、給湯器が故障している可能性があるため、業者に点検してもらうのがおすすめです。
エラーコード「111」:給湯側の点火不良
「111」は代表的なエラーコードであり、給湯側の点火不良を意味しています。
ただ、給湯側の点火不良といっても原因はさまざまであり、台風や豪雨などの悪天候で給湯器内部が浸水しているのが原因であったり、排気口にゴミが溜まって十分に酸素が供給されないなかったりするのが原因として考えられます。
そのほか、給湯器の凍結や地震で安全装置が作動してガスの供給がストップしていることなども原因として考えられ、対処法は以下の通りです。
原因 | 対処法 |
台風や豪雨による浸水 | 雨が止むまで待って、給湯器内部が乾いてから点火する |
地震(安全装置が作動してガスの供給がストップしている) | ガスメーターの安全装置を解除する |
給排気不良(排気口にゴミが溜まっている) | 排気口の周辺を掃除する |
凍結 | 自然解凍を待つ |
自分で対処しても直らない場合は、給湯器が故障している可能性があるので、業者に相談するようにしましょう。
エラーコード「140」:過熱防止装置作動、温度ヒューズ作動</h3>
エラーコード「140」が表示されていたら、給湯器の内部や本体が異常加熱しており、安全のためにシューズを遮断して給湯や暖房をストップさせている状態です。時間を置いて再稼働させたり、内部を見ようとしたりとすると火傷や火災につながる危険性があります。
いったん給湯や暖房を停止しているとはいえ、危険な状態であることに変わりはないためすぐに業者を呼ぶようにしましょう。
エラーコード「290」:中和器水位異常
エラーコード「290」は中和器水位異常を表し、エコジョーズやエコキュートといった省エネ性能の高い給湯器に起こりやすい不具合です。
エコジョーズやエコキュートは酸性の排水が発生するため、排水を中性にする中和器が取り付けられています。中和器の詰まりや凍結のほか、故障などが考えられます。
原因 | 対処法 |
中和器の故障 | 業者に修理を依頼 |
中和器の詰まり | ドレン配管を掃除する |
凍結 | 自然解凍を待つ |
給湯器本体についている配管のうち、ポタポタと水が垂れているのがドレン配管で、中和器の詰まりが発生している場合は水が出ていません。
落ち葉などが入り込みやすくドレン配管の排気口を掃除するのが対処法ですが、自分で掃除をするのはおすすめできないため、業者に掃除を依頼するようにしましょう。
エラーコード「632」:ふろ水流スイッチ異常、ふろ循環ポンプ異常
エラーコード「632」はふろ水流スイッチ異常、またはふろ循環ポンプ異常を表し、要するにお湯がきちんと循環できていない状態です。
こちらの不具合も複数の原因が考えられ、原因と対処法が以下の通りです。
原因 | 対処法 |
浴槽の水位が足りない | 水位が循環アダプターの上になるよう調整する |
循環アダプターのフィルター詰まり | 循環アダプターを掃除する |
発泡性のある入浴剤を使用した | お湯を入れ直す |
凍結 | 自然解凍を待つ |
循環アダプターとは、湯はりのときにお湯が出てくる部分のことです。循環アダプターはフィルターが細かく詰まりやすいので、こまめに掃除するようにしましょう。
また、発泡性のある入浴剤を使用すると、配管内のセンサーが異常を検知して水を取り込めなくなることもあるので、シュワシュワとした入浴剤を使用しているときにエラーコード「632」が表示されたら、入浴剤を変更する、もしくは入浴剤を使用せずにお湯を入れ替えてしてみましょう。
考えられる対処法を試しても直らない場合は、業者に修理を依頼するのがおすすめです。
エラーコード「760」:燃焼制御回路の故障
エラーコード「760」は燃焼制御回路の故障を表し、落雷や暴風雨などで給湯器内のカイロや基盤、リモコンパネルなどに不具合が生じている状態です。
リモコンパネルが故障していると正常に情報を送れなくなり、ボタンを押しても作動しなくなるため、業者に交換してもらうのが一般的な対処法となります。
また、給湯器周辺から煙やガスの臭いがしている場合は、基盤や回路が故障している可能性が考えられ、火災の危険性があるため、すぐに使用を中止して業者に相談しましょう。
エラーコードが表示されたら必ずしも故障とは限らない
給湯器のエラーコードが表示されたら「故障かな?」「業者に連絡しよう」と考えがちですが、エラーコードが表示されたからといって必ずしも故障というわけではりません。
たとえばエラーコード「032」は排水栓の閉め忘れで表示されるほか、凍結や悪天候の影響で一時的に生じた不具合によって表示されることもあるので、エラーコード=故障ではないのです。
一時的に表示されていたり、すぐに解決できたりするケースも多いので、まずはどのようなエラーコードなのか確認するとスムーズに対処できるでしょう。
「88」「888」の意味
給湯器のエラーコード「88」「888」は故障ではなく、給湯器の点検が必要であることを表しています。一般的に給湯器の寿命は10年とされており、安全に使い続けるためにエラーコードで点検時期を知らせているのです。
ただ、給湯器は10年以上使用すると、点検していたとしても突然故障するケースがあります。可能ならできるだけ長く使いたいと考えるものですが、エラーコード「88」「888」が表示されたら早めに点検を行い、状態をみて交換を検討し始めるのがおすすめです。
というのも、給湯器は突然故障しても当日に修理・交換するのはむずかしく、数日間、お湯が使えない状態になると不便な生活を強いられます。また、修理しても古くなっていることに変わりはないため、いったん修理しても別の箇所が故障する可能性もあるでしょう。
不完全燃焼や異常着火といったトラブルを未然に防ぐためにも、10年に一度を目安に交換を検討するのがおすすめです。
エラーコードが表示されたときの対処法
給湯器にエラーコードが表示されたら必ずしも修理・交換が必要とは限らないため、まずは落ち着いて対処法を確認するようにしましょう。
ここでは、エラーコードが表示されたときの基本的な対処法を紹介します。
エラーコードの意味を調べる
エラーコードが表示されたら、まずは意味を調べてみましょう。
たとえば、エラーコード「032」なら浴槽の排水栓を締め忘れているだけなので簡単に対処でますが、一方でエラーコード「140」が表示されていたら、給湯器の内部や本体が異常加熱している状態なので、自分では対処できないとわかります。
エラーコードの意味を調べて自分で対処すべきかを冷静に判断し、必要なら業者に相談することでスムーズな対応が可能です。
給湯器の電源を入れ直す
エラーコードが表示されたら、まずは給湯器の電源を切ってみましょう。電源を入れ直すことでエラーコードが消えることがあります。
また、電源を切ってしばらく放置し、時間が経ってから電源を入れてみるのもおすすめです。凍結や浸水の場合は一定時間放置することで改善されるケースが多いため、時間を置いて電源を入れ直すのも有効な手段といえるでしょう。
ただ、明らかに故障している、危険な状態であるとわかる場合は、自分で対処するのではなく業者に相談するのが適切な手段です。
対処法が分からないときは速やかに業者に連絡する
エラーコードの意味を調べても何をすべきかがわからない、電源を入れ直してみてもエラーコードが消えないなど、対処法がわからないときは業者に点検してもらうようにしましょう。
無理に自力で対処しようとすると状況が悪化する可能性があるため、プロに見てもらうのが最も安心できる対処法といえます。
賃貸物件の場合は管理会社に連絡する
賃貸物件で給湯器にエラーコードが表示された際、簡単に対処できる場合を除いてまずは管理会社やオーナーに連絡しましょう。
賃貸物件における給湯器の不具合や故障は、管理会社やオーナーの負担で修理・交換してもらえるのが基本だからです。
しかし、物件の契約者が勝手に業者を手配すると、修理・交換費用が自己負担になる可能性があります。というのも、管理会社やオーナーは、特定の修理業者と契約しているのが基本であり、契約者が勝手に別の業者を手配した場合は費用を負担してもらえないケースが多いのです。
トラブルを回避するためにも、故障の兆候がみられたり、簡単に対処できないエラーコードが表示されたりしたら、速やかに管理会社やオーナーに連絡しましょう。
給湯器が故障する主な原因
給湯器の寿命は10年が目安ですが、経年劣化だけが故障の原因ではありません。
ここでは、給湯器が故障する主な原因について解説します。
経年劣化
給湯器が故障する原因の一つは、経年劣化が挙げられます。
給湯器はほぼ毎日使用するものであり、なおかつ屋外に設置されているため劣化しやすい機器です。一般的な給湯器の寿命は10年とされており、10年を過ぎると故障リスクが高まります。
定期的に点検していたとしても寿命を過ぎていると故障するリスクが高いため、早めに交換するのがおすすめです。
過度な使用
給湯器はお湯を出す能力のことを「号数」で表し、1分間に水温+25℃のお湯を何リットル出せるかによって号数が分けられています。
家庭用の給湯器は16号・20号・24号が一般的で、号数が大きければより多くのお湯を使用できます。
号数 | 目安の湯量 |
16号 | 1人暮らしの方におすすめ冬場で水温が5℃、42℃のお湯をだす場合、約10.81リットル/分年間通じて問題なくシャワーが使える |
20号 | 2人暮らしの方におすすめ冬場で水温が5℃、42℃のお湯をだす場合、約13.51リットル/分シャワーと給湯の同時利用ができる |
24号 | 4人暮らしの方におすすめ冬場で水温が5℃、42℃のお湯をだす場合、約16.22リットル/分シャワーと給湯の同時利用、複数箇所でお湯が使える |
このように、基本的に給湯器の性能は号数によって決められているため、号数を無視して大人数で使用したり、家庭用の給湯器を業務用として使用したりすると故障を早める原因になります。
天候の影響
給湯器は冬場の凍結や暴風雨など天候の影響で故障するケースもあります。
天候による給湯器の不具合が一時的なものが多いですが、稀に凍結で配管が破裂して故障することもあり、設置から数年で修理が必要になることがあります。
給湯器を長持ちさせるためのポイント
給湯器は決して安いものではないため、できるだけ長く安全に使い続けたいものでしょう。いくつかのポイントを意識しておくことで、給湯器を長持ちさせることが可能です。
ここでは、給湯器を長持ちさせるためのポイントを解説します。
入浴剤の種類に気を付ける
給湯器を長持ちさせるポイントの一つは、入浴剤の種類に気を付けることです。
たとえば、乳白色の入浴剤は配管内に溜まってしまったり、発泡性のある入浴剤は熱交換機を痛めてしまったりする可能性があります。さらに、硫黄成分や塩分が含まれている入浴剤も、給湯器の配管や熱交換器を腐食させることがあるため使用には注意が必要です。
基本的に、透明感があって硫黄や塩分の含まれていない入浴剤を選ぶと、給湯器を痛めにくいでしょう。
ただ、給湯器の種類によって使用できる入浴剤が異なるため、取扱説明書で確認すると安心です。
給湯器の周辺に物を置かない
給湯器は吸排気口が取り付けられており、吸気口から酸素を取り込んでガスを燃やしてお湯を作り、排気口から発生した熱を排出しています。
給湯器周辺に物を置くほか、くもの巣や雑草、落ち葉などで給湯器の吸排気口に塞がれると、酸素が取り込めないうえに、排気・排熱が逆流して不完全燃焼が発生し故障の原因となります。
給湯器周辺には物を置かないように注意する、雑草や落ち葉、くもの巣などで吸排気口が塞がれていないかこまめにチェックしましょう。
水を使うときは水側の栓を開ける
給湯器の電源を切っているときに注意すべきポイントが、水を使うときは水側の栓を開けておくことです。
給湯器の配管は水用とお湯用で分かれているのですが、給湯器の電源を切った状態でお湯側の栓を開けると、冷たい水がお湯の配管を通って結露を発生させ、結露から腐食となって結果的に故障につながります。
そのため、給湯器の電源を切った状態で水を出すときは、水側の栓を開けるよう注意しましょう。
給湯器の修理にかかる費用相場
給湯器は機械であり、永続的に使用できるものではなく、経年劣化や天候による影響などでいつかは故障します。
給湯器が故障して修理が必要となると、気になるのが費用面ではないでしょうか。給湯器の修理にかかる費用相場は以下の通りです。
故障箇所 | 修理費用の相場 |
バーナーなどの燃焼系の修理費用 | 14,000~33,000円 |
電装基盤などの電装系の修理費用 | 20,000~45,000円 |
水量サーボなどの水量制御系の修理費用 | 10,000~35,000円 |
安全装置系の修理費用 | 7,500~58,000円 |
中和器の修理費用 | 12,000~38,000円 |
こちらの相場はあくまで目安であり、給湯器の年数や故障の程度、依頼先の業者などによっても費用が変わります。
また、給湯器が販売店またはメーカーの保証期間内であれば無料で修理・交換してもらえる可能性があるので、まずは保証の有無をチェックしてみるとよいでしょう。
修理よりも交換の方が安いケースもある
給湯器の修理は少なくとも数千円以上、場合によっては5万円ほどかかるため、寿命や修理費用に応じて修理ではなく交換という選択肢を検討してみるのがおすすめです。
とくに寿命が近い給湯器が故障した場合、いったん修理したとしても再び故障する可能性が高く、修理をくり返すよりも交換する方が合理的ともいえます。
たとえば、給湯器の交換にかかる費用は安いもので5万円~、容量が大きいものや多機能なものだと20万円~が相場です。5万円の費用をかけて修理することも可能ですが、変わらない金額で新品に交換できるケースもあるのです。
目安として、給湯器の使用年数が7年を超えているなら交換を検討するのがよいでしょう。
給湯器でお困りの方は株式会社 新日本エネックスへお問い合わせください!
今回は給湯器のエラーコードについて解説しました。
給湯器のエラーコードは主要メーカーの間で統一されており、2ケタと3ケタのパターンがあります。エラーコードの見方さえ理解できれば、どのような不具合がどこで生じているのか判断できるため、落ち着いて対処できます。
ただ、エラーコードの意味がわかったとしても、自分で対処できないと感じたら速やかに専門業者に相談するのがおすすめです。
株式会社新日本エネックスでは、給湯器メンテナンス、交換、修理に対応しており、無料相談・無料見積もりが可能です。メールの問い合わせは24時間対応しており、急なご相談にもスピーディーに対応しています。
エラーコードが消えない、お湯が出ない、お湯の温度が安定しないなど、給湯器に関する悩みには柔軟に対応しており、相談や見積もり作成は無料なのでお気軽にご相談ください。
代表挨拶