毎年のように起こる台風や大雨、局地的な震災で「災害対策」を見直しているご家庭も多く存在します。
不測の事態に見舞われた時にもっとも困るのが「電気を使えなくなる」ことです。オール電化のおうちも増えつつある中で、電気が一時的にでも使えなくなると日常生活もままなりません。
突然の災害に見舞われても日常生活と同様に電気を継続して使うことのできる「蓄電池」はご存知でしょうか?
今回はそんな蓄電池について、以下のポイントを中心に解説していきます。
- なぜ今災害対策で蓄電池を導入する家庭が増えているのか?
- 災害対策で蓄電池を導入するメリット
- 災害時に活躍してくれる蓄電池の選び方
- 蓄電池が役立った災害・蓄電池が役立つ将来起こりうるであろう災害に備える
- 災害対策に有効な蓄電池を「お得に」導入できる補助金とは?
どのような蓄電池を導入すれば良いのかだけではなく、お得に導入するための補助金についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
災害時以外にも停電は起こる!
昨今の日本では災害により長時間停電も頻発しておりますが、今年度は電力の需要が高まり、電力逼迫警報電力需給ひっ迫警報が発令されました。
また福岡市では電線に風船が引っ掛かったことが原因で4時間以上の停電が起こる事例がありました。
停電は災害時にフォーカスされておりますが身近なところで起こる可能性がある事です。
原因によっては普及までに時間がかかることがありますので事前に停電が起きたときの対策をする必要があります。
蓄電池を設置して大規模な災害に備えているご家庭が急増中
毎年のように台風や大雨に見舞われる日本では、年々災害対策を各ご家庭で行うことが重要となっています。
引用:震災に関する意識調査2021|せんだいタウン情報
例えば、東日本大震災に見舞われた仙台市では、約90%以上の人たちが自然災害に対して不安を感じているとアンケートに答えています。
引用:震災に関する意識調査2021|せんだいタウン情報
さらに「大震災が発生した場合に心配なことは何ですか」という質問には、約85%の人たちが「水道・電気などライフラインの確保」と答えています。
つまり近年もっとも大きな災害であった東日本大震災の被災者の方々が、震災後の水道や電気などライフラインの確保が災害対策においてもっとも重要であると考えているのです。
また今後家を建てるもしくは引っ越す際に「あったらいいな」と思える防災設備に関してのアンケートでは、住宅用設置型蓄電池と太陽光発電システムが1・2位を獲得しています。
引用: 「住宅用設置型蓄電池」に関する意識調査|PRTimes
実際に日本での蓄電池や太陽光発電の普及率は年々増え続けており、現在では一般のご家庭でも災害対策として導入していてもおかしくはありません。
また災害が発生したとき避難所で生活することにストレスを感じる人も多く実際に
避難所などにおける生活の肉体・精神的疲労」が原因で死亡した人は638人に上ったという復興庁の報告もあります。
蓄電池や太陽光発電の導入に関しては、災害対策だけではなく以下のメリットもあります。
【一般の家庭が蓄電池や太陽光発電を導入するメリット】
- 電気を蓄電して自家消費できる
- 年々上がりつつある電気代を節約できる
- クリーンな電力を利用できる
- ピークシフトに貢献できる
特に毎年のように値上がりを見せている電気代の節約に興味を見せているご家庭も多く、蓄電池や太陽光発電を設置して大規模な災害に備えているご家庭は毎年のように増えています。
【 電気料金値上げに対する具体的な対策についてはこちらの記事をチェック】
実際の災害時に蓄電池で利用できる家電製品
あまり日常生活に馴染みのない蓄電池。導入しても実際に利用できる家電製品はどういったものか、全く知らないという人も多いのではないでしょうか?
ここでは災害時に蓄電池で利用できる家電製品について、どういったものがあるのか解説します。
どの家電製品が使えるかは蓄電池の種類によって異なる
前提として家電製品が使えるかは、ご自宅に導入する蓄電池の種類によって異なります。
ただし現在では様々な家電製品に対応している蓄電池も多くなっており、導入したものが全く対応していなかったという心配はほとんどありません。
もっとも特定の家電製品が使えないことは考えられるので、導入する際には必ずご自宅の家電製品を確認して、非常時に何を使いたいのか必ずピックアップしておくと良いでしょう。
利用できる家電製品と消費w(ワット)数
実際に停電が起きた場合、蓄電池を使って利用できる家電製品はどういったものがあるのでしょうか?一般家庭で利用されている家電製品と具体的な消費電力量は、以下のとおりです。
家電製品 | 消費電力量 |
電気ケトル | 1,000W〜1,500W |
電子レンジ | 500W〜1,000W |
エアコン | 500W〜2,000W (畳数による) |
ヘアドライヤー | 600W〜1,200W |
掃除機 | 800W〜1,100W |
冷蔵庫 | 200W〜500W |
液晶テレビ | 100W〜300W (大きさによる) |
スマートフォンの充電 | 3W〜5W |
このように一般の家庭で使われている家電製品と消費電力量は、製品によって全く異なります。もっとも災害による停電が起きた場合、すべてを使っていては一瞬で蓄電池の容量はなくなってしまうので注意が必要です。
ここから最低限必要なものをピックアップして、蓄電池の電力を使っていけば、停電が長引いたとしても家電製品を長く利用できます。
家電製品の電圧にも要注意!
蓄電池を導入する際には、家電製品と蓄電池の電圧にも注意しましょう。
蓄電池の種類によっては、車などの大型バッテリーのみに対応しており家電製品には対応していないものもあります。
特に電気自動車を利用しているご家庭では、自動車用の蓄電池があるから大丈夫と過信しがちです。蓄電池導入の際には、必ず家電製品の電圧と蓄電池の電圧を比較して利用できるかどうか確認しましょう。
蓄電池は災害時にどれくらいの時間使えるのか?
実は蓄電池には2つのタイプがあり、どちらを導入するかによって災害時に利用できる時間に影響してきます。
特定負荷・全負荷か使える時間は異なる
蓄電池には「特定不可」と「全負荷」という2つのタイプがあり、それぞれ全く違った性能を有しています。それぞれの性能とどれくらいの時間使えるのか、以下でみていきましょう。
特定負荷タイプの蓄電池
特定負荷タイプとは、停電時に一部の部屋やコンセントの電気のみが使えるタイプの蓄電池です。
一部の部屋やコンセントしか使えないというデメリットはありますが、全負荷タイプのものと比較すると長く使うことができるというメリットがあります。
災害や停電が起きて長い間電気が使えなかったとしても、一部の部屋やコンセントしか使う予定がないというご家庭では、特定負荷タイプの蓄電池のみでも十分有効な災害対策です。
全負荷タイプの蓄電池
全負荷タイプとは、停電時でも家中の電気を「蓄電池の容量がなくなる」まで普段通りに使うことのできる蓄電池です。
万が一災害や停電で電気が使えなくなったとしても、普段通り電気を使うことができるので災害対策にはピッタリと言えるでしょう。
ただし特定負荷タイプのものよりも電気を消費するので、太陽光発電などと併用していないとすぐに容量を使い切ってしまう可能性があります。
【全負荷タイプの蓄電池のメリット】
- 200V電源対応のものであればほとんどの家電に対応可能
- 災害時も家全体で電気が使える
- どこで電気を使うか悩まなくて済む
- 太陽光発電との相性が良い
使える時間の目安
災害時に蓄電池がどれくらい使えるのかは、家で使う家電製品の種類や蓄電池自体の容量によって大きく変わってきます。
一般的な蓄電池の容量は11.0kWh~15kWhのものがほとんどであるため、以下の家電製品のみの使用であれば24時間近くは使い続けることが可能です。
- 家の照明
- 冷蔵庫
- テレビ・パソコン
- スマートフォンなどの充電器
災害時は節電しながら使うのがおすすめ
24時間近くは使い続けることができると説明しましたが、家電製品は停電時であっても常に使っているわけではありません。
こまめに節電しながら利用すれば、より長い時間家電製品を使えます。災害時は、節電しながら家電製品を利用することを意識しましょう。
災害対策で蓄電池を導入するメリット
実際に災害対策で蓄電池を導入することを考えている人の中には、どのようなメリットがあるのか気になっている人もいるのではないでしょうか?
以下では、災害対策のために蓄電池を導入するメリットについて解説します。
蓄電池は自動で電気を貯めてくれる!
実は蓄電池は電気を自動で貯めれるので災害時に簡単に利用できます。
また蓄電池への充電方法はほとんどが運転モードによって電気を自動で貯めて、災害時には電気を切り替える、もしくは自動で蓄電池から電気を使うモードに変わる製品が多いです。
メンテナンスが簡単で管理しやすい
基本的に蓄電池は頑丈なつくりとなっており、メンテナンスは必要ない仕組みとなっています。
購入した蓄電池のメーカーが指定する設置基準を守っていれば、放熱の心配もないので安心です。最低限のフィルターやガラスの汚れにさえ気を配っていれば、電池の寿命が来るときまで専門的なメンテナンスなしで使い続けることができます。
種類によってはご自宅の家電すべてをカバーできる
前述でも解説したとおり、全負荷タイプの蓄電池であればご自宅の家電すべてをカバーできます。
引用:大規模災害の被災経験者に聞いた被災時に困ったこと|DIME
大規模災害の被災者に「被災時に困ったこと」に関するアンケートをとったところ、ダントツで電気が使えないことがTOPとなっていることが分かりました。
被災者の教訓を活かして、いつでも大規模災害が起こってもいいように、蓄電池の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
発電機とは異なり静かでストレスフリー
一般的な家庭で導入されている蓄電池の稼働音は、最大でも35db~40dbです。エアコンの室外機が40db~50dbなので、ほとんどきにならないといってよいでしょう。
一方で発電機の騒音は、およそ60~80db、大型の発電機になると超低騒音仕様でも90db前後となります。100dbの騒音レベルが「電車通過時のガード下の騒音と同じレベル」ということを考えると、日常生活に影響が出る騒音です。
蓄電池は静かでストレスフリーな点も、災害対策として導入するメリットです。
蓄電池以外で災害対策に有益なものとは?
ここでは蓄電池以外で災害対策に有益な以下の3つを紹介します。
- 太陽光発電
- v2h
- エコキュート
太陽光発電設備
太陽光発電は、蓄電池とあわせて災害対策にもっとも有益な設備です。
日中生み出した電気を蓄電池にためておくことで、継続して夜にも電気を使い続けることができます。節電を意識して生活すれば、災害で停電が長引いても家電製品を長く継続して使うことが可能です。
災害対策で蓄電池を導入しようか迷われているご家庭は、太陽光発電設備も検討してみてはいかがでしょうか?
【太陽光発電設備を導入するメリットについてより詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック】
v2h
v2hとは「Vehicle to Home」の略称で、プラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)に貯めておいた電気を、ご自宅で使うことができるシステムのことです。
震災などで停電が起きたとしても、V2hシステムを搭載している車がご自宅にあれば、車を経由して家電製品を利用することができます。
【v2hを導入するメリットについてより詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック】
エコキュート
エコキュートとは、電気を使うことで自らお湯を作る「自然冷媒ヒートポンプ給湯器」のことです。
電気を使ってお湯を作るので、災害時でも蓄電池や太陽光発電と併用することで、お風呂やお湯を利用できます。
【エコキュートと蓄電池を併用するメリットについてより詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック】
災害時に活躍してくれる蓄電池の選び方
実際に災害時に活躍してくれる蓄電池を選ぶ際には、以下の4つのポイントを意識しましょう。
容量が多い蓄電池
災害時に長く電気を使うためには、容量の多い蓄電池を選ぶことが必須です。
太陽光発電を導入していない場合、蓄電池の使用可能時間には限りがあるので、容量の多ければ多いほど私たちを助けてくれます。
持ち運び可能な蓄電池
蓄電池の中には、持ち運び可能なポータブル蓄電池も存在します。
災害の規模によっては、自宅から避難を強いられる可能性もあるので、持ち運び可能な蓄電池を導入するというのも賢い災害対策です。ただし持ち運び可能な蓄電池は容量がものが多いため注意が必要です。
太陽光発電と併用可能な蓄電池
太陽光発電設備を導入しているご家庭は、発電設備と併用可能な蓄電池を選びましょう。
蓄電池の種類によっては、太陽光発電設備に対応していないものも存在します。特にメーカーが異なると、蓄電池と太陽光発電を併用できないこともあるので注意が必要です。
また太陽光発電があると日中は発電をした電気をそのまま蓄電池に貯めることが出来ますので長期間の停電にも耐えることができます。
太陽光発電は蓄電池との相性が最高!その理由とメリットデメリットを解説!
蓄電池が役立つ過去・将来起こりうる災害
これまで日本では、蓄電池を導入していれば役立った災害や、これから起こることが確実視されている災害が多く存在します。
これまでの災害から災害対策の重要性を学び、今後大きな災害が起きても無事でいられるように対策をしましょう。
蓄電池が役立ったであろう過去の災害例
実際に蓄電池が役立ったであろう過去の災害で表を見てみましょう。
2018年9月 北海道胆振東部地震
引用:札幌市
2018年9月6日に起きた「北海道胆振東部地震」では、地震発生直後に北海道全体がブラックアウトしました。
295万戸が停電したこの地震による大規模停電は、多くの人に影響がありブラックアウトから11時間続いた停電は、夜間ということもあり被災者の方々の避難をさらに困難な状況にしたとされています。
3.11 東日本大震災
引用:3.11みらいサポート|公益財団法人3.11みらいサポート
近年最大の震災であった3.11。この地震では、約466万戸が停電となりました。
東方電力管轄内ではほとんどの地域で停電が発生しました。
停電発生から3日で8割の停電が解消し、8日で9割、ほかの地域では解消までに3カ月以上かかった地域もありました。
その後計画停電なども行われた3.11では、停電の恐ろしさや不便さを実感した人も多いのではないでしょうか。
蓄電池を導入していれば、被災したとしても電気を確保できるので、万が一の危険に備えることができます。特に3.11規模の地震だと、電気があるかどうかは命にかかわります。
2020年7月豪雨による大規模停電
2020年7月におきた豪雨災害では、九州・中部地方で大規模な停電がおきました。また大雨による浸水・土砂災害のため、復旧作業も遅れてしまいました。
この年には台風による被害もあったため、地域によっては電気を使えない生活を強いられた人も多かったようです。
2019年9月台風15号による大規模停電
引用:読売新聞
2019年9月の台風15号では、64万軒が停電して自然災害では東日本大震災以降最大のものとなりました。
当時は残暑も残っていたため、避難場所での熱中症に苦しむ人も多かったようです。
蓄電池を導入して電気を避難所でも利用できれば、熱中症になるのを防ぐことができます。また冷蔵庫なども利用できるので、暑さに苦しむ時間を最低限度まで抑えることが可能です。
蓄電池が役立つであろう将来起こりうる災害
今後日本では、蓄電池が役立つであろう将来起こりうる災害が多数存在しています。
事前に災害対策をして、大規模な災害に備えましょう。
首都圏直下型地震
引用:内閣府防災情報|内閣府
日本では、近い将来「首都圏直下型地震」が起きることはほぼ確実視されています。
震災直後は首都圏の約5割の地域が停電すると予測されており、1週間以上復旧に時間がかかると内閣府もすでに発表済みです。
1度首都圏直下型地震がおきれば、長い期間電気が使えない生活を強いられることはほぼ間違いありません。
あらかじめ蓄電池や太陽光発電設備を導入しておけば、災害が起きても電気を利用して日常生活に近い生活を送ることが可能です。
南海トラフ地震
引用:内閣府政策統括官(防災担当)|内閣府
近い将来大規模な地震が起きると予測されているのは、首都圏だけではありません。南海トラフも近い将来おこるといわれており、予測されている被害地域は上記の画像の通り広範囲に及びます。
お住まいの地域によっては、電気をはじめとするインフラが長期間利用できなくなってもおかしくありません。災害が起きる前に、しっかり対策をする必要があるでしょう。
異常気象による大雨
日本では、毎年のように大雨による被害が拡大しています。地域によっては、台風被害で避難所生活を強いられることも珍しくありません。
特に西日本や九州地方は、大雨による被害が深刻となっており災害対策の重要性が年々増しています。
災害対策のために蓄電池や太陽光発電を導入しているご家庭も増えているので、不安に感じている方はぜひ1度検討してみてください。
台風
上記でも少しふれたように、毎年襲いかかる台風は年々被害の規模を拡大しています。
台風では、地域によってインフラが長期間使えなくなることも珍しくありません。場合によっては救助を求める事態にも発展するので、蓄電池や太陽光発電をご自宅に設置して万が一の対策をするのはかなり重要です。
災害時に役立つ蓄電池は補助金でお得に導入可能
災害時に役立つ蓄電池は、補助金を利用することによりかなりお得な金額で導入できることはご存じでしょうか?
2023年の時点では、国の給付している補助金だけではなく、お住まいの地域によって地方自治体のものも利用可能です。
【蓄電池の補助金に関して詳しく知りたい方はこちらの記事をチェック】
新日本エネックスでは、補助金を活用した蓄電池の導入をサポートしています。
補助金の申請代行も行っているので、お客様が蓄電池導入の際にわずらわしい事務手続きを行う必要はありません。
【新日本エネックスを利用して蓄電池を導入したお客様の喜びの声】
- 災害対策で蓄電池を設置したい
- 信頼できる業者に依頼をしたい
- 蓄電池のことを全く知らないので基本的なことから説明してほしい
こういった蓄電池に関するお悩みや疑問を抱えている方は、ぜひ1度お気軽に新日本エネックスへとご相談ください。
まとめ
年々規模の増す災害に備えるためには、蓄電池や太陽光発電設備を導入するのがおすすめです。
新日本エネックスでは、蓄電池導入にあたって災害対策に最適のモデルのものから補助金申請の代行までさまざまなサポートを行っています。
また新日本エネックスでは全国で対応しておりますので東京、北海道などの地域でも設置可能です!(一部離島を除く)
災害対策に蓄電池の導入を検討されている方は、1から分かりやすく説明するので、ぜひ1度新日本エネックスへとご相談ください。