エコキュートの室外機の水漏れ原因と対処法をわかりやすく解説!
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・エコキュートの室外機からお湯が不安定で、電気代や水道代が増加し、室外機が常に濡れているなどの症状は、点検が必要です。
・水漏れの原因には、気温差による結露、配管の劣化や故障、メンテナンス不足、凍結などが考えられます。
・水漏れが疑われる場合は、まず箇所を確認し、エラーコードを解除したり再起動を試み、エコキュートを停止して止水栓を閉じ、その後業者に連絡しましょう。
・修理費用は、配管交換で1〜7万円、本体交換で約30万円~約60万円が目安です。
▼ 目次
「エコキュートの室外機(ヒートポンプ)から水が漏れているけど、原因はなんだろう?」「室外機が水漏れしたときの対処法や修理費用がいくらなのか知りたい」という悩みを持っている人がいるのではないでしょうか。
エコキュートは環境やお財布に優しく利便性の高い設備ではあるものの、精密機器なのでさまざまな要因によって室外機から水漏れすることがあります。そのためエコキュートの室外機について理解を深め、学んでいくことが大切です。
今回の記事では、エコキュートの室外機から水漏れの可能性がある症状や原因、対処法、修理費用、修理業者の選び方まで解説しています。本記事を読めばエコキュートの室外機の水漏れに対処できるようになるため、寿命を延ばせる可能性があります。ぜひ参考にしてみてください。
エコキュートの室外機から水漏れの可能性がある症状
エコキュートの室外機(ヒートポンプ)から水漏れする際は、主に3つの症状が出る場合があります。3つの水漏れの可能性がある症状を知っておけば、早期発見につながるでしょう。ぜひ学んでみてください。
お湯が出なくなる
お湯を出しても温度が下がってしまったり水しか出なかったりする場合は、エコキュートの室外機(ヒートポンプ)からの水漏れの可能性があるでしょう。水は室外機の中にある熱交換器によってお湯に沸きあげられ、配管を通って貯湯タンクへ送られます。
貯湯タンクへお湯を送る配管に亀裂や穴が空いていれば配管から出てしまうため、お湯が安定して出せなくなってしまうでしょう。
お湯切れ関連のエラーコードが出る
お湯切れ関連のエラーコードが出る場合も、室外機(ヒートポンプ)からの水漏れしていることが考えられます。お湯切れということは、貯湯タンク内にお湯が貯められていないということです。沸き上げを忘れていない限りは、基本的にお湯切れになることは少ないでしょう。
頻繁にお湯切れ関連のエラーコードが出る場合は、室外機から貯湯タンクへお湯を送る配管からの水漏れの可能性があります。お湯切れ関連のエラーコードはメーカーによってことなるため、取扱説明書を確認しておいてください。
電気代・水道代が高くなった
室外機(ヒートポンプ)からの水漏れが起こっている場合は、電気代や水道代が高くなる可能性があります。水漏れしているにも関わらずお湯が少ない状態になれば、足りない分を沸き上げようとしてしまい電気代が高くなるでしょう。
また水漏れしているということは、本来利用できるはずのお湯が流れ出てしまっているということなので、水道代も上がることも考えられます。
室外機(ヒートポンプユニット)下が常に濡れている
室外機をチェックして常に下が濡れている場合は、水漏れの可能性が高いといえます。原因は内部の配管からの水漏れによるものです。室外機の内部には基板などの精密部品が入っており、水漏れによって重大な故障につながる可能性があります。
基盤や室外機本体の交換ともなれば、費用が高くなってしまうでしょう。気温に関わらず常に室外機の下が濡れている場合は要注意です。
エコキュートの室外機が水漏れする原因
エコキュートの室外機(ヒートポンプ)が水漏れする原因は、主に6つあります。水漏れではない場合もあるため、見極める必要があるでしょう。6つの原因を紹介するので、水漏れかどうかを見極める参考にしてみてください。
気温差による結露
室外機(ヒートポンプ)から排出される空気と外気温の差による結露によって、室外機の下が濡れてしまうことがあります。室外機は空気中の熱を取り込んで冷えた空気を排出しているため、夏場などの外気温が高い時期には結露が発生しがちです。
また冬は雪や霜などにより室外機の下が濡れる可能性もあります。これらの場合は故障ではなく正常な状態なので、気温が上がれば自然と乾くため水漏れとの違いがわかりやすいといえるでしょう。
寿命による故障や劣化
室外機(ヒートポンプ)内の配管が劣化や故障することで、水漏れが発生する場合があります。配管は長期間使用していると不純物や汚れなどで劣化してしまい、亀裂や穴が空いてしまうことが考えられるでしょう。
メンテナンスを行いながら長期間使用していての劣化であれば、室外機の寿命といえます。寿命の場合は部分的に修理しても、他の部分が故障する可能性があるでしょう。そのため室外機本体の買い替えを検討する必要があります。
メンテナンス不足による損傷
日々のメンテナンス不足によって、室外機(ヒートポンプ)に関連する配管が損傷して水漏れすることも考えられるでしょう。エコキュートに使用されている配管の素材は、主に銅が使用されています。
銅は汚れや水質によって腐食する可能性があるため、水抜きなどのメンテナンスをしないと損傷する可能性があるでしょう。銅よりも耐腐食性の高いステンレス配管であっても、日々のメンテナンスは欠かさないようにしてください。
凍結による配管の破損
冬場の凍結による配管の破損によっても水漏れが起こるため、気を付けなければいけません。水は凍ると体積が増えてしまうため、配管内に水が入ったまま凍結すると配管が耐えられずに破損する可能性があります。
冬場で外気温が0℃以下になると事前に天気予報等でわかっている場合は、必ず凍結防止対策を行ってください。メーカーごとに凍結防止運転機能があったり、凍結防止ヒーターが付いていたりします。
凍結してしまった場合の理想の対処法は自然解凍です。ただし急いでいる場合は、タオルを配管にかけてぬるま湯でゆっくり溶かすようにすると良いでしょう。
※早く凍結を解消しようとして、配管に熱湯をかけると破損の可能性があるため絶対にやめてください。
エコキュートの移動による接続不良
室外機(ヒートポンプ)を自主的に移動させた場合に、配管の接合部がずれてしまうことで水漏れが起こることも考えられます。室外機や貯湯タンクはプロの業者によって正しく整備されているため、知識も経験もないまま移動させるのはリスクしかありません。
なんらかの理由で移動させたいのであれば、知識や経験のあるプロの業者に任せるほうが安心といえるでしょう。たとえ費用を抑えて自分で移動したとしても、水漏れ等の故障につながれば本末転倒です。
排水ホースの不具合
室外機(ヒートポンプ)には排水ホースが設置されており、不具合があると水漏れの原因になります。排水ホースが外れてしまったり内部で詰まっていたりすると、本体や周辺が水浸しになってしまうでしょう。
水漏れが本体内部に大きな影響を与えている場合は、本体ごと買い替えることにもなりかねません。排水ホースが外れている程度であれば、無料でつなぎ直してくれる可能性があります。
排水ホースがつながっているにも関わらず、水漏れしている場合は早急に修理業者へ依頼しましょう。
エコキュートの室外機から水漏れしたときの対処法
エコキュートの室外機(ヒートポンプ)から水漏れが起きたときには、4つの対処法があります。事前に5つの対処法をしっておくことで、水漏れした際でも慌てずスムーズに対応できるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
水漏れ箇所を確認する
まずは水漏れしている箇所を自分なりにチェックしてみましょう。事前に水漏れしている箇所の目星を付けておくことで、業者とのやり取りや修理がスムーズに進みやすくなります。
水漏れする可能性があるのは、主に室外機(ヒートポンプ)と貯湯タンクをつなぐ配管または、本体の下が常に濡れている場合は内部の配管です。水漏れ箇所がわからない場合は、早急に修理業者へ問い合わせて状況を伝えてください。
エラーコード解除・再起動してみる
本体や配管をチェックしても水漏れが確認できないのにエラーコードが出ている場合は、一度エラーコードを解除してみましょう。解除方法はメーカーによって異なるため、取扱説明書を参照してください。
また誤作動によってエラーコードが表示される場合もあります。そのためエラーコードが解除できないときは、再起動させることも検討しましょう。再起動で解決する場合があります。
解除・再起動を行ってもエラーコードが表示される場合は、内部的に水漏れしている可能性があるでしょう。そのような場合は、修理業者でなければ対応できません。
エコキュートを停止させ止水栓を閉める
水漏れが確認できたら被害を拡大させないためにも、エコキュートの電源を落として停止させましょう。さらに止水栓を閉じることも忘れないようにしてください。止水栓を閉じることで水漏れを一時的に止めることが可能です。
水漏れを放置していると電気代・水道代が増えるばかりではなく、大きな故障に発展する可能性もあります。エコキュートの停止と止水栓を閉じるのは、自分でできる一番の対策だといえるでしょう。
メーカーや修理業者に問い合わせる
水漏れ箇所の確認やエラーコードへの対応、エコキュートの停止、止水栓を閉じるといった対処ができたら、早急にメーカーや修理業者などへ問い合わせましょう。無料保証期間が残っていればメーカーに依頼してください。
無料保証期間が過ぎていたりメーカーでは対応できなかったりする場合は、修理業者へ依頼して水漏れ問題を解消してもらいましょう。メーカーは保証期間が過ぎても有料で修理してくれます。
しかし修理業者のほうが安く修理してくれる可能性があるため、何社か見積もりを出してもらうことをおすすめします。
エコキュートの室外機の水漏れ修理費用
エコキュートの室外機(ヒートポンプ)が水漏れした際の修理費用は、約1〜20万円ほどが目安です。ただし修理費用は状況によって異なるため、それぞれの詳細を知っておくと良いでしょう。
水漏れの配管や部品交換は約1~7万円
三菱電機による水漏れ修理費用の目安は、約1~7万円となっています。費用に差があるのは水漏れ箇所や交換部品によって、修理の技術料や部品代などが異なるためです。
たとえば室外機(ヒートポンプ)の外にある配管からの水漏れであれば、配管交換という軽微な修理で済む可能性があるため費用は安くなるでしょう。しかし室外機(ヒートポンプ)内部の配管や冷媒回路などの交換の場合は、難易度が上がるため高くなります。
※参照:三菱電機
室外機本体の交換は約20万円~
室外機(ヒートポンプ)内部の水漏れにより、最悪の場合は本体を交換する可能性があります。室外機を交換するということは新しく買い直すことになるため、約20万円ほどの費用が必要だと覚えておきましょう。
場合によっては20万円よりも安く交換できる可能性があるため、修理業者に見積もりを出してもらってください。なお寿命による劣化での水漏れの場合は、本体の交換を検討しましょう。交換を検討する理由は、水漏れ箇所を修理しても寿命により別の箇所が故障する可能性があるためです。
修理業者の選び方
室外機(ヒートポンプ)が故障したときの修理業者の選び方は、主に6つあります。修理業者のなかには悪質でトラブルのもとになる業者もいるため、選び方を知っておくと良いでしょう。それぞれ解説するので、参考にしながら修理業者を選んでみてください。
実績が豊富にある
優良な修理業者には豊富な施工実績があります。施工実績は公式サイトやSNSなどで紹介されていることが多いため、確認してみてください。施工実績が少ない修理業者の場合は施工不良を起こす可能性があるため、できる限り避けたほうが良いでしょう。
口コミが良い
口コミの良さも必ず確認してください。インターネットで「修理業者名+評判(口コミ)」と検索すれば出てくるでしょう。大手の修理業者ほど多くの口コミが出てくるため、良い内容も悪い内容も確認しやすいといえます。
中小の修理業者でも検索すれば口コミは出てくる可能性があるため、良い口コミが多いかどうかを確認して依頼するとトラブルが起きにくくなるでしょう。
対応エリアかどうか
修理業者によっては対応エリアが決められており、依頼したくてもできない可能性があります。修理業者は対応エリアを公式サイト等で記載しているため、自分のエリアが該当するのか確認してみてください。
なお対応エリア外でも相談に乗ってもらえるケースがあります。対応エリア外でも修理が可能なのかを問い合わせてみると良いでしょう。
対応スピードの早さ
問い合わせや見積もり、修理までの対応の早さも重要なポイントです。水漏れは放置するほど状況が悪化しやすい故障なので、少しでも早く修理する必要があります。また水漏れしている間に使用できない場合も不便なので、迅速に対応してくれる修理業者を選びましょう。
対応の良さ
問い合わせや現場などで対応が良いのは優良な修理業者といえます。エコキュートが故障して不安になっているなかで対応が良ければ安心につながり、不明点も質問しやすくなるでしょう。
問い合わせ時はメールではなく電話で問い合わせ、修理業者の雰囲気や対応を確認することをおすすめします。
適正な修理費用か
修理業者が提示した修理金額が適正なのかを確認しましょう。修理費用の相場は三菱電機の費用を参考にしてみてください。水漏れ修理の場合は約1〜7万円ほどです。室外機(ヒートポンプ)の交換になれば、本体価格は工賃込みで約20万円ほどになるでしょう。
基本的に修理業者のほうがメーカーよりも安くなる傾向にあるため、三菱電機の修理費用を参考にしつつ契約するかを検討してください。なおトラブルが多い訪問営業の修理業者は、即決して契約しないように注意しましょう。
まとめ
エコキュートの室外機(ヒートポンプ)からの水漏れ症状には、お湯の出が不安定になったり、電気代・水道代の高騰などが挙げられます。また水漏れの原因は劣化やメンテナンス不足など、さまざまあります。
室外機の水漏れは、状況次第で高額な修理費用が発生してしまうでしょう。そのため日頃からメンテナンスをしたり、早期発見するためのチェックなどが重要です。
少しでも長く安心してエコキュートを使用するために、当記事で紹介した水漏れ時の対処法や修理業者の選び方も参考にしてみてください。