蓄電池容量の計算方法を丁寧に解説!選び方や導入ポイントも!
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・蓄電池の選定には、家庭の電力使用量に合った容量を計算することが重要で、計算式は「W ✕ H = kWh」。 ・家庭用の蓄電池は、設置スペースや重量に適したサイズを選ぶ必要があり、特にメンテナンススペースも考慮することが求められる。 ・長期間使用するためには、サイクル数が多い蓄電池を選ぶことが推奨され、これにより寿命が延びる。 ・停電時に全負荷型の蓄電池を選ぶことで、普段通りの生活が可能になり、寒冷地や塩害地域に適した仕様も考慮すべき。 ・蓄電池の導入には高額な初期費用がかかるため、家庭の電気代や使用目的を明確にしてからの検討が必要。
▼ 目次
「自宅に合う蓄電池の容量は、どんなふうに計算すれば良いの?」「蓄電池の選び方や導入する際のポイントなどを知りたい」といった悩みを持っているのではないでしょうか?
蓄電池は自宅に合うものを選ばないと、初期費用を回収できなかったり、十分な恩恵が受けられなかったりします。そのためには、自宅に合う蓄電池の容量や選び方などの基本的な知識が必要です。
今回の記事では、適切な蓄電池容量の計算方法から選び方や導入ポイント、おすすめのメーカーまで解説しています。本記事を読めば蓄電池の容量計算や選び方などの理解が深まるため、導入して後悔する可能性を減らせるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
自宅に最適な蓄電池容量の計算方法
自宅に最適な蓄電池を選ぶポイントの1つでもある、容量の計算方法を紹介します。最適な蓄電池容量がわかれば最大限に有効活用できるようになるため、ぜひ計算にチャレンジしてみてください。
計算の前に知っておきたい「W・H・kWh」
蓄電池容量を計算する前に基礎知識として「W・H・kWh」について覚えておきましょう。W(ワット)は家電製品の消費電力を表すための単位です。
例えばエアコンの本体を見ると、冷房や暖房を使用する際の消費電力が記載されています。また1,000Wは1kWのことです。1.5kWという表記があれば、1,500Wの消費電力であることがわかります。
H(アワー)は時間のことで、家電製品を何時間稼働させたかの数値です。kWh(キロワットアワー)は家電製品でいえば1時間の消費電力を表しています。蓄電池容量はこれらの単位を使用して計算するため、理解しておくと覚えておくと良いでしょう。
最適な蓄電池容量は「W ✕ H = kWh」で求める
蓄電池容量を求める計算式は「W ✕ H = kWh」です。普段使用している家電製品の消費電力と時間を掛け合わせた値が、自宅に合う蓄電池容量になります。なお蓄電池容量でいうkWhは、1時間で貯められる電力量のことです。
実際に蓄電池容量を計算してみよう
それでは実際に蓄電池容量を計算してみましょう。今回は停電時に使用する可能性が高い「エアコン(600W)・冷蔵庫(200W)・照明(100W)・テレビ(150W)」を例に計算してみます。
それぞれの家電製品を1時間使用すると1.05kWhの電力が必要です。例えば12時間これらの家電製品を使用したい場合は、12.6kWhの蓄電池容量が必要だということがわかります。
4人家族の一般的な1日の電力使用量は約13kWhといわれています。仮に12kWhほどの蓄電池を購入した場合は、4人家族の1日分の電力のほとんどを賄えるでしょう。
このように太陽光発電から蓄えた電力を12時間分も使用できれば、大幅に電気代を削減できます。停電時であっても、家電製品を長時間使用することもできるでしょう。
自宅で使用している家電製品の消費電力から使用する時間を掛け合わせることで、自家消費や停電時に必要な蓄電池容量を計算できます。必要な蓄電池容量は使用する家電製品の消費電力や時間によって異なるため、現状を把握して必要な容量を計算してみましょう。
後悔しない蓄電池の選び方
ここでは導入して後悔しない蓄電池の選び方を紹介します。それぞれのポイントを抑えて選ぶことで、蓄電池の恩恵を多く受けられるでしょう。ぜひ蓄電池選びの参考にしてみてください。
電気使用量に応じて容量を決める
蓄電池は自宅の電力使用量に応じて容量を決めることが大切です。例えば1日の電力使用量が5kWhなのに、家庭用の最大容量である16kWhほどの蓄電池を導入しても活用しきれません。
蓄電池は容量が大きくなるほど本体価格が高額になります。活用しきれない蓄電池を導入しても、本体価格等の初期費用を回収する期間が長くなってしまうでしょう。自宅の電力使用量や停電時に使用したい家電製品を考慮して、蓄電池容量を選ぶのがコツです。
設置スペースに収まるサイズを選ぶ
自宅の設置スペースに収まるサイズの蓄電池を選びましょう。蓄電池は容量が多くなるほどサイズが大きくなりがちです。また蓄電池を設置するには人がメンテナンスできるほどの、スペースを確保する必要があります。
蓄電池を置くための床が重さに耐えられるかどうかも重要です。床が重さに耐えられなければ蓄電池が倒れて破損したり、周辺の機器や壁などを損傷してしまう恐れがあります。蓄電池が大型化するほど重量も重くなるため、設置スペースに合うサイズを選択しましょう。
長期間使うならサイクル数の多いものを
蓄電池を長期間使用するなら「サイクル数」の多いものがおすすめです。サイクル数とは蓄電池の寿命のことです。1サイクルは蓄電池の充電が0%のときに100%まで充電し、再度0%まで使用した際にカウントされます。
例えば6,000サイクルの蓄電池を1日1サイクルで使用した時の寿命は、「6,000サイクル ÷ 365日」で約16年です。サイクル数の多い蓄電池では12,000サイクルのものがあり、単純計算で約32年使用できます。
蓄電池の寿命は使用方法や環境などによって異なるものの、長期間使用したいのであればサイクル数の多いものを選びましょう。
停電時でも快適に過ごすなら全負荷・200V
停電時でも普段どおり快適に過ごしたいのであれば、全負荷型で200V対応の蓄電池を選びましょう。蓄電池には全負荷型と特定負荷型の2種類があります。全負荷型は停電時でも家中の家電製品が使用でき、特定負荷型は特定の家電製品のみ使用できるものです。
また200Vに対応している蓄電池を選ぶことで、エアコン・IHクッキングヒーター・電子レンジ・給湯器などの家電製品が使えます。停電時でもより多くの家電製品を使用する場合は、全負荷型で200V対応の蓄電池を検討してみてください。
寒い地域なら寒冷地・海に近い地域なら塩害仕様
蓄電池を使用するのが寒い地域であれば寒冷地仕様、海に近い地域であれば塩害仕様が最適です。北海道や東北などの寒冷地(-10度以下になる地域)で蓄電池を使用する場合は、-20度まで対応している寒冷地仕様を選んでください。
通常の蓄電池は動作温度が-10度まで対応しているものが多く、それ以下の温度で使用すると動作が止まってしまう等のトラブルにつながります。
海に近い塩害地域であれば塩害仕様の蓄電池を選んでください。塩害地域に通常の蓄電池を設置すると、海から吹く塩分が含まれた潮風や波しぶきの影響により劣化や故障の原因になります。塩害仕様の蓄電池は防水や防錆などの性能が高くなっているのが特徴です。
地域の特性に合った蓄電池を選べば、劣化や故障の頻度を抑えて寿命が伸びやすくなります。
保証年数は長いほうが安心
蓄電池の補償の長さも選ぶ際のポイントです。蓄電池は15〜20年ほどの使用できるため、長期補償が付いている方が安心できます。
国内メーカーの保証期間は10〜15年ほどが一般的です。より長い保証期間がある蓄電池を選ぶことで、長期間の使用でも安心できるでしょう。
ただしメーカーによって保証期間が異なるため、よく確認しておく必要があります。また同じメーカーであっても、すべての機種に同じ保証期間が付いているとは限りません。同じメーカーでも、機種によって保証期間の長さが異なることがあることも覚えておきましょう。
蓄電池を導入するデメリット
ここからは蓄電池を導入するデメリットを紹介します。蓄電池のことを、より深く知るためにも覚えておくと良いでしょう。
容量が多くなるほど高額になる
蓄電池は容量が多くなるほど高額になります。例えばオムロンの「KP-BU42-A」という機種は、蓄電容量が4.2kWhで希望小売価格は約110万円です。一方で「KP-BU164-S」という機種は、蓄電容量が16.4kWhで希望小売価格が500万円を超えています。
一概に容量だけで価格は決まらないものの、大きくなるほど高額になりやすいといえるでしょう。そのため自宅の電力使用量や目的に適した容量の蓄電池を購入しないと、コストパフォーマンスが悪くなります。
設置場所によっては導入できない
蓄電池は設置場所によって導入できない可能性があります。例えば蓄電池を置く床は重量に耐えられる材質や強度が必要です。蓄電池は大きいものでは100kg以上の重さがあるため、床が脆いと地震や強風で倒れてしまう可能性があります。
また蓄電池は精密機器なので、直射日光が当たる場所や湿気が多い場所への設置は推奨されていません。設置する場所が蓄電池に適さない場合は、蓄電池の劣化や故障につながり寿命が短くなるでしょう。導入前に蓄電池に適した場所を確保できるのかを確認してください。
充放電回数が多いと寿命が早くなる
蓄電池の充放電回数が多くなるほど寿命が早くなります。蓄電池は寿命の目安となるサイクル数があり、充放電の回数が多くなるほどバッテリーの劣化が進んでしまうためです。
蓄電池は自宅への給電以外にも、V2Hという設備を導入すれば電気自動車への充電も行なえます。使用頻度が多くなれば寿命も必然的に早くなるでしょう。1日に2サイクルのペースで使用した場合は、一般的な蓄電池の寿命よりも半分に減ってしまいます。
自宅で使用する際の充放電回数が多い場合は、寿命がより長くなりやすいサイクル数の多い蓄電池の導入を検討してみましょう。
蓄電池を導入するメリット
蓄電池を導入すると多くのメリットが生まれます。それぞれのメリットを解説するので、蓄電池を導入する際の参考にしてみてください。
電気代の節約につながる
蓄電池を活用すれば電気代を節約できる可能性が高いといえます。太陽光発電の余剰電力や安い深夜電力を貯めておき、単価が高かったり電力使用量が多かったりする時間帯に使用すれば電気代を節約できるでしょう。
また電力会社からの買電に頼らず、太陽光発電の電力のみで自家消費率100%を目指すことも可能です。現状の電気代が高いと感じているのであれば、蓄電池の導入で大きな節約につながる可能性があります。
停電時に安心して電気が使える
停電時に安心して電気が使えるのも蓄電池のメリットです。蓄電池は電気を貯めておけば、必要なタイミングで自宅へ給電できます。そのため蓄電池に貯めてある電気を、停電時に使用することが可能です。
そのほか、全負荷型で200V対応の蓄電池であれば、停電時でも家中の家電製品が使えます。また停電時に自動で自宅へ給電できる「自立運転モード」に切り替わる機種もあるため、蓄電池は停電時の心強い味方といえるでしょう。
太陽光発電の余剰電力を有効活用できる
蓄電池があれば太陽光発電の余剰電力を有効活用できます。太陽光発電で自家消費しつつ余剰電力を蓄電池に蓄えておけば、電力使用量の多い時間帯や停電時などにお得な電力を使用できるでしょう。
余剰電力を売電することもできますが、あまり得策とはいえません。売電単価は年々下がっており、現状では売電するよりも自家消費に充てたほうがお得になる可能性が高いためです。このように太陽光発電の電力を貯めて、好きなタイミングで活用できるのは蓄電池の魅力の1つです。
太陽光発電のパワコンが新しくなる可能性あり
太陽光発電をすでに設置している場合は、蓄電池を新たに導入することでパワコンが新しくなる可能性があります。太陽光発電のパワコンを新しくしたいと考えているなら、「ハイブリッド蓄電池」の導入がおすすめです。
ハイブリッド蓄電池は、本体と太陽光発電も制御できるパワコンが一体になっているタイプです。そのためハイブリッド蓄電池を新たに導入すれば、交換をしなくてもパワコンが新しくなります。太陽光発電のパワコンの寿命が近づいている場合は、ハイブリッド蓄電池の導入を検討してみると良いでしょう。
V2Hがあれば電気自動車への充電も可能
蓄電池はV2Hという設備があれば、電気自動車への充電が可能です。蓄電池だけでは自宅への給電が行えても、電気自動車への充電は行えません。頻繁に電気自動車に乗るのであれば、蓄電池とV2Hを有効活用すれば電気代が安くなるでしょう。
またV2Hがあれば電気自動車の電気を蓄電池へ貯めることも可能です。停電時かつ蓄電池に電気が溜まっていない場合は、電気自動車から蓄電池へ貯めて自家消費できます。電気自動車の電気を有効活用したい場合にも、蓄電池はおすすめといえるでしょう。
蓄電池の導入が向いていない人
蓄電池はすべての人におすすめできるわけではありません。ここでは蓄電池の導入に向いていない人を解説するので、導入する際の判断材料として覚えておきましょう。
電気代が高くない
普段から電気代が高くない家庭では、蓄電池は必要ない可能性があります。蓄電池のメリットの1つは電気代を節約できることです。節約する必要がない場合に導入しても、蓄電池のメリットを活かしきれません。
蓄電池は安い買い物ではないため、初期費用の回収までに時間がかかってしまうでしょう。停電時の備えとして導入するのであれば、蓄電池は活躍してくれます。使用する目的をはっきりさせたうえで、蓄電池の導入を検討してみてください。
昼間の在宅時間が短い
昼間の在宅時間が短い家庭でも蓄電池による電気代の節約は、あまり感じられないでしょう。一般的に昼間の時間帯は電気代が高くなりがちです。蓄電池は太陽光発電の余剰電力や安い深夜電力を蓄えて、電気料金の高い時間帯に使用すれば大きな節約効果があります。
昼間の電力使用量が少ない家庭では蓄電池に貯めている電気を有効活用し切れず、電気代の節約という意味では大きな効果が得られない可能性があるでしょう。ただし太陽光発電を設置している場合は節約効果に期待できるため、事前にシミュレーションしてみると良いでしょう。
設置スペースがない
蓄電池を設置するスペースがない家庭では導入自体ができません。蓄電池は大型のものになるほど広い設置スペースが必要になり、適している場所でなければ寿命を短くしてしまう可能性があります。
屋外に設置できない場合は室内用の蓄電池も検討してみましょう。室内用の蓄電池は屋外用よりもコンパクトなものがあるため、導入しやすいといえます。また屋外用でもコンパクトタイプの機種であれば設置できる可能性があるので、いろいろ探してみてください。
蓄電池の導入が向いている人
蓄電池の導入が向いている人の特徴は、主に3つあります。それぞれの特徴を把握しておけば、蓄電池を導入しても後悔する可能性が低いでしょう。
太陽光発電を導入している
すでに太陽光発電を導入している人、もしくは太陽光発電を新たに設置する人は、蓄電池の導入がおすすめです。蓄電池と太陽光発電は相性が良く、お互いの弱点を補ってくれます。
太陽光発電は電気を作れますが、作った電気を溜められません。一方、蓄電池は電気を生み出せないものの、溜めておくことができます。
このように太陽光発電と蓄電池は、溜めた電気を自家消費したり停電対策に活用できたりする相性の良い組み合わせといえるでしょう。
オール電化等の原因で電気代が高い
オール電化等の原因で電気代が高い人にも蓄電池はおすすめです。太陽光発電の余剰電力や安い深夜電力を貯めて活用すれば、電気代を節約できます。特にオール電化は家中の設備を電気で賄っているため、ガスと併用している家庭に比べて電気代が高いといえるでしょう。
オール電化かつ昼間の在宅時間が長い人は、より電気代が高くなります。オール電化専用の電気料金プランに入っている場合は、昼間の単価が高くなりがちです。そのため夜の安い深夜電力を蓄電池に電気を貯めておき、昼間に使用するようにすれば電気代の節約につながります。
停電時に備えたい
停電時の備えを考えている人は蓄電池の導入が最適です。蓄電池には停電時に自動で自立運転モードに切り替わる機種があり、特に操作をすることなく電気が使用できます。
全負荷型で200V対応の蓄電池を導入しておけば、家中の家電製品の使用が可能です。また容量が大きいほど停電時に電気を使える時間が長くなります。
停電時に備えて蓄電池を導入するなら、大容量・自立運転モードへの自動切り替え機能・全負荷型・200V対応という部分に注目してみてください。
蓄電池を導入する際のポイント
蓄電池を導入する際は、いくつか意識しておきたいポイントがあります。蓄電池の導入で失敗しないためにも、ポイントを覚えておきましょう。
実効容量に注目する
蓄電池を導入する際は「定格容量」よりも「実効容量」に注目してください。定格容量とは特定の条件下で蓄えられる電気量のことです。実効容量は実際に使用できる電気量のことを指します。
定格容量と実効容量は蓄電池の製品仕様に記載されているので、確認してみると良いでしょう。例えばニチコン「ESS-H1L1 」の定格容量は12kWhです。しかし実効容量を見てみると約10.3kWhとなっているため、実際に貯められる電気量は少ないことがわかるでしょう。
定格容量と実効容量の差が少ないほど、より多くの電気を溜められます。できるだけ多くの電気を溜めたいのであれば、定格容量だけではなく実効容量も確認するようにしましょう。
現状に合うものを選ぶ
現在の家族構成・電力使用量・生活スタイル・設置スペース・電気代などを考慮して、合うものを選んでください。
1日の電力使用量が少ないなら、容量が少ないコンパクトな蓄電池を選びましょう。停電時に家中の家電製品を使用したいなら、全負荷型で200V対応の蓄電池を選んでください。
蓄電池は初期費用が高めなので、活用し切れないとコストパフォーマンスが悪くなってしまいます。メーカーによって容量や機能が異なるため、よく検討して蓄電池を導入するようにしましょう。
太陽光発電との併用を検討する
蓄電池と太陽光発電は相性が良く、お互いの弱点を補ってくれます。太陽光発電の余剰電力を蓄電池に溜めて自家消費すれば電力会社からの買電量を抑えられるため、電気代の節約につながるでしょう。
また工事費が抑えられる可能性があります。太陽光発電と蓄電池を同時に設置することで、別々に工事をする必要がなくなるためです。トータルの費用は高くなりますが、長い目で見れば太陽光発電との併用はお得になるといえるでしょう。
複数の業者から相見積もりを取る
蓄電池を購入する際は、必ず複数の業者から相見積もりを取りましょう。蓄電池には「オープン価格」で販売されているものがあります。オープン価格とは製造業者が定価を決めずに、小売業者が自由に価格を設定できる仕組みです。
特に蓄電池は容量や機能などで価格が異なるうえに、オープン価格ともなれば相場がわかりづらいでしょう。そのため業者によっては、相場よりも高額な価格を提示してくる可能性があります。だからこそ相見積もりで価格を比較して見極めることが大切です。
信頼できる業者を見つける
蓄電池を導入する際は信頼できる業者を見つけることもポイントです。蓄電池は高額なうえに15〜20年ほど使用できるため、販売価格やアフターフォローなどで納得できる業者を選ぶのがコツです。
信頼できる業者は「施工実績が豊富、良い口コミが多い、接客が丁寧、蓄電池に関する知識が豊富、保証内容が充実している、連絡が取りやすい」などの特徴があります。事前に調べられることは調べておき、実際に関わるなかでも判断してみてください。
補助金を活用する
蓄電池は補助金を活用して安く導入できる可能性があります。蓄電池の補助金は国や地方自治体によって実施されていることがあり、公募期間や条件を確認して申請してみましょう。
補助金の多くは数万円〜30万円ほどの金額です。しかし自治体によっては最大100万円以上の高額な補助金を交付しています。
例えば東京都の「家庭における蓄電池導入促進事業災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」の補助金は最大120万円です。このように高額な蓄電池であっても、補助金を活用すれば導入しやすくなります。
ぜひ補助金についても意識して調べたり、販売店などに聞いたりしてみましょう。
おすすめの蓄電池メーカー
ここからは、おすすめの蓄電池メーカーを紹介します。それぞれの蓄電池メーカーに特徴があるため、よく確認しながら検討してみてください。
ハイブリッド蓄電池で国内No.1の「シャープ」
シャープの蓄電池は2021年に、ハイブリッド蓄電池の販売量で国内No.1になっているほど人気です。またやシャープ独自の「COCORO ENERGY」では、蓄電池・AI・HEMSを連携させることで、より快適なエコライフが遅れます。
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トライブリッド蓄電システムを開発した「ニチコン」
ニチコンの蓄電池では世界初の「トライブリッド蓄電池システム」が有名です。トライブリッド蓄電システムは、トライブリッドパワコン・蓄電池・V2H・リモコンがセットになっており、電気自動車を所有しているなら注目のシステムといえます。
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大手メーカーのOEMが得意な「オムロン」
オムロンは大手メーカーのOEMを得意としており、蓄電池の製造元として信頼性の高い企業です。オムロンの蓄電池の特徴は、豊富なラインナップ・安心の長期保証・大容量かつコンパクトなどがあります。
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独自のクレイ型リチウムイオン電池を誇る「京セラ」
京セラの蓄電池「Enerezza(エネレッツァ)」の特徴は、世界初の「クレイ型リチウムイオン電池」を利用している点です。クレイ型リチウムイオン電池は、安全性・長寿命・低コストを実現しています。
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AIの活用など多彩で高機能な蓄電池を販売する「伊藤忠商事」
伊藤忠商事の蓄電池「スマートスター」は、「グリッドシェア(AI)」が天気予報の情報を取得して充放電の最適化を行ってくれます。
また太陽光発電によって減らした二酸化炭素量に応じた世界初の「グリッドシェアポイント」もあり、現金やギフト券への交換に対応しているのも嬉しいポイントです。
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ハイブリッド型でも全負荷に対応させた「ダイヤゼブラ電機」
ダイヤゼブラ電機(元 田淵電機)の代表的な蓄電池「EIBSシリーズ」は、これまでにないハイブリッド型かつ全負荷対応なのが大きな特徴といえるでしょう。そのほか増設可能な機種がある、サイクル数が12,000回と寿命が長い部分なども注目です。
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独自の創蓄連携システムを持つ「パナソニック」
パナソニックの蓄電池は独自の「創蓄連携システム」が有名です。太陽光発電と蓄電池の連携がスムーズで変換ロスが少ないため、効率よく電気を利用できます。また安全性の高さや過充電を防ぐ自動充電システムなど、魅力的な特徴が多いのもおすすめできる点です。
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あらゆるユーザーのニーズに対応できる「住友電工」
住友電工の有名な蓄電池「POWER DEPOシリーズ」は、業界最小最軽量クラスであったり、大容量ながらもパワコン一体型でスマートなものがあります。
また無料で蓄電池の挙動を24時間監視してくれる「見守りサービス」が付いているため、トラブルに対する安心感が高いといえるでしょう。
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蓄電池とは思えないデザイン性の高さがある「テスラ」
テスラの蓄電池「Powerwall」の特徴は、一見、蓄電池とは思えないほどのデザイン性の高さです。
また13.5kWhと大容量にも関わらず、壁掛けに対応しているほどコンパクトなのも特徴といえます。定格容量と実効容量の数字が同じ点や、大容量の割に価格が安めなのも嬉しいポイントです。
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安くても安全性の高い蓄電池を販売する「ファーウェイ」
ファーウェイの蓄電池は価格が安いものの、しっかりと安全性の高さも確保しているといった特徴があります。また状況に応じた3つの運転モードがあったり、変換効率が高かったりするメリットも魅力的です。
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ファーウェイ蓄電池の評判は?メリットやデメリット、特徴を解説
まとめ
自宅に合う最適な蓄電池の容量を計算する場合は、「W ✕ H = kWh」で求められます。電力使用量を把握しつつ計算してみてください。
蓄電池を選ぶ際は容量以外にも「サイズ・サイクル数・停電時の機能・地域特性に合う仕様」などにも注目しましょう。
そのほか導入する際のポイントや、おすすめのメーカーなども参考にしていただければ、蓄電池で後悔する可能性は低くなります。現状を確認しながら自宅に合う最適な蓄電池を選んでみてください。