【2023年更新】野立て太陽光発電とは?投資に向いてる?やめたほうがいいって本当?【デメリットやメリットも解説】
▼ 目次
野立て太陽光発電は投資先として注目を集めており、これから始めようと思っている方も多いと思います。
しかし準備不足のまま進めてしまい、思った通りの成果を得られないケースも多いです。
そこで本記事では、野立て太陽光発電で失敗しないために、
- 野立て太陽光発電で利益をあげる仕組み
- 野立て太陽光発電のメリット・デメリット
- 野立て太陽光発電に必要になる費用
- 野立て太陽発電へのよくある疑問への回答
上記のようなことを解説していきます。
この記事を読めば、野立て太陽光発電についての基礎知識と具体的なイメージを持てるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
野立て太陽光発電とは?
野立て太陽光発電とは土地に太陽発電設備を設置して、そこで生産した電力を電力会社に売ることで利益を得るものです。
よく田舎の土地に太陽光パネルが敷き詰められているのを見たことがありませんか?
あれこそが野立て太陽光発電です。
メガソーラーのように、主に企業が大規模の野立て太陽光発電をするイメージがありますが、実は個人でも始められるのです。
近年では、株などよりも安定して利益を得られ、しかもリスクも低いので投資先として注目を浴びています。
では、野立て太陽光発電が投資に向いている理由や利益を得る仕組みなどを詳しく解説していきます。
野立て太陽光発電が投資に向いている理由【メリット】
野立て太陽光発電が投資に向いてる理由を詳しく解説していきます。
主に以下の理由です。
- FITにより20年間の安定収入
- ローリスクで利回り年約10%が可能
- 余った土地を有効活用できる
- ローンが通りやすく0円から始められる
FITにより20年間の安定収入
野立て太陽光発電で利益を得る仕組みを解説するには、まずFIT(固定価格買取)制度について知っておく必要があります。
FIT制度は、国が再生可能エネルギーを推進するために行っているもので、太陽光発電などで発電したクリーンエネルギーを20年間一定の金額で買い取る制度です。
FIT制度は、設置容量により売れる単価の価格が変わります。
※2023年度単価参照
50kWh以上 = 9.5円
50kWh未満、10kWh以上 = 10円
10kWh未満 = 16円
買取価格 | |
2021年 | 11円/kWh |
2022年 | 10円/kWh |
2023年 | 9.5円/kWh |
また、上記表のように、FIT制度による売電価格は毎年変動します。
※50kWh以上の価格推移
「毎年のように売電価格が下がるのなら安定収入とは言えないのでは?」
と思うかもしれませんが安心してください。
FIT制度をはじめてから20年間は、その年の価格で売電することができます。
つまり、2023年に「9.5円/kWh」の時に太陽光発電を始めると、以降の20年間は必ず「9.5円/kWh」で売電できるということです。
このような理由から野立て太陽光発電は安定した収入を見込めるのですね。
売電価格は下降気味なので始めるなら早い方が利益を得られます。
FIT制度について、もっと詳しく知りたい方は下の記事を参考にしてください。
ローリスクで利回り年約10%を見込める
野立て太陽光発電は、最初の土地選びにさえ注意すればリスクが低く、また高利回りを期待できます。
太陽光発電で利益を得るために必要なのは、設備を除けば太陽光のみです。
そのため、不動産投資などのように空室や入居者によるトラブルなどによるリスクが発生する可能性は極めて低いと言えます。
もちろん、野立て太陽光発電にも自然災害による設備の故障というリスクも考えられますが、そういったトラブルに備えた保険も完備されているので安心ですね。
太陽光発電を導入する土地の日照時間にさえ注意すれば、年約10%の高利回りを実現しているケースもあるので、ローリスクハイリターンな投資先と言えます。
余った土地を有効活用できる
用途に困るような余った土地を有効活用できるのも、野立て太陽光発電のメリットの一つです。
田舎や利便性の悪い土地など、持っているだけで損失を生み出す土地に太陽光発電を導入すれば、それだけで利益を産むことができます。
地盤の強さと日当たりの良さ、野立て太陽光発電ではこの2つの条件を満たせば、これまで運用が難しかった土地でも有効活用できるようになるのです。
ちなみに、野立て太陽光発電には太陽光発電事業者に土地を貸して、ノーリスクで利益をあげられる仕組みもあります。
「余った土地を有効活用したいけど、自分で始めるのは不安…。」
という方は、相談してみるのをオススメします。
専用ローンが存在し、0円から始められる
「野立て太陽光発電を始めようと思っても初期費用がない…。」
と思っている方もいるかもしれませんが、ご安心ください。
野立て太陽光発電は、各銀行や大手信販会社がソーラーローンを用意しており、低金利で借りれる場合があります。
もちろん、審査を受けなければいけませんが、それぞれ専用のソーラーローンなどを用意してあり、自己資金0円から投資を始められる環境が整っています。
企業だけでなく、個人でもローンを組みやすいのは、それだけ太陽光発電が投資として優秀である証拠です。
野立て太陽光発電のデメリット、やめたほうがいいと言われる理由
次に、野立て太陽光発電のデメリットを紹介します。
メリット・デメリットを総合的に考えた上で、野立て太陽光発電を始めるか検討しましょう。
主なデメリットは以下の通りです。
- 自然の影響を受けやすい
- 近所の人とトラブルになるかもしれない
- 地域によっては出力抑制がある
- 初期費用が高額
- 土地によっては追加費用が掛かる
自然の影響を受けやすい
1つ目のデメリットは、自然の影響を受けやすいことです。
太陽光パネルや各種設備は屋外に設置するので、雨風にさらされます。
特に多いのが台風によって飛ばされてきた石などにより、パネルに傷が付いて発電効率が低下、もしくはパネルそのものが故障してしまうことです。
また、山の麓にあれば土砂崩れもリスクになります。
野立て太陽光発電を設置するときは、できるだけ自然の影響を受けにくい場所を選ぶようにしましょう。
最近の太陽光発電プランには、万が一に備えた保険も用意されている可能性が高いので、少しでもリスクを減らすために加入をおすすめします。
近所の人とトラブルになるかもしれない
2つ目のデメリットは、近隣トラブルになるかもしれないことです。
野立て太陽光発電でよくある近隣トラブルは以下の通り。
- パネルからの反射光による光害
- 周辺設備による騒音
- 太陽光発電機器による電磁波トラブル
- 土地に生えた雑草への苦情
- 子どもが入り込む危険による苦情
上記のうち、特に光害と騒音、電磁波は実際に裁判にまで発展したケースもあり要注意です。
事前に太陽光発電についての正しい知識を持ち、設置前に近所の方にしっかりと説明をしておくことで、トラブルになる可能性を大きく下げられます。
地域によっては出力抑制がある
引用:出力制御について【電力需給のイメージ】|資源エネルギー庁
3つ目のデメリットは、地域によって出力抑制があることです。
出力抑制とは、必要とされる量以上に電気が作られた際に、電力会社が発電事業者に対して電力の発電を強制的に抑制するもの。
ですから野立て太陽光発電は、発電すればするだけ売れるというわけではありません。
最近は太陽光発電による売電をするご家庭や企業が多く、電力会社としても需要と供給のバランスを保つために、この出力抑制を仕方なく行っているのです。
太陽光発電のメーカーや施工業者によっては、この出力抑制に対する出力抑制保険を用意してある場合もあるので、不安であればぜひ活用しましょう。
初期費用が高額
4つ目のデメリットは、初期費用が高額であることです。
家庭用の太陽光発電設備の導入費用は100万円~300万円前後であるのに対して、野立て太陽光発電にかかる費用は1500万円〜2000万円と大きく違います。
(※設置する規模によって変わります。)
個人でも銀行から融資を受けられてローンを組めるのですが、それでも1500万円以上の費用がかかるのは、野立て太陽光発電をためらう理由になるでしょう。
最近は自然災害や電力の出力抑制に対する各種保険がそろっているので、不安感をなくすためにも、ぜひ活用してください。
またどうしても高額になるのがご不安な方はパネル枚数を減らしての設置をご検討頂くことをオススメします。
土地によっては追加費用が掛かる
5つ目のデメリットは、土地によっては費用が追加でかかる場合があります。
例えば設置希望場所の地目が農地になっている場合は、農地転用手続きする必要があります。
これには数万円から数十万円がかかる場合があります。
また周辺状況によっては日当たりをよくするために木の手入れなどを行う必要がありますので
事前に土地の情報を持って見積もりをもらうか、そもそもその土地が野立て太陽光発電に最適化を調べてもらうことをオススメします。
野立て太陽光発電に必要な費用
ここからは実際に野立て太陽光発電をはじめるにあたり、どれくらいの費用が必要になるのか内訳を詳しくみていきましょう。
野立て太陽光発電システムを導入するには、主に以下のような費用が発生します。
- 太陽光発電システム一式(パネル、パワーコンディショナー、架台など)…1000万円〜
- 工事費用…300万円〜
- 土地購入費用(土地がない場合)
- 農地転用手続き費用…数十万円
- 電力会社との接続検討費用…21万円
上記の費用はあくまで目安として参考にしてください。
実際の土地の状況や広さなどによって大きく費用は変わります。
既に土地が決まっている場合などであれば、まずは業者による見積もりを依頼してみるのが手っ取り早いでしょう。
野立て太陽光発電を始める前に、よくある疑問を解決
ここまで野立て太陽光発電について様々なことを解説してきました。
とはいえ、まだよく分からないことが多いと思います。
ですので、野立て太陽光発電に対してのよくある疑問を紹介し、それらに回答していくので参考にしてください。
よくある疑問は以下の通りです。
- 固定資産税はどうなる?
- 国や自治体からの補助金はある?
- 農地を活用できる?
- 施工業者の選び方はどうすればいい?
- 今から始めても遅くない?
固定資産税はどうなる?
野立て太陽光発電を行う上で考えるべき税金は以下の3つです。
- 固定資産税
- 所得税(法人の場合は法人税)
- 住民税
上記の中で最も大きな負担になるのは固定資産税になります。
太陽光発電設備は有形固定資産に該当し、原則として固定資産税を支払わなければならない義務があるのです。
固定資産税について、あまり詳しく解説すると長くなりすぎるので軽く説明します。
太陽光発電設備の法定耐用年数は17年とされており、以下の計算式を参考にしてください。
評価額(固定資産税対象額) | 固定資産税額 | |
1年目 | 評価額=発電施設の導入費用×(1-0.064) | 評価額×1.4% |
2〜17年目 | 評価額=前年度の評価額×(1-0.127) | 評価額×1.4% |
上記表のように、太陽光発電設備の固定資産税は減価償却によって、年々下がっていくことが分かります。
野立て太陽光発電で利益を上げるためには、税金についても考慮した上で検討するようにしましょう。
必要になる税金について詳しく知りたい方は下記サイトを参考にしてみてください。
国や自治体からの補助金はある?
2023年1月現在、野立て太陽光発電に活用できそうな国からの補助金は確認できませんでした。
国からの補助金は主に経済産業省や環境省から公募されるので、追加で発表があれば更新します。
ただ、自治体のホームページを確認しても、一見すると太陽光発電に利用できそうにない補助金名だったりするので注意しましょう。
支給対象や申請条件など、複雑で自分で申請しても受給できない可能性もあるので、補助金の申請まで代行してくれる施工業者に相談してみるのが安全です。
農地を活用できる?
田舎の土地などでは、耕す人がいなくなった農地を野立て太陽光発発電に活用できないかと考える人が多いです。
しかし、土地には使用目的が限定される地目という制度があります。
この地目が農地になっている場合は、その土地に太陽光発電設備を導入することはできません。
そのため、農地で太陽光発電をするためには、農業委員会に対して農地転用手続きをする必要があります。
ただ、農地転用における審査は非常に厳しく、個人で申請しても却下される可能性が非常に高いです。
行政書士に依頼するか、農地転用に関するノウハウを持っている施工業者に相談することをオススメします。
施工業者はどうやって選べばいい?
施工業者を選ぶ上で最も重要なことは、信頼性です。
その信頼性の調べ方として以下の項目をチェックしてみましょう。
- 施工実績や知名度が豊富かどうか
- 実際に利用した人の評判
- 自社HPで施工例を公開しているか
- 複数の施工業者に見積もりを依頼する
利用した人の評判についてはGoogleマップでの口コミ、またTwitterやFacebookなどのSNSで検索してみてリアルな感想を調べるのがいいでしょう。
また、施工事例を自社のホームページでしっかりと紹介しているのも、信頼性がある証拠になります。
自分たちの技術に自信がなければ施工事例なんて公開できませんからね。
そして最後に、信頼できる施工業者を調べたあとに、複数の業者による見積もりを比較検討することを忘れてはいけません。
1つの業者だけの見積もりでは、本当に最適なプランなのか判断が困難です。
信頼できる複数の施工業者を探して、それから相見積もりにより比較して、どの提案がいいのか選ぶようにしましょう。
今から始めても遅くない?
野立て太陽光発電を始めようとする人の中には、
「今さら始めても遅いのではないか?」
上記のように不安に思う方も多いでしょう。
確かに、FIT制度における売電価格は年々下がってきています。
買取価格 | |
2021年 | 11円/kWh |
2022年 | 10円/kWh |
2023年 | 9.5円/kWh |
昔と比べると、今の電力を買い取る価格が低すぎて残念に思ってしまうかもしれません。
しかし、今だからこそ野立て太陽光発電を始めるメリットもあります。
- 太陽光発電設備における技術の進歩
- 各種メーカー参入による保証制度の充実
- 過去の失敗例を参考にしたノウハウがそろっている
特に太陽光パネルの進化は目を見張るものがあり、発電効率は発売当初に比べると倍以上にもなっています。
野立て太陽光発電を投資目的でこれから始める方は、昔と比べたデメリットだけでなく、メリットにも目を向けるようにしましょう。
【2023年】野立て太陽光発電を始めるならお早めに!
野立て太陽光発電は余った土地や、需要の低い安価な土地を活用でき、FIT制度により20年間も安定した収益をあげられるので、投資先として優秀であると言えます。
ただ、収益源となるFIT制度における電力の買取価格は年々下がってきているので、始めるなら早い方がよりお得になるでしょう。
新日本エネックスは太陽光発電における豊富な施工実績を持っており、お客様への最適な提案をできる自信があります。
野立て太陽光発電について不安な点や疑問がございましたら、ぜひ新日本エネックスへ無料相談をしてみてください。