「最近、他のマンションが太陽光発電を始めている。」
「太陽光発電って、そんなにいいのかな?」
マンションに太陽光発電を設置すると、どんなメリットがあるのか。
太陽光発電と聞くと、普通の住宅の屋根に設置するイメージがありますが、実はマンションに設置しても様々なメリットがあります。
この記事では、
- マンションに太陽光発電を導入するメリット
- 太陽光発電を導入するときの注意点
- 太陽光発電を導入するときの方法
上記のようなことを解説していきます。
本記事を読めば、これからマンションに太陽光発電を導入するべきかどうかの判断材料になるので、ぜひ参考にしてみてください。
マンションで太陽光発電の電力を活用する方法
まずは、マンションに太陽光発電を導入して、発電された電気をどのように活用できるのかを解説していきます。
具体的な活用方法は以下の通りです。
- 余剰電力を売電する
- 共用部の電気に使用する
- 非常用の電源にする
余剰電力を売電する
マンションで太陽光発電を導入することで、余剰電力を売電できるようになり、家賃収入以外にも利益を得られるようになります。
この売電はFITという国が定めた制度によるもので、あらかじめ決められた価格で最低10年間は電力を買取してくれるものです。
FITによる買取価格は毎年変更されるので気になる方はチェックしましょう。
FIT制度について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
共用部の電気に使用する
マンションの太陽光発電で発電した電力は、マンションの共用部に使用すると電気代を抑えられます。
そのため、マンションの家賃にプラスされる管理費や共益費などを削減でき、入居者が増えるかもしれません、
非常用の電源にする
マンションに太陽光発電を導入すると、非常用の電源にもなります。
しかし、太陽光発電があれば日中に停電しても安心です。
また、蓄電池も設置することで、太陽光発電できない日没後まで対応できるようになります。
マンションで太陽光発電をするメリット
では、マンションに太陽光発電を導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのか紹介していきます。
主なメリットは以下の通りです。
- 節税対策になる
- 売電による利益を得られる
- 停電対策が出来る
- 共用部の電気代を削減できる
- 屋上などの余った場所を有効活用できる
節税対策になる
1つ目のメリットは、節税対策になることです。
太陽光発電は導入時に費用が大きくかかりますが、減価償却費として法定耐用年数である17年間を経費として計上できます。
また、太陽光発電の維持に必要になる、
- 消耗品の費用
- 光熱費・水道代
- メンテナンス費用
なども経費にできます。
このように、売り上げから太陽光発電にかかる経費を差し引くことで所得を抑えられるので、節税対策になるでしょう。
売電による利益を得られる
2つ目のメリットは、売電による利益を得られることです。
太陽光発電により発電した電力はFIT制度により電力会社へ売ることができます。
国が主導する制度で10年間~20年間は固定された買取価格を維持できるので、中長期的に安定した収入源にできるのはメリットと言えるでしょう。
例えば、年間40000kWh発電する設備を設置した場合は20年間で5,600,000円の売電収益を得ることが出来ます。
(※発電した30%を自家消費して残りを10円の売電単価で売電した場合の算出)
またその後も売電価格は下がりますが、売電を続行できる可能性はあります。
共用部の電気代を削減できる
3つ目のメリットは、共用部の電気代を削減できることです。
マンションのロビーや各階の廊下の電灯など、24時間ずっと照明や空調設備を稼働している場合が多くあります。
そのため、共用部の電気代を賄うだけで、かなりの電気代を抑えられるでしょう。
例えば、年間40000kWh発電する設備を設置した場合は20年間で電気代を約4,696,800円削減出来る計算になります。もし燃料費調整額が今後も12.54円/kWhで続いた場合は約8,016,000円削減出来ます
また既に挙げております、売電収入と電気代削減効果を合計すると10,296,800円~13,616,000円ものメリットを得ることが出来ます、また場合によっては自家消費割合を増やすことにより得られる費用対効果も大きくなります
(※業務用季節別時間帯別電力(契約電力500kW未満)と仮定して発電した30%を自家消費場合の算出)
停電対策が出来る
4つ目のメリットは、停電対策が出来ることです。
最近は、地震や台風などの災害による停電が頻繁に起こっています。
太陽光発電により、電力会社から電気を供給できなくとも、マンション全体で普段通りの電気の供給は厳しいですが、必要最低限の電力を確保できるのは大きなメリットになるでしょう。
災害時にも最低限の電力を使えることをアピールすると、入居者の確保につながるかもしれません。
屋上などの余った場所を有効活用できる
5つ目のメリットは、屋上などの余った場所を有効活用できることです。
マンションの多くは、安全性に配慮するために屋上への立ち入りを禁止して、せっかくの広いスペースを無駄にしています。
しかし、太陽光発電を屋上に設置することで、面積が広く日当たりも良い太陽光発電にとって最適な場所として有効活用できるでしょう。
マンションで太陽光発電をするときの注意点(デメリット)
マンションで太陽光発電をするときの注意点も解説しておきます。
先ほど紹介したメリットと、これから解説する注意点を比較して、太陽光発電を導入するべきか検討しましょう。
主な注意点は以下の通りです。
- 入居者への説明と許諾を得る必要がある
- 避難経路を確保する
- メンテナンス費用が発生する
入居者への説明と許諾を得る必要がある
太陽光発電をマンションに導入するときは、入居者への説明と許諾をもらう必要があります。
入居者に対して、太陽光発電設備を導入する意義や安全性への配慮などに、納得してもらう必要があります。
避難経路を確保する
マンションのベランダの一部に太陽光発電パネルを設置する場合などは、避難経路を確保しなければいけません。
消防法や建築法により、2方向の避難経路と使用するバルコニーの幅が120cm以上必要だと定められています。
また、実際に避難するときを想定して、スムーズに人が移動できるように室外機や太陽光パネルを設置しても60cm以上のスペースを確保しておきましょう。
メンテナンス費用が発生する
太陽光発電を導入するときは、メンテナンス費用が発生することにも注意しましょう。
マンションの屋上に設置する場合は以下のように破損や汚れにより、修理・交換費用が発生する可能性があります。
- 台風や豪雨などの自然災害
- 鳥の糞による汚れ
- カラス等による落石
- 積雪
また、太陽光パネルの耐用年数は25年ほどになっており、蓄電池やパワーコンディショナーの耐用年数は15年ほどになっています。
そして、それぞれの設備へのメーカーによる保証期間は、基本的に耐用年数よりも短く設定されているので、事前に修繕計画などを立てるようにしておきましょう。
太陽光発電のメンテナンスについて詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
発電量の30%は自家消費等を行うことが定められている
2020年4月以降、低圧太陽光(10-50kW)は自家消費型要件として
・再エネ発電設備(太陽光発電)の設置場所で少なくとも30%の自家消費等を実施すること
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/community/dl/20220316_fit.pdf
引用元:資源エネルギー庁
上記要件を資源エネルギー庁が定めております。
マンションに太陽光発電の設置をご検討されている場合は、この数値を念頭に入れておく必要がございます。
もし現在の電気利用状況が分からない場合や自家消費型要件について分からないことがある場合は必ず業者に確認をしたうえで検討、設置をされるのがオススメです。
マンションに太陽光発電を導入する方法
では、実際にマンションに太陽光発電を導入するときの方法について解説していきます。
- 新築マンション
- 賃貸マンション
- 分譲マンション
上記のように、マンションの種類によって導入方法が少し変わってくるので注意しましょう。
新築マンション
新築マンションの場合は、太陽光発電を導入するのはそこまで難しくありません。
既に入居者がいる場合であれば、納得してもらえる説明や許諾が必要になってきますが、新築であれば問題ないです。
最近では、太陽光発電の導入をマンションのアピールポイントにするケースも多いので、積極的に導入を検討するべきでしょう。
また設計段階から太陽発電を導入することを前提として建築が出来ますので、発電効率がもっともよい方法で設置が可能です。
賃貸マンションの場合
賃貸マンションの場合は、トラブルを未然に防ぐために入居者への説明と承諾を得る必要があります。
管理費や共益を安くできる点など、入居者へのメリットを交えつつデメリットもしっかりと説明すると導入がスムーズにいくかもしれません。
分譲マンションの場合
分譲マンションに太陽光発電を導入するときには2つのパターンがあります。
- 入居者の共有部分である屋上に設置する
- 自身が所有する部屋のベランダ、バルコニーに設置する
まず、屋上に入居者の共有で設置する場合は、管理組合の承諾を得る必要があり、設置にかかる費用やメンテナンスなどの役割分担などを話し合わなければいけません。
また、自身の部屋のベランダに設置する場合も他の入居者の承諾が必要になります。
法律により、マンションのベランダは「共有部である」と規定されているので注意しましょう。
マンションで太陽光発電を導入するときの補助金
太陽光発電は初期費用で大きな費用が発生し、導入をためらってしまう方も多いでしょう。
そのため、マンションに太陽光発電を導入するときは補助金を活用して、かかる費用をできるだけ抑えるのが重要になります。
現在では、国からの補助金は打ち切られていますが、各自治体による補助金は公募してある地域が多いので、まずはお住まいの自治体を調べるようにしましょう。
注意点として、太陽光発電で利用できる補助金は一見すると利用できるか分かりにくい補助金が多いです。
補助金の例:福岡市 住宅用エネルギーシステム導入促進事業
もし、自治体からの補助金についてよく分からない場合は施工業者に相談すると、利用できる補助金の紹介と、申請の代行までしてくれることもあります。
太陽光発電に関する補助金について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
マンションで太陽光発電をするメリットは多い!まずはご相談を!
太陽光発電と聞くと、一般的な住宅の屋根に取り付けるのを想像すると思いますが、実はマンションに設置してもメリットが多くあります。
- 節税対策になる
- 売電による利益を得られる
- 停電対策が出来る
- 共用部の電気代を削減できる
- 屋上などの余った場所を有効活用できる
上記のようなメリットがあり、最近では太陽光発電の設置をアピールして入居者を増やそうとするマンションも多いです。
本記事を参考に、マンションに太陽光発電を導入してみたいと思う方は、ぜひ新日本エネックスに一度ご相談ください。
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