「オール電化の電気代って、どのくらい上がったのかな?」「電気代が値上がりしているけど、何が原因なんだろう?節電対策が知りたい!」といったお悩みを抱えている人がいるのではないでしょうか?
近年の電気代の値上がりにより、全て電気で賄っているオール電化への負担が増加しています。そのためオール電化についての知識を深めて、適切な対策をして節電することがポイントです。
今回の記事では、オール電化の基礎知識や電気代事情、節電対策などを分かりやすく解説します。本記事を読むことでオール電化についての理解が深まり、節約効果を上げられる可能性があります。ぜひ参考にしてみてください。
オール電化の基本
まずはオール電化を導入して後悔しないためにも、以下の基礎知識を解説します。
- オール電化の仕組み
- オール電化の導入相場
- オール電化のデメリット
- オール電化のメリット
- オール電化に向いている人
それぞれ解説します。
オール電化とは?
オール電化とはガスや石油などの化石燃料を使用せず、電気のみで日々の生活に必要なエネルギーをまかなうことです。例えばガスや石油を使用している場合と、オール電化になった場合の使用する設備の変化は以下のとおりです。
設備 | ガス・石油の場合 | オール電化の場合 |
調理器具 | ガスコンロ | IHクッキングヒーター |
給湯器 | ガス給湯器・石油給湯器 | エコキュート・電気温水器 |
暖房器具 | ガスストーブ・石油ストーブ | 電気ストーブ・エアコン・電気式床暖房など |
またオール電化の普及率は年々、増加しています。伊藤忠グループのリサーチ会社であるマイボイスコム株式会社の調査によれば、オール電化住宅に住んでいる人の割合は2005年の3.6%から2021年の14.3%まで増加しています。
オール電化が普及している背景には「光熱費が削減できる」「火を使わないため安全」などの理由があります。また太陽光発電やエコキュートなどの設備に対して、国や地方自治体から補助金が出ていることも理由の一つです。
※参考:PR TIMES
オール電化の導入費用相場
オール電化を導入する際の費用相場は、どれくらいになるのか気になる人が多いでしょう。オール電化で導入することが多い、設備の費用相場の目安(本体価格、工事費含む)は以下のとおりです。
- IHクッキングヒーター:10万~30万円
- エコキュート:20万~100万円
- 床暖房:30万~100万円
- 太陽光発電:80万~140万円
なおオール電化住宅にするために新築であってもリフォームであっても導入費用に差が生まれることは、あまりないといえるでしょう。オール電化の導入費用で差が生まれるとすれば、導入する設備の数やグレード、購入する販売店や工事業者の費用の差などが影響します。
そのためオール電化の費用相場は、「なにを、どれだけ、どこから」購入して導入するかによって大きく異なります。オール電化を導入する場合は予算や目的に合う導入を行いましょう。
オール電化のデメリット
オール電化の導入を検討する際には、以下のようなデメリットも理解しておきましょう。
- オール電化の導入費用が高額
- 日中の電気代が上がる可能性がある
- IHクッキングヒーターに対応した調理器具が必要
- エコキュートを設置する場所が必要
- 太陽光発電の発電量で電気代が変動する
- 停電時には家電製品が使えない
それぞれ解説します。
オール電化の導入費用が高額
オール電化を導入するには高額な費用がかかります。例えば以下の設備を全て導入する場合は、目安として140万〜370万円ほどの費用が発生します。
- IHクッキングヒーター:10万~30万円
- エコキュート:20万~100万円
- 床暖房:30万~100万円
- 太陽光発電:80万~140万円
また、これらの費用は購入する設備や販売店などによって大きく異なるため、さらに費用がかさんでしまう可能性があるかもしれません。ただし、エコキュートや太陽光発電に関しては国や地方自治体から補助金が出ている場合があります。補助金を活用すれば、オール電化の導入費用を抑えられるでしょう。
日中の電気代が上がる可能性がある
オール電化にすると場合によっては電気代が高くなる可能性があります。多くの電力会社ではオール電化専用のプランとして、深夜電力が安くなるプランを用意しています。しかし深夜電力が安いプランは、逆に日中の電気代が割高に設定されているため注意が必要です。
例えば、東京電力エナジーパートナーのスマートライフプランの料金は以下のとおりです。
- 午前6時〜翌午前1時:25.80円
- 午前1時〜午前6時:17.78円
このように深夜よりも日中の電気料金は約8円ほど高くなります。そのため昼間の在宅率が高く電気使用量が多い場合は、電気代が高くなるかもしれません。オール電化にする際は、生活スタイルに合った料金プランの選択が必要になります。
※参考:東京電力エナジーパートナー
IHクッキングヒーターに対応した調理器具が必要
オール電化ではガスコンロの代わりにIHクッキングヒーターを導入します。IHクッキングヒーターで調理する際は、対応する調理器具(フライパンや鍋など)を用意しなければいけません。
IH対応の調理器具の多くは、底面に丸穴が複数空いているステンレスの板や鉄粉が付いています。IHクッキングヒーターはスイッチを入れると「磁力(過電流)」を発生させ、底面のステンレスの板に流すことで熱を生み出しています。
一方でガス専用の調理器具の底面には、IH対応の調理器具のような加工は施されていません。そのためIHクッキングヒーターでは、ガス専用の調理器具は使用できないようになっています。またIH対応の調理器具は、底面に加工を施しているため価格も高めです。
※参考:平和フレイズ株式会社
エコキュートを設置する場所が必要
エコキュートの導入には、貯湯タンクとヒートポンプユニットを設置できるだけのスペースが必要です。エコキュートのヒートポンプユニットは、エアコンの室外機ほどの大きさがあります。
また貯湯タンクは家族構成によって容量(370L、460L,550Lなど)が選べるようになっており、容量が多くなるほどサイズも大きくなります。例えば三菱電機の「SRT-S556」というエコキュートの貯湯タンクのサイズは、「高さ2100mm、幅700mm、奥行き825mm」です。そのため設置できるスペースが確保できないと、エコキュートを導入できない可能性があります。
ただし、エコキュートのなかにはコンパクトなサイズのものもあります。エコキュートを導入する際は、設置スペースの確認と生活スタイルや家族構成に合わせて最適なものを選ぶと良いでしょう。
※参考:三菱電機
太陽光発電の発電量で電気代が変動する
オール電化で太陽光発電を導入している場合は、発電量の影響で電気代が高くなってしまうかもしれません。太陽光発電の発電量は季節や天候、地域、方角、角度など、さまざまな要因で変動します。
そのため太陽光発電の発電量が少なくなれば自家消費率が下がってしまい、電気代がいつもより高くなる可能性があるでしょう。オール電化で太陽光発電を導入する場合は、少しでも発電量が確保できるように環境に合ったものを選択したり、適切な設置をしたりすることが大切です。
停電時には家電製品が使えない
オール電化の最大のデメリットは「停電」です。オール電化は全て電気で賄っているため、停電すれば家電製品や設備が使えなくなってしまいます。ただし太陽光発電を導入していれば、停電時でも「自立運転機能」があれば発電中は家電製品(1500W/100V)が使用できます。
また太陽光発電に加えて蓄電池を導入していれば、太陽光発電の余剰電力を蓄えておくことができます。蓄電池に蓄えた電気は自宅へ給電できるため、太陽光パネルが発電しない夜でも電気を使うことができるため安心です。
オール電化のメリット
オール電化にすることで、以下のようなメリットがあります。
- 光熱費を一本化して節約ができる
- 深夜電力が安いプランがある
- 太陽光発電の活用で電気の自家消費率がアップする
- 火を使わないため安全性が高い
- 災害時には復旧が一番早い
- 災害時でも非常用水が使える
- 火災保険が安くなる可能性がある
それぞれ解説します。
光熱費を一本化して節約ができる
オール電化にすることで、光熱費を一本化できるため節約につながります。一般的な家庭では「電気+ガス」両方の基本料金を支払っています。しかしオール電化では「電気」のみの基本料金で済むため、ガスの基本料金が節約できます。
例えば東京電力エナジーパートナーで一般家庭の平均使用量をもとに契約(関東)した場合は、以下のとおりです。
料金プラン | 電気(40A) | ガス(20m³~80m³) | 合計 |
従量電灯B | 1,144円 | 1,024円 | 2,168円 |
スマートライフS | 1,144円 | - | 1,144円 |
※参考:東京電力エナジーパートナー
このようにオール電化にすれば、光熱費が年間で約14,000円ほど節約できます。電力会社や料金プランによっては、さらに節約できる可能性があるかもしれません。
深夜電力が安いプランがある
オール電化向けの料金プランの多くは、深夜電力の安いプランが用意されています。例えば東京電力エナジーパートナーのオール電化向けプラン「スマートライフ」の料金は以下のとおりです。
- 午前6時〜翌午前1時:25.80円
- 午前1時〜午前6時:17.78円
このように深夜のほうが日中よりも料金が約8円ほど安くなります。オール電化で導入するエコキュートや電気温水器は、基本的に安い深夜電力を利用してお湯を沸かしています。そのため昼間にお湯を沸かすよりも、電気代が抑えられることがメリットです。
太陽光発電の活用で電気代が大幅に節約できる
太陽光発電を活用すれば電気の自家消費率がアップし、電気代を大幅に節約できる可能性があります。オール電化は、家電製品やエコキュートなどの設備を全て電気でまかなっています。そのため自然エネルギーである太陽光発電の電気を使用すれば、電力会社からの買電量が減るため電気代を大幅に節約できるでしょう。
ただし太陽光発電の発電量は、さまざまな条件によって大きく左右されます。太陽光発電を導入する際は事前にメリットやデメリットなどの理解を深めて、しっかりとシミュレーションをすることが大切です。
火を使わないため安全性が高い
オール電化ではガスを使用しないため安全性が高いこともメリットです。オール電化ではない家庭はキッチンにガスコンロを設置しており、少なからず火災の危険性があります。最近のガスコンロは火災防止機能などが備わっているものもあるものの、火災が起こりやすいという事実があります。
東京消防庁によれば、2019年における住宅火災の出火原因で最も多かったのは「コンロ」でした。コンロで火災が起こる理由の約3割は「放置、消し忘れ」です。このように住宅火災の原因で一番多いのがコンロだということを考えれば、火を使わないIHクッキングヒーターを使用しているオール電化のほうが安全性が高いといえるでしょう。
※参考:ウェザーニュース
災害時には復旧が一番早い
電気は以下のようにガスや水道などのライフラインよりも、災害時における復旧が早いという強みがあります。例えば東日本大震災の場合は、9割の復旧までに以下のような日数が必要でした。
- 電気:6日
- 水道:24日
- ガス:34日
このように電気は3つのライフラインのなかでも圧倒的に復旧が早いため、オール電化にすることで災害時でも日常の生活に戻りやすくなります。
※参考:tenki.jp
災害時でも非常用水が使える
オール電化で導入するエコキュートや電気温水器は、災害時でも貯湯タンク内の水やお湯を非常用水として使えます。貯湯タンクには非常用水用の取り出し口があり、ホースをつなげてお湯や水を出すことができます。また貯湯タンク内にお湯や水が残っていれば、シャワーや蛇口からも出すことが可能です。
タンクから直接お湯を出す場合は、熱湯が出てくる可能性があるため注意が必要です。また貯湯タンク内のお湯や水は、煮沸していないため飲料用には適していないことにも覚えておいてください。どうしても飲む場合はメーカーも注意喚起しているように、必ず煮沸してからにしましょう。
火災保険が安くなる可能性がある
オール電化にすることで火災保険の割引が適用される場合があります。現在では以下の火災保険で割引を受けられます。
- AIG損保「ホームプロテクト総合保険」
- セコム損保「セコム安心マイホーム保険」
- SBI損保「火災保険」
例えばセコム損保で「オール電化住宅割引、プラン選択、5年一括払い」の場合は、約53%の割引を受けられる可能性があります。オール電化は火災のリスクが少ないとはいえ0ではないため、火災保険の加入もしておくことをおすすめします。
※参考:セコム安心マイホーム保険
オール電化に向いている人
オール電化を導入するのに向いている人は以下のとおりです。
- 光熱費を抑えたい人
- 日中あまり自宅にいない人
- 安全性を重視したい人
- 太陽光発電を設置している人
それぞれ解説します。
光熱費を抑えたい人
光熱費を抑えたい人はオール電化の導入を検討しましょう。オール電化にするとガス代などが必要なくなり光熱費を一本化できます。電気だけに光熱費を一本化すれば管理がしやすくなるだけではなく、ガスなどの基本料金を節約できるようになります。
日中あまり自宅にいない人
日中は仕事などで自宅に居ることが少ない人もオール電化はおすすめです。オール電化の料金プランは昼間の電気使用量の単価が高く、深夜の単価が低くなっています。そのため昼間の在宅時間が短く電気使用量が少ないほど、電気代を節約しやすくなります。
安全性を重視したい人
火災のリスクを抑えて安全性を重視したい人は、オール電化を選択肢の一つにしても良いでしょう。住宅火災が起こる原因の多くはコンロの使用によるものです。またガスは扱いを間違えると一酸化炭素中毒になる危険性もあるため、安全面では電気のほうが有利といえるでしょう。
太陽光発電を設置している人
太陽光発電を設置している人は、電気で全ての設備をまかなっているオール電化との相性が抜群です。自然エネルギーで発電する太陽光発電では、0円で電気を使用できます。そのため電力会社からの電気に依存する割合が少なくなるため、電気代を大幅に抑えられるでしょう。
オール電化の電気代事情
オール電化にすると気になる電気代は、どのように変化するのでしょうか。オール電化の電気代事情について以下の内容を解説します。
- 【世帯別】オール電化の月々の電気代平均額
- 「電気+ガス+石油」との月々の電気代平均額の比較
- オール電化の電気代は高騰しつつある
【世帯別】オール電化の月々の電気代平均額
オール電化にすると年間の電気代平均額は、どれくらいになるのでしょうか。関西電力の「はぴeタイムR」プランから算出(燃料費調整額を除く)した、世帯別で月々の電気代平均額は以下のようになっています。
- 1人暮らし:11,415円
- 2人家族:14,303円
- 3人家族:15,873円
- 4人家族以上:17,738円
エネチェンジによれば旧電力8社の月々の平均額は約15,889円となっていました。また関西電力の4人家族以上と旧電力8社の平均を算出すると、約16,814円になります。
※参考:関西電力
※参考:エネチェンジ
「電気+ガス+石油」との月々の電気代平均額の比較
次にエネチェンジが算出した「電気+ガス+石油」の場合とオール電化の場合で、月々の電気代平均額を比較した結果は以下のとおりです。
- オール電化:約16,814円
- 電気+ガス+石油:約18,193円
このようにオール電化のほうが1,379円分お得になりました。年間では16,548円の節約になっています。電気代は使用状況や料金プランなどで変動するものの、基本的にオール電化のほうが安くなるでしょう。
オール電化の電気代は高騰しつつある
近年、オール電化の電気代は高騰しつつあります。例えば北陸電力のオール電化向け「くつろぎナイト12(月750kWh時)」では、現行料金の24,282円から28,112円(4月以降)へ3,840円も値上がりします。
値上がり分については国の「激変緩和措置」による5,250円の補助があることで、2023年9月までは22,872円で従来よりも1,410円安い料金で利用できます。しかし10月からは補助額が半額になることで、電気代の負担が増してしまうでしょう。
また中部電力のオール電化向け料金プランを契約している人の事例では、2021年12月の電気代が13,405円だったのに対して2022年12月は16,139円で2,734円も値上がりしています。さらに2021〜2022年の値上がり額合計は35,139円となり、月々の値上がり平均額は約2,928円です。
このようにオール電化の電気代は高騰してきており、今後の動向が注目されています。
※参考:北國新聞DIGITAL
※参考:Yahoo!ニュース
オール電化の電気代が値上がりしている2つの原因
そもそも電気代の値上がりには、どんな原因があるのでしょうか。電気代の値上がりに大きく影響しているのは主に以下の2つです。
- 燃料費調整額の高騰
- 再エネ賦課金の上昇
それぞれ解説します。
燃料費調整額の高騰
燃料費調整額とは、火力発電に必要な「液化天然ガス・石油・石炭」といった化石燃料の価格に合わせて調整される料金です。日本は電力の約7割を火力発電に頼っており、発電に必要な化石燃料のほとんどを輸入しています。そのため世界情勢や円安の影響を大きく受けるため、燃料費が上下しやすくなっています。
燃料費調整額は輸入する燃料費が安ければ電気代から差し引かれる仕組みですが、逆に燃料費が高くなれば上乗せされて電気代も高くなります。最近ではウクライナ問題によって、化石燃料の輸出大国であるロシアの輸出入制限の影響で燃料費が高騰しました。2022年は燃料費調整額の高騰が、電気代の値上げに一番影響した原因といえるでしょう。
また今後もウクライナ問題は続くことが予想されているため、引き続き電気代の値上がりが懸念されています。
再エネ賦課金の上昇
再エネ賦課金とは、太陽光発電などの再生可能エネルギー(以降、再エネ)で発電した電力を買い取るために必要な料金です。再エネ賦課金は太陽光発電を導入していても、していなくても一律で電気代の一部として支払わなければいけません。
いってしまえば再エネ賦課金は、再エネを普及させるための「税金」といってもいいでしょう。再エネ賦課金は年々上昇しており、2030年までにピークを迎えると予想されています。そのため、しばらくの間は電気代の値上がりが続くといえます。
オール電化の電気代を節約する7つの対策
値上がりする電気代に対して、私たちができるのは以下のような節電対策です。
- 電気料金プランや契約アンペアの見直し
- 安い深夜電力を活用する
- 家電製品などの使い方や設定を見直す
- 省エネ家電に買い替える
- 節電に役立つグッズを活用する
- こまめに電源をオフ・コンセントを抜く
- 太陽光発電や蓄電池を導入する
それぞれ解説します。
電気料金プランや契約アンペアの見直し
現在、契約している電力会社や料金プラン、アンペア数を見直すことで電気代が安くなる可能性があります。例えば旧電力から安い新電力に乗り換えを検討してみたり、オール電化に合った料金プランを選択したりしましょう。
また家族が増えたり生活スタイルが変わったりした場合も、状況に合う最適な電力会社や料金プランに乗り換えることで電気代が安くなる可能性があります。
安い深夜電力を活用する
オール電化の料金プランは深夜電力が安くなっているため、活用すれば電気代の節約につながります。そのため深夜にエコキュートでお湯を沸き上げるなど、消費電力が大きい家電製品や設備に最適です。
またエコキュートの多くは、電気代が高くなる時間帯にお湯を沸き上げない「ピークカット設定」が行なえます。ピークカット設定で電気代が高くなる時間帯を避けつつ、電気代が安くなる深夜電力を有効活用すれば電気代の節約につながるでしょう。
家電製品などの使い方や設定を見直す
家電製品やエコキュートなどの設備の使い方や設定を以下のように見直すことでも、節約できる可能性があります。
- エアコンは夏28度、冬は20度にする
- エアコンやエコキュートなど省エネモードを活用する
- お風呂に入る間隔を短くしてエコキュートの沸き上げ回数を減らす
- お風呂の温度を上げるときは高温たし湯を利用する
- テレビは明るさや冷蔵庫の強さを中くらいにする
- 浴室乾燥機はできる限り使用しない など
他にも家電製品や設備で節電できる使い方や設定があるため、いろいろ試しながら節電することが大切です。
省エネ家電に買い替える
古い家電製品から新しい省エネ家電に買い替えるだけでも節約できる可能性があります。家電製品は年々省エネ性能が上がっているため、10年前のものと比べると年間で数千〜数万円ほどの節約になるでしょう。
特に消費電力が大きいエアコンや冷蔵庫などの家電製品を買い替えることで、節電効果は大きくなります。10年以上前の古い家電製品を使い続けているのであれば、最新の省エネ家電への買い換えを検討してみてください。
節電に役立つグッズを活用する
電気使用量を減らすための以下のグッズを活用するのも、おすすめです。
- 外からの熱を遮り部屋の熱を逃さない「断熱カーテン」
- 電気代も寿命も白熱電球より勝っている「LED」
- 少しでも体感温度を快適にする「冷感・発熱インナー」
- 入ったら出られないほど快適で省エネな「こたつ」
- エアコン使用時の室温を均一にしてくれる「サーキュレーター」
- 窓際に置くだけで暑さを緩和してくれる「すだれ」
- 扇風機の冷却効果を高めてくれる「扇風機保冷剤」
- 必要な電気だけONにできる「節電タップ」
- パソコンやスマホが充電できる「ソーラーモバイルバッテリー」 など
他にも節電対策に役立つグッズは販売されていますので、あれこれ見てみると楽しいかも知れません。
こまめに電源をオフ・コンセントを抜く
使用頻度の少ない家電製品は電源をオフにしたり、コンセントから抜いても消費する待機電力が減って節電につながります。家電製品は電源を切っていてもコンセントを抜かなければ、微量ながらも待機電力が発生しています。
一般家庭における電気使用量のなかの待機電力の割合は、環境省によれば約6%ほどといわれています。そのため使用頻度が少なかったり長期間家を空けたりする場合は、コンセントから抜いておくと節電効果が得られるでしょう。
太陽光発電や蓄電池を導入する
太陽光発電や蓄電池はオール電化との相性が良く、導入することで大幅な電気代の削減に期待できます。太陽光発電は0円で電気を作り出せるため、導入して活用すればオール電化の電気代を抑えられます。
さらに蓄電池も活用することで、さらに電気代がお得になるでしょう。昼間は太陽光発電の電気を使いつつ、余剰電力を蓄電池に貯めておきます。そして夜に蓄電池に貯めた余剰電力を使用すれば、電力会社からの買電量が減って電気代が安くなります。
太陽光発電や蓄電池は導入費用が高額になりますが、国や地方自治体から活用できる補助金が出ている可能性があります。補助金を活用すれば安く導入できるため、検討してみても良いでしょう。
まとめ
オール電化は、日々の生活に必要なエネルギーを電気だけでまかなっています。そのため光熱費が安くなったり、火を使わず安全性が高いといったメリットがあります。一方で導入費用が高額になったり、停電時に全ての設備が使えなくなるといったデメリットもあります。そのためオール電化を導入またはリフォームする際は、事前にメリットやデメリットを理解しつつ検討しましょう。
また近年はウクライナ問題や再エネ普及の影響で、燃料費調整額や再エネ賦課金の増額で電気代が値上がりしています。これらは個人の力でコントロールすることができないうえに今後も続くことが予想されているため、私たち自身でできる節電対策をおこなって電気代の値上げに向き合わなければいけません。当記事で紹介した節電対策を参考にして頂き、少しでも値上がりする電気代を抑えていきましょう。