- 蓄電池の導入を考えているがメリットはあるのだろうか
- 導入するのに適している家庭の例が知りたい
こんな疑問をお持ちではないでしょうか?
そこで今回の記事では、蓄電池の基礎知識から一般家庭が導入するメリット・デメリット、どのようなご家庭が蓄電池を導入するメリットがあるのか解説していきます。
蓄電池の基礎知識
ここでは蓄電池の基礎知識について簡単に解説していきます。
そもそも蓄電池とは
そもそも蓄電池とは、電気を貯めておくことができる充電池のようなものです。
私たちの生活に身近な例で言うと、スマートフォンやタブレット端末に利用できるモバイルバッテリーなどが該当します。
電気を端末に貯めておく事によって、必要な時などに使えるよう準備しておくのが蓄電池の基本的な使い方です。
蓄電池が果たす役割
自宅で使う電力を貯めておき、必要になった時に電力を使用するというのが蓄電池が果たす基本的な役割です。
具体的には、オール電化のお家であれば、夜電気が安い時に電力を貯めておき、電気代が高い昼間に使うことで日常的に節約をすることができます。
またお家の発電システムと併用することにより、停電や災害時でも電気を何時でも使えるように備えておくことも可能です。
蓄電池の種類
蓄電池の種類については、主に次の2つの種類が挙げられます。
- 産業用蓄電池
- 家庭用蓄電池
どちらも基本的な役割は変わりませんが、産業用蓄電池の方は工業用機械を動かすために容量が大きいという特徴があります。
↓蓄電池の種類について詳しくはこちら!
蓄電池を一般家庭が導入する7つのメリット
ここでは蓄電池を一般家庭が導入する7つのメリットについて解説します。
停電時でも電気が使える
自宅に蓄電池があることによって、電気を充電して貯めておき、停電時の電気が使えない時に電気を利用することができます。
特に停電が長引くと、エアコンが使えないことで体調不良、携帯の充電切れにより連絡が取れないなど多くの悪影響を及ぼします
またメンタル面でも不安定になってしまうため、常に電気を使うことのできる状態を用意しておくというのは重要なこととなります。
高齢者の方やペットがいるご家庭では、電気が止まってしまうとかなり影響を受けてしまうので、そのようなご家庭にはかなりメリットがあるといえるでしょう。
エコな生活を送ることができる
最近は環境面を考慮したエコな生活、いわゆる「SDGs(持続可能な開発目標)」を意識している人も多くなっています。
特にクリーンなエネルギーを確保し利用するというのは、エコな生活を意識している人だけに重要なことというわけではありません。
蓄電池を導入することで、ご家庭でクリーンなエネルギーを利用し地球環境に配慮した生活を送ることができます。
また太陽光発電と併用することで、CO2を全く発生しない電力を利用し環境に負荷をかけず暮らすことが可能です。
少しでも今後も地球環境を良くしたいとお考えのご家庭には、蓄電池はまさに最適といえるでしょう。
長期的な節約が可能
ご自宅に蓄電池を導入すれば、電気料金が一般的に高いといわれている昼間に貯めた電気を使用することができるため、長期的な節約というのが可能です。
電気代というのは一般的に使う人が少なくなる深夜が安く、昼間の方が割高に設定されています。(※オール電化プランなどのプランが対象です)
深夜の安い電気を蓄電池に貯めておくことにより、割高である昼間の電気を使わなくても生活することができるようになるのです。
お住まいの場所によって電気代が昼と夜では大きく違うため、長期的な効果が期待できます。
災害時も電気があって安心
東日本大震災が起きた後に、震源地となった仙台市で行われたアンケートによると、震災後の生活で最も必要に感じられるのが「電気・ガス・水道」だったそうです。
参考: 東日本大震災に関する市民アンケート調査|仙台市
このように東日本大震災で被災してしまった人のほとんどが、電気・ガス・水道の復旧がいつになるかを最も必要な情報として挙げていました。
これは震災直後だけではなく、震災から1か月後であったとしても変わらなかったようです。
実際にアンケートでも震災3日後から1ヶ月後までのすべての期間、電気・ガス・水道がいつ復旧するかというのが最も必要な情報として最上位にありました。
被災しなければ電気などの必要性というのを実感することはできません。 しかし何も準備をしていないと被災をしてからかなり不便な生活を強いられてしまいます。
ご家庭に蓄電池を導入すれば、震災の時でも電気を使うことが可能です。
また太陽光発電を蓄電池とともに導入しているのであれば、停電が長く続いたとしても天候によっては昼間に電気を発電して、夜に使えるという生活ができるようになります
万が一の災害時に備えて、蓄電池や太陽光発電を導入するのも立派な災害対策の1つです。
太陽光発電と蓄電池の併用で光熱費対策が出来る
太陽光発電を使用することで、電気の自家消費・売電が可能となります。
つまり家で使う電気を自家消費で賄いつつ、売電による利益を生み出すことができるのです。
また現在は売電の金額より支払う電気代が高いことが多いため、状況によって売電をするより蓄電池に回して、電気代の削減が可能です。
東京電力の発表によると、2022年1月には、電力の需給が逼迫していることにより1年前と比較しておよそ「1314円」電気代が値上がりしたことが分かっています。
参考:燃料費調整のお知らせ(2022年2月分)|東京電力
またエネルギー庁でも、電力需給見通しを踏まえた需給ひっ迫・市場価格高騰対策が進められており、今後もこの動きは続いていきそうです。
参考:経済産業省エネルギー庁|2021年度冬季の電力需給見通しを踏まえた需給ひっ迫・市場価格高騰対策
現段階よりも今後の電気代が高騰する可能性は高いため、今から太陽光発電を導入することにより、今後払う光熱費を抑えることが出来ます
また地方自治体によっては太陽光発電、蓄電池導入における補助金・支援制度も利用することが可能です。
補助金制度は基本的に限りがありますので、利用できるうちにお申込みされることをオススメいたします
電気自動車に電気をためる、電気自動車の電気を使えるようになる
ご自宅に太陽光発電設備を導入し、なおかつ電気自動車を使用している場合、トライブリット蓄電池であれば、電気自動車に電気を貯めることが可能です。また電気自動車のエネルギーをそのまま自宅に使えるようになります
(V2Hシステムが設置されていることが前提となっております)
日中に車を使う機会が多い家庭でも、貯めておいた電気を夜に自動車へと送ることにより電気代の削減が可能となっております
トライブリッドで最高のエコ生活!特徴・価格・補助金など徹底解説
パワーコンディショナーが新しくなって効率も上がる
太陽光発電を既に導入されているご家庭では、蓄電池を導入することでパワーコンディショナーが新しくなって効率があがるというメリットもあります。
太陽光発電と蓄電池のパワーコンディショナーが一体化しているものを導入することで得られるメリットは、それぞれ次の通りです。
- スペースを節約できる
- パワコンが新しくなることで電気変換効率がアップする
- 効率アップにより売電量が増える
このようにパワーコンディショナーが新しくなることで得られるメリットは多いので、太陽光発電を既に導入しているのであれば、パワコン一体型の蓄電池を導入するのがおすすめです。
早期導入の方がメリットがある場合がある
2024年現在、国は蓄電池や太陽光発電を導入する家庭に向けて、補助金や支援制度などを積極的に行なっています。
今後どうなるかは分かりませんが、早めに導入することで補助金や支援制度を利用することができるため、お得に太陽光発電や蓄電池をご自宅で利用することが可能です。
実際に経済産業省が発表している資料の中でも、早期に導入するほど補助率が高くなることは明言されています。
参考:蓄電システムをめぐる現状認識|経済産業省
蓄電池のデメリット
蓄電池を導入する際には、メリットばかりがあるというわけではありません。
ここでは蓄電池のデメリットについて、具体的にどういったものがあるのか詳しく解説していきます。蓄電池のメリット・デメリットを正しく把握して、ご自宅に最適の蓄電池を導入しましょう。
導入の際に費用がかかる
蓄電池のデメリットとしてまず1番最初に挙がるのが、導入の際に費用がかかるということです。
どうしても蓄電池は高価なものであるため、初期費用がある程度かかることは避けられません。
ご自宅で使用する電気の量によっても変わりますが、容量が増えれば増えるほど蓄電池の料金というのは高くなってしまいます。
もっともご自宅に最適の大きさの蓄電池を選んだり、国や自治体による補助金や支援制度を使うことである程度初期費用は抑える事が可能です。
新日本エネックスでは、ご家庭ごとに最適の蓄電池や太陽光発電設備を紹介しています。
できるだけお得に蓄電池を導入したいのであれば、ぜひ新日本エネックスへご相談下さい。
耐久年数に限界がある
蓄電池は残念ながら永久に使えるというものではありません。
例えば、スマートフォンが「充電」と「放電」を繰り返すことで、バッテリーが劣化してしまうように蓄電池も少しづつですが年月が経過するごとに劣化してしまいます。
長い間使っていると、導入初期よりも蓄電可能な量が減ってしまうので、寿命を確認して導入するのも重要です。
もっとも耐久年数を迎えたらすぐに使うことができなくなるわけではなく、あくまでも蓄電量が少なくなるというだけなので、場合によっては長い年月使える場合もあるので安心してください。
外置きタイプの蓄電池はスペースが必要
外置きタイプの蓄電池を設置するためには、ある程度スペースが必要になります。
目安としては6kWh前後の蓄電池ですと「エアコン室外機」くらいのサイズで、ある程度のスペースは確保しておく必要があるでしょう。またそれ以上のキロワット数になると、より大型になる場合もあります。
またスペースだけではなく、以下のような条件を満たしていなければならない場合もあるので注意してください。
- 気温変化が激しくない場所か
- 重塩害地域でないか
- 直射日光が当たらないか
もっとも、室内置きの蓄電池はおおむね空気清浄機と同じぐらいのサイズがほとんどですので多くのご家庭様で設置が可能です。
住宅に適している蓄電池を選ばないと寿命が短くなる場合も
上述でも言及したように、蓄電池には設置場所にある程度制限があります。
これを知らずに住宅に適していない蓄電池を導入すると、大幅に寿命が短くなってしまう場合もあるので注意してください。
できるだけ長く蓄電池を利用したいのであれば、蓄電池に精通している専門の業者に相談しましょう。
【蓄電池のデメリットとそれを解決する方法のまとめ】
蓄電池のデメリット | 解決方法 |
導入の際に費用がかかる | ・それぞれの家庭に最適の蓄電池を導入する ・国や地方自治体の補助金・支援制度を積極的に利用する |
耐久年数に限界がある | ・できるだけ長持ちする使い方をする ・蓄電池に適した設置場所を選ぶ |
蓄電池を置くスペースが必要 | ・事前にスペースを空けておく ・太陽光発電とのパワコン一体型のものを導入する |
住宅に適している蓄電池を選ばないと寿命が短くなる(塩害や寒冷地など) | ・蓄電池に詳しい業者に相談する |
蓄電池を導入することでメリットがあるご家庭の例
ここでは実際に蓄電池を導入することで、メリットがあるご家庭の例について解説します。
太陽光発電導入済みのご家庭
太陽光発電導入済みで、売電が多いご家庭は特に蓄電池を導入することでメリットがあるといえます。
蓄電池を導入することで、太陽光発電で発電した電気を貯めておくことができます。
貯めておいた電気を自家消費用に使うことで電気代の節約をしたり、売電することで利益を生み出したりすることも可能です。
実際に太陽光発電と同時に蓄電池を導入したり、太陽光発電設備を導入してから蓄電池を買い求めるというご家庭も多いのも特徴になります。
オール電化のご家庭
オール電化のご家庭では、深夜の安い電力を利用することで節約をすることができます。
もっともオール電化であるため、日中の電気代は高価になりますが、それを解決できるのが蓄電池です。
蓄電池を導入することで、日中の電気代が高い時間の電力使用を抑えることができるので、より電気代を抑えることができます。
オール電化契約の最大のメリットは、深夜の安い電力を活用することで暮らしに使うエネルギー費用を抑えることができる点です。
その分日中に使用する電力は高価になりますが家庭用蓄電池システムを導入することで日中の電力購入を抑え、メリットを高めることができます。
また日中使用する電力を夜間貯めておくことで、日中に発生する電力需要を賄うことが可能です。
このようにオール電化のご家庭と蓄電池は非常に相性がよいので、実際に蓄電池を導入しているオール電化のご家庭も多いです。
オール電化契約だけど猫ちゃんや犬ちゃん等と住んでいると日中の空調が必須、ご自宅で仕事をされているなど、日中の電力が多いお宅ではその効果はより大きくなるので導入の検討をしてみてはいかがでしょうか。
↓エコキュートと蓄電池の相性について詳しくはこちら!
日中の電力使用が多いご家庭
上記でも少し触れたように、日中はどこの電力会社も電気代を高く設定しています。
しかし蓄電池を導入すれば、日中の電気料金を抑えることが可能です。
特に日中の電力使用が多いご家庭では、より電気代を節約できる場合がありますのでオススメといえるでしょう。
停電時や災害時に避難所に一緒に避難する事が難しいご家族がおられるご家庭
停電時には貯めた電気を使えるので、緊急時にも有効活用できる蓄電池ですが、発電機などが置いてある避難所では人間以外の動物を受け入れていない、避難所までの移動が難しい方がおられるご家庭にとっては、特に停電時でも電気が使えるメリットはとても大きいです。
移動することが難しいご家族または猫ちゃん、犬ちゃん等と一緒にお住まいのご家庭様には安心安全のメリットは大きいでしょう。
蓄電池の導入はメリットが多い!
今回は蓄電池の基礎知識から導入によるメリット・デメリットについて解説してきました。
蓄電池を導入することで得られるメリットは多く、多様な効果を見込むことができます。
またデメリットについても、導入にあたって色々な工夫や業者に相談することで、ある程度解決することが可能です。
新日本エネックスでは、それぞれのご家庭に最適の蓄電池を選ぶための説明やアドバイスをしています。
蓄電池導入に当たって、分からないことや気になることがあれば、まずは新日本エネックスにご相談ください。