「最近、毎月の電気代が高くて生活が苦しい…。」
「九州電力が値上げをする原因って何だろう?」
上記のような疑問をお持ちではないでしょうか。
九州電力に限らず、電気代の値上げは全国的、世界的に上昇傾向でこれからもそれは止まる気配がありません。
そこで本記事では、
- 九州電力の値上げ推移
- 電気会社が値上げをする原因
- 毎月の電気代を安くする4つの方法
などを解説していこうと思います。
この記事を読むことで電気代高騰への疑問が解消し、どうすれば毎月の電気代を抑えられるかが分かるのでぜひお付き合いください。
九州電力の電気代の値上げ推移
西日本新聞が調査した上記グラフによると、1年間で毎月の電気代が1000円以上高くなっているのが分かります。
九州電力だけでなく、電気代の値上げは全国的に上昇傾向。
なぜ毎月の電気代の値上がりが止まらないのでしょうか。
まずは、電気代が計算される仕組みからみていきましょう。
電気代が上がる仕組み【電気料金の計算方法】
九州電力の値上げの原因を知るためには、電気料金の計算方法を知っておきましょう。
電気代 = 基本料金 + 使用電力 + 燃料費調整単価 +再エネ賦課金
上記のように電気代には、
- 基本料金
- 使用電力
- 燃料費調整単価
- 再エネ賦課金
- 託送料金相当額
という5つの要素によって決められます。
このうち、「基本料金」と「使用電力」は最近の電気代の値上げとは関係ありません。
問題なのは、「燃料費調整単価」と「再エネ賦課金」です。
また「託送料金相当額」も各社が値上げを要求しており、要求が通ればまた電気代の値上げが行われます。
この2つの料金が上がっているせいで電気代の高騰が続いています。
では、この電気代高騰の原因となっている燃料費調整単価と再エネ賦課金とは何か、そしてなぜこの2つの料金が上昇しているのかを解説していきますね。
九州電力の電気代が値上がりする原因
先ほど解説したように最近の電気代の値上がりには以下の2つが原因となっています。
- 燃料費調整単価
- 再エネ賦課金の上昇
この2つについて詳しく見ていきましょう。
燃料費調整単価の上昇
燃料費調整単価とは、電気を作るために使われる燃料(原油・液化天然ガス・石炭)の価格変動(平均燃料価格)により、毎月自動的に決まる単価のことです。
日本では原油や石炭などの燃料のうち88%ほども、外国からの輸入に頼っています。
つまり、世界情勢の影響などにより燃料を仕入れる金額が上がるほど電気を作る際のコストも上昇し、その結果として電気代の高騰につながってしまうのです。
最近ではウクライナ情勢により燃料が手に入り辛くなっている現状で、まだしばらくは燃料費調整単価の上昇は止まらないでしょう。
ちなみに、ここ一年の九州電力の燃料費調整単価推移は下記のようになります。
燃料費調整単価 | |
2021年8月 | ▲1.02円 |
9月 | ▲0.80円 |
10月 | ▲0.56円 |
11月 | ▲0.27円 |
12月 | 0.00円 |
2022年1月 | 0.33円 |
2月 | 0.88円 |
3月 | 1.33円 |
4月 | 1.55円 |
5月 | 1.70円 |
6月 | 1.82円 |
7月 | 2.42円 |
8月 | 3.24円 |
上記図の▲は、燃料を仕入れるコストが低かったため、その分電気代に還元されています。
再エネ賦課金単価の上昇
再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)とは、再生可能エネルギー(太陽光、風力、地熱発電)を促進させるために国民全員で掛かるコストを一部負担しましょう、という制度です。
前述したように、外国からの燃料の輸入に頼る火力発電などは世界情勢に影響され、安定供給が難しいのが現状。
また、火力発電は地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出という大きな欠点を持っています。
電力の安定供給、環境保全の観点から太陽光発電などの再生可能エネルギーの普及は急務と言えるでしょう。
そのため、電気を作るのにコストがかかる再生可能エネルギーを国民みんなでお金を出し合うことで普及させようと政府は試みています。結果的に毎年再生可能エネルギーの普及が進んでいますので徴収料金がその分増えているのです。
勝手に再エネ賦課金として電気代が上がるのに納得がいかないかもしれませんが、長期的に見れば下図のようにピーク後は払う必要がなくなるのでご安心ください。
電気代の値上げは全国的に増加傾向!止まる気配なし…
ここまで見てきたように、電気代の値上がりは九州電力だけではなく全国的に高騰する傾向にあります。
特に最近ではウクライナ情勢により、燃料の調達にコストがかかるようになっているのが大きな原因でしょう。
外国からの燃料輸入に頼らないように再生可能エネルギーを国家的に推進してはいるものの、安定供給にはまだしばらく時間がかかります。
ですから、毎月上がり続ける電気代を抑えるには個々人で対策を打つしかありません。
ということで、次からは電気代を安くするための方法を解説していこうとおもいます。
電気代を安くする4つの対策
各家庭で今すぐにでも始められる節電方法を紹介していきます。
- 電気料金プランを見直す
- 余計な電気を使わないようにする
- 太陽光パネルを設置する
- 蓄電池を導入する
それぞれ詳しく解説していきますね。
電気料金プランを見直す
九州電力では様々な料金プランが用意されています。
- スマートファミリープラン
- スマートビジネスプラン
- 電化でナイト・セレクトプラン
今の生活を考慮して最適な料金プランを選ぶことで電気代の削減につながります。
特にオール電化のご家庭や夜型の生活をしている方であれば、以前になんとなく契約した料金プランを変更することでかなりの節約になる可能性がありますよ。
詳しくは下記の九州電力の料金プランをご参考にしてください。
また、下記で料金プラン変更前後のシミュレーションができるのであわせてご活用ください。
場合によっては、電力会社を変えるのも有効です。
例えば現在、新電力会社をお使いの場合は、大手電力会社(東電、九電等)に変更したら安くなる可能性があります。
下記の記事でその理由を説明しております。
「2023年最新版」新電力の多くが倒産で今やばい!?真相を理由付きで解説!!
余計な電気を使わないようにする
もっとも手軽にできるのが、余計な電気を使わないようにすることです。
経済産業省のデータによると、家庭の電気の4割は下記の4つの家電によるものだと言われています。
- 冷蔵庫
- 照明器具
- エアコン
- テレビ
では、このいわゆる4大家電への節電方法をそれぞれ解説します。
冷蔵庫
近年では、省エネ化により昔と比べて最新機種は電気をあまり使用しないようになっています。
そのため、買い換えるのが手っ取り早いのですがそれ以外にも工夫すれば十分節電できます。
- 季節によって温度を調節する
- 冷蔵庫と壁にスペースをあける
- 冷蔵は詰めすぎないように、冷凍は隙間なく入れる
- 開閉する時間を減らす
上記のようなちょっとしたことで年間で数千円は節約できるので、ぜひお試しください。
照明器具
在宅する時間に比例して使用時間も多くなる照明は、こまめに節電を意識するのが重要です。
- こまめにオンとオフを切り替える
- LED電球に取り替える
上記の方法で効果的に節電できるのお試しください。
エアコン
エアコンも消費電力が大きく節電には必須なのですが、無理をしすぎると熱中症などで体調を崩してしまうので注意しましょう。
- フィルターを定期的に掃除する
- こまめにオンオフしない
- 設定温度を見直す
- 扇風機で効率よく空気を循環させる
- 室外機にカバーをつける
このような方法でエアコンは節電できます。
テレビ
コロナの影響で在宅が増え、何となくテレビをつけっぱなしにしているご家庭も多いのではないでしょうか。
- ディスプレイの明るさを下げる
- 画面のホコリを定期的に掃除する
- こまめに主電源まで切る
特に寝る前などに主電源を切るのをおすすめします。
太陽光パネルを設置する
太陽光発電は、屋根やカーポート等に設置したパネルを用いて集めた太陽光エネルギーを電力へと変化させるものです。
太陽光パネルのメリットは大きく分けて2つあります。
①自宅でパネルを使って発電することで、昼間の電気を自家消費して電気代の削減につながります。
②自家消費して余った電気を電力会社に売ることで収入に繋がります。場合によっては月2万円ほど収入が入る事もあります。
また、これから紹介する蓄電池も併せて導入することで、毎月の電気代をかぎりなく少なくすることも不可能ではありません。
太陽光パネルについてのメリット・デメリットなどを詳しく知りたい方は下記を参考にどうぞ。
太陽光発電のメリット・デメリットとは?設置するべき?導入時の注意点も解説
蓄電池を導入する
蓄電池とは、電気を貯めておく装置のことです。
事前に蓄電池に電気を貯めておくことで、必要な時に使えるようにしておくのが基本的な使用方法。
身近なもので例えると、スマートフォンのモバイルバッテリーなどですね。
この蓄電池を導入すると、夜間の電気代が安い時間帯に電気を貯蓄しておくこともできます。
そして、災害時の停電にも蓄電池があれば普段通りに生活できるのもメリットの一つ。
蓄電池を導入するメリットや注意点などを詳しく知りたい方は下記を参考にしてください。
また、蓄電池と太陽光パネルを併用するのもオススメします。
太陽光パネルにより電気を自家発電し蓄電池で貯めておけば電気代を大幅に抑えることが出来る場合があります。
電気の買う量が減ること=電気代が安くなることにつながります。また再エネ賦課金や燃料費調整単価が上がっても影響がすくなくなりますので将来を見据えて導入されている方も増えております。
電気料金の値上げを見据えて早めに対策をとっておきましょう
世界的に電気料金の値上げはしばらくは止まらないでしょう。
これからは個々人でいかに電気代を安くできるか、そんな時代になってきている。
ですから、できる範囲で電気代を抑えるための対策を早めにとっておきましょう。
新日本エネックスでは、電気代を削減する相談を受け付けております。
特に、太陽光発電や蓄電池により毎月の電気代を大幅に削減できる可能性もあるので、気になる方は気軽にご相談ください。