蓄電池の導入を検討するにあたり、候補として「住友電工」の蓄電池が気になっている人もいるのではないでしょうか?
ですが、蓄電池のランキング記事などを見ても住友電工の蓄電池がランクインしていないことが多く、候補にしていいのか不安になるかもしれません。
そこで、今回の記事では住友電工で扱っている蓄電池に関して、以下の内容を解説します。
- 住友電工の特徴
- 住友電工で扱っている蓄電池
- 住友電工の蓄電池を導入するメリット・デメリット
- 住友電工の蓄電池で失敗しないポイント
- 住友電工の蓄電池がおすすめな人
住友電工の蓄電池について詳細に解説していますので、候補に挙げている人は参考にしてみてください。
住友電工の特徴
住友電工は、「自動車」「情報通信」「エレクトロニクス」「環境エネルギー」「産業素材」という5つの事業を約40ヵ国で展開しており、電線を中心とした非鉄金属製品を製造しています。1897年(明治30年)からスタートし、今や連結従業員数は28万人以上、連結売上は3兆円以上という世界的な大企業です。
住友電工では太陽光発電のニーズが高まっていることから、家庭用蓄電池の製造・販売も行っています。大容量のものからコンパクトなものまであり、あらゆるユーザーのニーズに合わせた高品質な蓄電池が選べます。実績のある大企業ならではのサポートや保証があるため、導入を検討している人にとっては安心できる蓄電池でしょう。
住友電工の蓄電池の種類と価格
住友電工の蓄電池は、主に下記の4つがあります。
- POWER DEPO H
- POWER DEPO Ⅱ
- POWER DEPO Ⅲ
- POWER DEPO Ⅳ
それぞれに特徴がありますので、価格と合わせてスペックなどをご紹介します。
大容量を求めるなら「POWER DEPO H」
一番の大容量を誇る蓄電池が「POWER DEPO H」です。それではスペックを見ていきましょう。
「POWER DEPO H」のスペックと価格
POWER DEPO Hのスペックは以下のとおりです。
型番 | PDH-6000S01 |
サイズ | 幅840mm × 高さ1,200mm × 奥行き380mm |
重量 | 約230kg |
定格容量 | 12.8kWh |
充電時間 | 約2時間 |
動作温度 | -20℃~+45℃ |
希望小売価格(税抜) | 4,180,000円 |
家庭用蓄電池のなかでは「12.8kWh」という大容量なので、本体は他の蓄電池に比べると大きくなります。ですが、蓄電容量が多いということは「停電時に使用できる電気量が多くなる」ということです。さらに、ハイブリッド蓄電池となっており、太陽光発電の余剰電力を交換ロスが少ない状態で蓄電した電気を使用することができるため、電気代の節約にもつながります。
本体は「一体型」になっています。パワーコンディショナーなどが本体に備わっているため、別の場所に関連する機器を設置する必要がなく配線が少なくなります。デザイン性が高いこともあり、大きさの割にはスマートに設置することができます。「蓄電量が多くて停電時にも不安なく備えたい」という人におすすめの蓄電池です。
「POWER DEPO H」の寿命と保証期間
POWER DEPO Hの寿命と保証期間は以下のとおりです。
寿命 | 10~15年ほど |
保証期間 | 15年 |
蓄電池は一般的に、1日で「1充電1放電」というサイクルで稼働しています。このサイクル数が寿命の目安です。蓄電池は種類によって寿命が異なり、POWER DEPO Hでは「リチウムイオン電池」が使用されているため「3500〜4000サイクル」となります。ただし、使用状況によっても寿命は変化するため、大体の目安として認識しておけばいいでしょう。
保証期間は15年と長く、オンラインで24時間監視してくれる無料の「見守りサービス」が付いてくるため、故障やメンテナンス対応も迅速に行えます。
工事なしで手軽に導入するなら「POWER DEPO Ⅱ」
安価で手軽に使用できるのが「POWER DEPO Ⅱ」です。それではスペックを見ていきましょう。
「POWER DEPOⅡ」のスペックと価格
POWER DEPO Ⅱのスペックは以下のとおりです。
型番 | PDS-1000S01 |
サイズ | 幅284mm × 高さ520.5mm × 奥行き550mm |
重量 | 約59kg |
定格容量 | 2.9kWh |
充電時間 | 約4時間 |
動作温度 | 0℃~+40℃ |
希望小売価格(税抜) | 948,000円 |
家庭用のコンセントにつなぐだけという蓄電池なので設置工事は必要ありません。キャスター付きで移動させるのが楽ですし、コンパクトで静音設計もされているため室内でも活躍してくれます。最新技術によって、エネルギー変換効率が約20%も向上している部分も注目です。
タイマー運転機能が付いており、夜間の安い電力を昼間に給電することができるため電気料金の節約に貢献してくれます。また、UPS機能搭載で停電時には自動で給電してくれるため、いざという時にも役立ちます。「室内でも使える低価格でコンパクトなものが欲しい」という人におすすめの蓄電池です。
「POWER DEPOⅡ」の寿命と保証期間
POWER DEPO Ⅱの寿命と保証期間は以下のとおりです。
寿命 | 16年ほど |
保証期間 | 10年 |
POWER DEPO Ⅱの保証期間は10年と少し短いですが、寿命は6000サイクルということもあり、長期間の使用でも活躍してくれます。
マンション設置を希望するなら「POWER DEPO Ⅲ」
容量とコンパクトさを兼ね合わせた蓄電池が「POWER DEPO Ⅲ」です。それではスペックを見ていきましょう。
「POWER DEPO Ⅲ」のスペックと価格
POWER DEPO Ⅲのスペックは以下のとおりです。
型番 | PDS-1500S01 |
サイズ | 幅530mm × 高さ650mm × 奥行き300mm |
重量 | 約55kg |
定格容量 | 3.2kWh(2台設置時6.4kWh) |
充電時間 | 約3時間 |
動作温度 | -10℃~+40℃ |
希望小売価格(税抜) | 947,999円 |
定格容量が3kWhを超えている蓄電池のなかでは、業界最小レベルで軽量かつコンパクトな設計です。一体型で基礎工事も不要なため、早ければ半日ほどの作業時間で設置することができます。マンションなどの限られたスペースにも設置できるのが魅力です。
運転モードは、太陽光発電からの余剰電力を売電してくれる「通常モード」、太陽光発電からの余剰電力を蓄電して夜のピーク時に使用する「グリーンモード」があります。これら2つのモードにプラスして、業界でもトップクラスの総合エネルギー効率88%という高いエネルギー効率により、経済的に電力を使用することができます。
さらに、蓄電が足りないと思った場合は2台に増設することができます。1台よりも蓄電量が多くなるため、電力会社から購入する電力を減らすことで節電につながります。停電時の連続使用可能時間は、1台で約9時間、2台で約17時間と安心して電気を使用することが可能です。「コンパクトかつ経済的で将来的に容量を増やすかもしれない」という人におすすめの蓄電池です。
「POWER DEPO Ⅲ」の寿命と保証期間
POWER DEPO Ⅲの寿命と保証期間は以下のとおりです。
寿命 | 10年ほど |
保証期間 | 10年 |
寿命に対して保証期間も10年となっていますので、安心して使用することができます。24時間監視してくれる「見守りサービス」が付いているため、いざという時にもすぐに原因特定と対処が可能です。
業界最小&最新機能に魅力を感じるなら「POWER DEPO Ⅳ」
最新機能と業界最小レベルのコンパクトさが魅力な蓄電池が「POWER DEPO Ⅳ」です。それではスペックを見ていきましょう。
「POWER DEPO Ⅳ」のスペックと価格
POWER DEPO Ⅳのスペックは以下のとおりです。
型番 | PDS-1500S02 |
サイズ | 幅550mm × 高さ760mm × 奥行き275mm |
重量 | 約52.5kg |
定格容量 | 3.3kWh(2台設置時6.4kWh) |
充電時間 | 約3時間 |
動作温度 | -10℃~+40℃ |
希望小売価格(税抜) | 不明 |
POWER DEPO Ⅲよりも奥行きが少なく重量が軽くなったため、業界最小クラスのコンパクトな蓄電池になっています。一体型でスッキリしておりデザイン性が高いため、設置場所の選択肢も広がります。
POWER DEPO Ⅳでは、太陽光発電の余剰電力を売電し電力使用量ピーク時に放電する「通常モード」、太陽光発電の余剰電力を蓄電して夕方や夜のピーク時に使用する「グリーンモード」、急な停電時でも蓄電池残量を100%まで充電して24時間維持できる「緊急充電モード」の3つがあります。これらを活用すれば1日に2回の充放電ができるため、実質5kWh以上の経済効果が生まれます。
POWER DEPO Ⅲと同様に2台設置することが可能で、業界最小サイズながらも合計6.6kWhという蓄電容量になります。停電時には合計約17時間の電力供給が可能です。また、太陽光発電の余剰電力を蓄電しておけば、ピーク時に活用することができるので節電効果が上がります。「狭い場所でも設置できて最新機能や高い節電効果を求めている」という人におすすめの蓄電池です。
「POWER DEPO Ⅳ」の寿命と保証期間
POWER DEPO Ⅳの寿命と保証期間は以下のとおりです。
寿命 | 10年ほど |
保証期間 | 10年 |
POWER DEPO Ⅳの寿命や保証期間はⅢと同じで、10年間無料の見守りサービスが付いていますので安心です。
住友電工の蓄電池を導入するメリット
住友電工の蓄電池のメリットについて、以下の四つを解説します。
業界最小クラスでデザイン性が高い
住友電工の蓄電池には、マンションにも置けるコンパクトさを持ちながらも、しっかりと蓄電容量を確保している「POWER DEPOⅢ」「POWER DEPOⅣ」があります。
エアコンの室外機(11〜14畳タイプ)よりも3分の2ほどの大きさで、2台に増設することも可能です。ベランダにも置けるサイズであり、戸建てなら1階と2階に置くことで水害対策になります。重量も50kg台と蓄電池のなかでは軽めです。
また、一体型で配線が目立たずスッキリしておりデザイン性が高いため、設置する場所の選択肢が増えます。
無料で「見守りサービス」が付く
見守りサービスは、インターネット回線を通して蓄電池の挙動を24時間監視してくれる無料サービスです。何かしらの故障や運転モードの設定間違いなど、気づきにくいトラブルに対して早期に発見することができます。
原因が早期に発見できることで、その後の迅速な対処が可能になります。蓄電池を効率よく長期間使用するための嬉しいサービスです。蓄電池によりますが、10〜15年間無料ですから安心して蓄電池を導入できます。
メンテナンス性が高い
住友電工はコンパクトな蓄電池も扱っているため、設置場所に困らず故障した際のメンテナンスが行いやすいです。蓄電池はメンテナンスができるスペースの確保が推奨されています。
スペースが確保されていなければ、蓄電池を置く場所が限定されてしまったり、最悪の場合は設置できない可能性があります。さらに、メーカーによってはメンテナンス対象外になることもあるので、業界最小レベルの蓄電池は嬉しいメリットです。
停電時に嬉しい機能がある
住友電工の「POWER DEPOⅣ」には停電時に活躍してくれる「緊急充電モード」があります。急な停電の際に100%までフル充電し、その後は24時間維持できる機能があります。
そのほか「POWER DEPOⅢ」にも搭載されている、停電時に自動で給電モードになる機能もあります。これは1台で約9時間、2台で約17時間の電力供給をすることができます。エネルギー効率が高く高出力なため、経済的で安定した電力確保が可能です。
マンションにも設置出来る
POWER DEPO Ⅲは重量が軽く、マンションにも設置出来るのが大きなメリットです。
メーカーによってはマンションに設置ができないところもありますので
マンションにお住まいでオール電化のご家庭様にとっては、安価で導入が出来て尚且つ基礎等もいらないので魅力的な商品になっております。
住友電工の蓄電池を導入するデメリット
住友電工の蓄電池のデメリットについて、以下の二つを解説します。
オープン価格で総費用が分かりづらい
住友電工の蓄電池は、小売希望価格が設定されているものの、実質は「オープン価格(販売店が決める価格)」になっているため価格差が発生してしまうことがデメリットです。
販売店次第で導入費用が高額になる可能性があり、相見積もりをしなければ大きな損をする可能性があります。信頼できる販売店以外で購入や工事を依頼する場合は、必ず相見積もりを行い価格差を見てから導入を検討しましょう。
おすすめやランキングで紹介されていない
住友電工は世界的な大企業ですが、蓄電池を紹介しているランキング記事では取り扱われることが少ないのが現状です。そのため、住友電工の蓄電池に対する質や信頼性に不安が残りやすくなります。
ただし、ランキング記事では運営者の都合が関わっている可能性があり、必ずしもランキングが正しいとは限りません。大切なのは、導入する本人の目的や予算、環境に合う蓄電池を選択することです。ランキングに載っていなくても、住友電工のように質や信頼性の高い蓄電池はありますので、いろいろ探してみるといいでしょう。
住友電工の蓄電池で失敗しないためのポイント
蓄電池の導入で失敗しないためのポイントについて、以下の五つを解説します。
蓄電池導入の目的を明確にする
蓄電池を導入する際には「なぜ蓄電池を導入するのか?」を考えて検討しましょう。蓄電池の導入は数十万〜数百万円と高額な費用が発生します。現状を把握しないまま導入してしまうと、目的に合わない蓄電池を購入する可能性があります。
主な蓄電池の導入目的は「今よりも電気料金を節約したい」「停電時に安心して電気が使えるようにしたい」「売電収入を多く得たい」などがあり、それぞれの目的に合う蓄電池の種類や機能があります。目的を明確にしてから蓄電池を選びましょう。
現在の電気料金などを把握をする
現在の電気使用量や電気料金などを把握することも大切です。目的の部分でも触れましたが、今よりも節電効果を高めたいと思っている場合は、過去のデータを元に最適な蓄電池を選ばなければ、期待していた恩恵を得られない可能性があります。
可能であれば、過去1年分の電気使用量や電気料金を把握しておくといいでしょう。1年分を把握することで生活スタイルや季節要因による変動が分かるため、現在の環境に合う蓄電池を選ぶことができます。ただし最近では電気料金の大幅な値上げが起こっておりますので、気付かないうちに電気代が上がっていて、節約効果を得られてないと勘違いしたというケースもございます。最新の電気代事情に関しては蓄電池を検討した際に業者に確認をするのが一番です。
自身の環境に合った蓄電池を選択する
電気使用量や電気料金に加えて、蓄電池を設置できる環境があるのかを確認する必要があるでしょう。容量に応じて本体のサイズが大きくなり、メンテナンスをするためのスペースも考えなければ設置できない可能性があります。
さらに、設置するスペースの床が重量に耐えられるのか、狭くて熱や湿気がこもらないかなども確認しましょう。重さに耐えられず数年後に床が抜けてしまうことや、熱や湿気で蓄電池が高温になり発火する危険性があります。環境に合った蓄電池を選ぶことで、トラブルを回避しやすくなります。またメーカーによって設置に関するクリアランスが設定されているため、業者さんに確認をするのが手っ取り早いでしょう。
太陽光発電との併用も検討する
太陽光発電を導入していない人は、太陽光発電を導入して併用することも検討してみてください。住友電工の蓄電池は、太陽光発電と併用して使用できるハイブリッド蓄電池です。併用することで、太陽光発電の余剰電力を蓄電することができます。
蓄電された電力は、昼間の料金が高い電力使用量のピーク時に使用することもできますし、停電時にも使用することができます。さらに蓄電した電力を売電することも可能なため、長期的に見れば節電効果が高くなります。
補助金を活用する
蓄電池の導入費用は高額になりやすいため、少しでも金銭的負担を減らすために補助金を活用するのがおすすめです。補助金は国や地方自治体が出しているものがあり、補助金を受けられる条件や金額、募集期限などが異なり複雑です。
ですから補助金の申請は、制度を理解している業者に代行してもらったほうがスムーズに進みます。事前に補助金について質問しておき、的確な回答をしてくれる業者であれば理解があるといえるでしょう。
住友電工の蓄電池がおすすめな人
住友電工の蓄電池がおすすめな人について、以下の三つを解説します。
マンションに置きたい人
マンションに置きたい人にはおすすめです。住友電工の蓄電池は、マンションに置ける業界最小レベルのものがあります。これまで、マンションに蓄電池を置くスペースがなかった人でも、「POWER DEPOⅢ」や「POWER DEPOⅣ」であれば、室外機の3分の2ほどの大きさですから設置できる可能性があります。
デザイン性を求めている人
スッキリしたデザインを求める人にはおすすめです。パワーコンディショナーなどの必要な設備が内蔵されている一体型になっているため、スッキリしていてデザイン性にも優れています。壁への固定が不要で配線も最小限になるため、目立つ場所に設置してもスマートです。
故障や異常を早期に解決したい人
早期にトラブルを解決したい人にはおすすめです。インターネット経由で24時間監視してくれる見守りサービスが無料で付いているため、故障や異常の場合でも早期に対処することが可能です。保証も10〜15年と長いため、安心して蓄電池を稼働させることができます。
まとめ
住友電工の蓄電池は、大容量を求める人から業界最小レベルのコンパクトさを求める人まで、幅広い需要を満たしてくれます。自宅の環境に合う高品質な蓄電池を導入すれば、停電時や節電に貢献してくれるでしょう。世界的な大企業で信頼性や実績もあり、最長15年の保証や無料の見守りサービスが付いているのも安心です。
デメリットとしては、販売店によって価格差があり費用が分かりづらいことや、ランキングでは紹介されていないことが挙げられます。ですが、相見積もりをして価格を事前にチェックすれば対応できますし、母体が大きいため信頼性があり保証も充実しています。
決して安いとはいえない金額ですが、補助金を活用すれば初期費用を抑えて導入することが可能です。補助金について理解があり信頼できる業者を見つけることで、トラブルの可能性を減らすことができます。
住友電工の蓄電池が気になっている人は、当記事の内容を参考に導入を検討してみてください。
また新日本エネックスでは住友電工やマンションでの蓄電池設置を積極的に行っております。少しでも蓄電池が気になった方は是非お問い合わせください。