「電気代が高くて家計が圧迫されている…」「電気代を抑えるために今すぐできる節約方法はないかな?」といった悩みを抱えているのではないでしょうか?
さまざまな原因によって値上げされている電気代によって、家計の負担は増加するばかりです。多くの原因は電力会社の経営努力では解決できないため、自分で行なえる電気代の節約方法を実践していくことが求められています。
今回の記事では年々上がっている電気代の平均額を紹介するとともに、今すぐ実践すべき節約方法を分かりやすく解説します。本記事を読めば電気代の節約方法がわかり、実践することで家計への負担を大きく減らせるようになるでしょう。ぜひ参考にしてみてください。
年々、高くなる電気代
近年、日本の電気代は多くの原因によって高くなっています。主な原因は以下の5つです。
- ウクライナ問題による燃料費調整額の高騰
- 再エネ普及に欠かせない再エネ賦課金の上昇
- 東日本大震災以降の日本における電力不足の影響
- 電気を届けるためのインフラ整備に必要な託送料金の値上げ
- 日米の金利差による円安の拡大
これらの原因は電力会社の経営努力を超えて影響するため、電気代の値上げを加速させています。
このような事態を受けて政府は「電気・ガス激変緩和措置」を実施。激変緩和措置によって2023年2月〜9月分までの電気代は、7円/kWh(主に家庭用・9月分は半額の3.5円/kWh)の値引きが適用されています。
また2023年8月以降は高騰していた燃料費が下がってきたことで、旧電力8社が電気代の値下げに踏み切りました。電気代の高騰は一旦、落ち着いてきたといえるでしょう。
しかし激変緩和措置が期間限定であることや今後の世界情勢によっては、再び電気代が値上がりする可能性は否定できないでしょう。そのため自分でできる電気代の節約方法を知って、コツコツと実践していくことが不可欠といえます。
電気代の平均額の推移
電気代がどれくらい値上がりしているのかを確認するために、年間の平均額を見てみましょう。以下は2人以上の世帯における年別・季節別の電気代の平均額です。
【年別:電気代の年間平均額】
年 | 年間平均額 |
2018年 | 10,764円 |
2019年 | 10,825円 |
2020年 | 10,670円 |
2021年 | 10,316円 |
2022年 | 12,678円 |
2023年(1~6月分) | 14,538円 |
※小数点以下切り捨て
※参考:e-stat
【季節別:電気代の平均額】
季節 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 |
1~3月(冬) | 13,720円 | 13,595円 | 12,845円 | 12,642円 | 14,847円 | 17,723円 |
4~6月(春) | 9,639円 | 10,553円 | 10,603円 | 9,609円 | 11,911円 | 11,354円 |
7~9月(夏) | 10,270円 | 9,584円 | 9,817円 | 9,419円 | 11,662円 | - |
10~12月(秋) | 9,430円 | 9,570円 | 9,418円 | 9,597円 | 12,293円 | - |
※小数点以下切り捨て
※参考:e-stat
2021年までの電気代は数百円ほどの金額で変動していました。しかし2022年に入ってからは、数々の原因によって約2,000円以上も値上がりしています。2023年8月からは電気代の値上がりが落ち着くものの、今後の世界情勢によっては再び値上がりする可能性もあるでしょう。
高くなる電気代への備えが必要
電気代が高くなる原因は、世界情勢の不安定さに影響するところが大きいといえます。日本の電源構成は化石燃料を必要とする火力発電に7割以上を依存しており、電気を作るためには海外から輸入しなければいけません。
今回のようにウクライナ問題や円安などの海外情勢が不安定になると、化石燃料の供給が少なくなって需要が高まると燃料費が高騰します。現状の日本の電源構成では、今後も電気代が値上がりしてしまう可能性が十分に考えられるでしょう。
このような問題は電力会社の経営努力だけでは解決するのが難しいため、自分たちでもできる対策を今からでも行っておく必要があります。
今すぐ実践すべき電気代の節約方法42選
今回は今すぐ実践すべき42の電気代の節約方法を紹介します。1つ1つは小さな節約方法ではあるものの、コツコツと積み重ねたり複数を実践すれば電気代は節約できるでしょう。また設備投資をすることで電気代を大きく削減することも可能なので、ぜひ実践してみてください。
【節約方法1】電力会社や料金プランの見直し
電気代を節約する効果的な方法の1つは、契約している電力会社や料金プランを見直すことです。似たような契約内容でも、電力会社や料金プランによって電気代が安くなる可能性があります。また支払方法を変更することでも安くなることがあるため、それぞれ確認してみてください。
旧電力から新電力に乗り換える
旧電力(既存の電力会社)から新電力(電力自由化以降に増えた電力会社)に乗り換えると、似たようなプランでも比較すると電気代が安くなることがあります。現在の電力使用量や電気代を把握しておき、シミュレーションを行うと良いでしょう。
例えば価格.comのシミュレーションで現在の契約状況を入力すると、安くなる新電力や料金が表示されます。状況次第では年間で5万円以上の節約につながるため、新電力への乗り換えも検討してみてください。
契約アンペア数を下げる
契約アンペア数を下げることで電気代の節約につながるでしょう。アンペア制のプランを契約している場合は、アンペア数に応じて基本料金が高くなります。
例えば、東京電力エナジーパートナーの従量電灯B・50Aの基本料金は1,476円20銭です。10A下げて40Aで契約すれば、基本料金が1,180円96銭になります。アンペア数を落とすだけで295円24銭の節約が実現できるでしょう。
ただしアンペア数を落とすとブレーカーが落ちやすくなるため、普段の電力使用量なども考慮して判断してください。
基本料金0円のプランを検討する
基本料金を下げて電気代を節約する方法としては、基本料金0円のプランへの乗り換えも挙げられます。以下は「0円でんき」のファミリー向けプランと、東京電力エナジーパートナーの従量電灯Bとの比較結果です。
【0円でんき・東京電力エナジーパートナーの比較】
電気代 | |
東京電力エナジーパートナー | 8,721円 |
0円でんき | 8,127円 |
差額 | -594円(年間で約7,000円ほどお得) |
※参考:0円でんき
新電力のなかには現状と変わらない、または高くなる可能性があります。そのため電力会社のシミュレーションなどで、事前に安くなるのかを必ず確認しておきましょう。
電気+ガスのセット割を活用する
ガスと電気を併用している家庭であれば、電気とガスのセット割で電気代が安くなります。東京電力エナジーパートナーでは、対象の料金プランとガスをセットで契約すると毎月102円(税込)の割引に。
Looopでんきでは、電気とガスのセット割で料金単価が1円割引になります。このようにガスも併用して利用しているのであれば、電気とガスのセット割を活用することで少しでも電気代を節約することが可能です。
電気代を口座振替に切り替える
電気代の支払方法を口座振替に変更すれば、電力会社によっては毎月55円(税込)/月の割引が適用されます。年間にすれば660円の節約に。現状で口座振替割引が適用される電力会社は以下のとおりです。
- 東京電力エナジーパートナー(2024年10月に廃止予定)
- 北陸電力(2024年4月に廃止予定)
- 中部電力ミライズ
- 関西電力
- 四国電力
口座振替割引が適用されるプランは、電力会社で異なるため確認しておくと良いでしょう。ただし口座振替割引を廃止する電力会社が増えているため、今後はポイント還元があるクレジットカードへの切り替えも検討してみてください。
【節約方法2】家電製品の使い方を工夫する
普段から使用している家電製品を、節電意識を持って工夫しながら使うと電気代の節約ができます。今回は家電製品のなかでも消費電力が多いものをピックアップしているので、ぜひ実践してみてください。
エアコンの設定温度を意識する
エアコンは設定温度を意識して調節すれば、電気代の節約につながるでしょう。エアコンを利用する際は、室温が夏28℃・冬20℃になるように設定することが推奨されています。エアコンの効果的な節約方法は以下のとおりです。
- 冷房時に1℃上げる(使用時間:9時間/日):年間約940円の節約
- 冷房の使用時間を1時間短縮する:年間約580円の節約
- 暖房時は1℃下げることで、年間約1,650円の節約
- 暖房の使用時間を1時間短縮する:年間約1,260円の節約
- フィルターを月に1〜2回掃除:年間で約990円の節約
そのほか室外機を熱や雪などから守るカバーを取り付けたり、サーキュレーターを使用したりすることでも、効率よく冷暖房の効果を得られるようになります。
照明はLEDや人感センサー付きを選ぶ
照明を白熱電球からLEDに変えるだけで、年間で数万円もの節約効果を得られます。例えば一般電球の60形相当4個を小型電球の40形相当のLED1個に変えるだけで、年間約13,440円もの節約に。
こまめに照明をオン・オフすることも節約の第一歩です。オン・オフが面倒くさいという人は、人感センサー付きのLEDを選びましょう。人に反応して自動でオン・オフしてくれるため、手軽に無駄を省いて節約できます。
冷蔵庫は必要以上に開け閉めしない
冷蔵庫は開けている時間を短くしたり、開閉回数を減らすことで電気代の節約効果が生まれます。また以下の内容も合わせて実践することで、年間で3,000円ほどの節約につながるでしょう。
- 設定温度を夏は「強」、春秋冬は「中」にして省エネ
- 冷蔵庫を壁から離して冷却効果を高める
- 冷蔵庫のなかを整頓して冷気を循環させる
冷蔵庫は消費電力が多い家電製品です。これらの節約方法を実践するだけでも効果が出てくるので、ぜひ実践してみてください。
テレビの明るさを下げる
何気なく見ているテレビは、ディスプレイの明るさを下げることで節約できます。32型のテレビの画面の明るさを最大から中にすることで、年間で約840円の節約効果が見込めるでしょう。
明るいほうが見やすいものの、最大から中に下げたとしても極端に見にくくはなりません。設定を中にするだけという手軽さなので、すぐにでもテレビの明るさを確認して下げてみてください。
省エネモードがあれば自動で明るさを調整してくれるため、活用していないときよりも節電できるようになるでしょう。
パソコンの明るさ調整やスリープ機能を活用
パソコンのディスプレイもテレビ同様に明るさを落とすことで、電気代の節約に貢献できます。パソコンのディスプレイにも省エネモードが備わっているものがあるため、節電を意識するなら活用しましょう。
またパソコンを長期間使用しないときはスリープモードではなく、シャットダウンしてください。スリープモードは通常時よりも省エネにはなるものの、1Wほどは電力を消費しています。
パソコンは立ち上げ時に消費電力が大きくなるため、頻繁にシャットダウンすると電気代が上がる可能性があるでしょう。1日に何度も使用するならスリープモード、数日間使用しないのであればシャットダウンという使い分けをしてみてください。
エコキュートでお湯を沸かしたら素早く入浴する
エコキュートは省エネ効果が高いため人気です。さらに効果的に節約するには以下の方法を実践してみてください。
- 保温時間を減らすためにも入浴間隔を短くする
- 熱を逃さないために浴そうにフタをする
- 省エネモードの活用で節電効果をアップさせる
- 保温が不要になったら「ふろ自動」をオフにする
- お湯の使用履歴で使い過ぎを確認して節電意識を高める
- ヒートポンプユニットの周りを整頓して効率アップ など
また追い焚き回数を減らすことで、年間で数千円ほどの節約効果が見込めます。エコキュートの省エネ効果を高めて、より節約できるようにしてみてください。
洗濯機の洗濯回数を減らす
洗濯機の場合は洗濯回数やすすぎの回数を減らすことで、年間で数千円ほどの節約に期待できます。洗濯物はこまめに洗うのではなく、なるべくまとめ洗いを意識してください。
どうしても洗濯回数が多い場合は、すすぎの回数を1回に減らしてみましょう。すすぎ1回で洗濯する際のポイントは、すすぎ1回用の洗剤を使うということです。
すすぎ1回でも洗える洗剤は泡切れ良いため、洗濯物に洗剤が残りにくくなります。汚れがひどい場合は、すすぎ2回にするといった部分的な使い分けも検討すると良いでしょう。
炊飯器の保温時間は短めに
炊飯器は保温時間に気をつけながら電子レンジも活用すれば、電気代を節約できます。炊飯器で1時間以上保温する場合は、電子レンジで温め直す方が消費電力を抑えられるでしょう。
一般的な炊飯器で、1時間保温するのに必要な電気代は約0.5円ほど(31円/kWhの場合)です。電子レンジで茶碗1杯分のご飯を、600Wで2分ほど温める場合の電気代も約0.5円ほどになります。
つまり1時間以上保温することが多い場合は、電子レンジを活用して温め直したほうが電気代を抑えられるでしょう。
温水洗浄便座の機能をオフにする
冬のトイレで活躍する温水洗浄便座は、使い方を工夫することで節約できます。温水洗浄便座には「瞬間式・貯湯式」の2種類あり、年間約2,500〜6,500円ほどの電気代がかかります。
そのため寒い時期だけ機能をオンにすると、電気代を半分以上節約できる可能性があるでしょう。また設定温度を低くしたり節電機能を使ったりすれば、さらに節約効果が高まります。
特に節電機能は年間の電気代を1,000〜2,000円ほど節約できる可能性があるため、ぜひ活用してほしい機能です。
【節約方法3】古い家電製品を買い替える
古い家電製品を最近の省エネ家電に買い替えることで、大きな節約効果が実感できる可能性があります。今回は買い替えることで節電効果を実感しやすい5つの家電製品を紹介するので、ぜひ買い替えを検討してみてください。
一般電球からLEDで約85%も節電可能
照明器具は一般電球からLEDに変えることで、約85%もの省エネに期待できます。LEDは一般電球よりも高価ではあるものの、長寿命なので長い目でみればお得です。
一般電球の価格が100円で2,000円のLEDランプに交換した場合、約9か月(27円/kWhの場合)で元が取れます。一般的なLEDランプの寿命は約40,000時間(約4年5か月)なので、交換した場合の節約効果は十分にあるといえるでしょう。
また白熱電球は交換する頻度が多くなるため、長寿命なLEDランプに変更すれば交換の手間も減ります。
冷蔵庫は約47%の節電ができる
冷蔵庫は10年前のものと比べて、約47%の省エネを実現してくれます。例えばHaierの468L(3人〜向け)冷蔵庫の年間電気代は11,880円(440kWh×27円)です。10年前の冷蔵庫を使用している場合の年間電気代は17,640円なので、買い替えることで5,760円の節約に期待できるでしょう。
冷蔵庫は常に電源を入れておかなければいけない家電製品なので、買い替えるだけで省エネ効果が約47%も得られるのは大きなメリットといえます。そのほか冷蔵庫の使い方も意識すれば、年間で約3,000円の節約になるでしょう。
テレビは約42%の節電効果がある
テレビも最近のものに買い替えると、約42%の省エネ効果が得られるでしょう。特に最近のテレビは待機時の消費電力が大きく削減されていたり、自動で明るさやテレビをオフにしてくれる省エネ機能があったりします。
例えば40型液晶テレビで比較してみましょう。2010年モデルの年間の電気代は、年間消費電力量が144kWhなので31円/kWhで計算すると4,464円です。2019年モデルの電気代は、年間消費電力量が84kWhなので、同じ単価で計算すると2,064円となります。
メーカーや型落ち商品によっては、同じ大きさで似たような機能があるテレビでも安いものがあります。最近のテレビに買い替えて省エネ機能を使ったり、明るさを調節したりすれば電気代の節約効果があるので検討してみてください。
温水洗浄便座は約28%の節電に貢献
温水洗浄便座も省エネ性能が高いものに買い替えると、約28%の節約になります。同じタイプの温水洗浄便座であれば、省エネ基準達成率が高いものを選ぶと良いでしょう。
例えば省エネ基準達成率が65%の製品は、年間消費電力量が277kWhで年間電気代が7,480円になります。一方で省エネ基準達成率が135%の製品は、年間消費電力量が135kWhで年間電気代が3,650円と半分以上も節約が可能です。
そのほかタイマーや自動節電、ふた自動開閉などの節約効果が高い機能がある温水洗浄便座もあります。ぜひ最近の温水洗浄便座への買い替えを検討してみましょう。
エアコンは約17%の節電を実現する
エアコンは2009年と2019年のモデルを比べると、約17%の省エネになります。エアコンは消費電力が高いため、省エネ性能が高いモデルに買い替えることが少しでも電気代を節約する近道です。
2009年のエアコンの年間消費電力量(平均)は978kWhとなります。電気代(31円/kWhで計算)は30,318円です。2019年の省エネタイプのエアコンの年間消費電力量は811kWh(平均)であり、電気代は25,141円と約5,000円安くなります。
またエアコンの省エネモードを有効活用すれば、より節約効果に期待できるでしょう。省エネ性能が上がっているエアコンに買い替えて、電気代を節約してみてください。
【節約方法4】節電グッズの活用
節電グッズも活用しながら節約していくと、さらに電気代を抑えられる可能性があります。節電グッズを活用した節約方法は手軽に実践できるものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。
手軽に待機電力をカットできる節電タップ
手軽に待機電力をカットできるのが節電タップです。節電タップは電源プラグを抜かなくてもコンセントに付いているスイッチをオフにするだけで、待機電力をカットできるでしょう。
待機電力は家庭で発生する電気代の0.5〜0.8%程度ですが、活用することで少しでも節約に貢献してくれます。ぜひ節電タップを活用してみてください。
室内の適温を保つのに有効な遮熱・断熱フィルム&カーテン
遮熱(外気の熱を室内へ入れない)または断熱(室内の熱を外に逃さない)のフィルムやカーテンは、室内の温度を保つのに有効です。日本建材・住宅設備産業協会によれば、冬に窓から抜ける熱は58%、夏に窓から入ってくる熱は73%にもなります。
つまり遮熱・断熱フィルムやカーテンを窓に貼ったり設置したりすれば、遮熱・断熱が高まって室内の温度を最適に保ちやすくなるでしょう。
掃除機を使用しないコロコロ・モップ
掃除機の電気代は年間で約1,000〜2,000円ほどになるため、クイックルワイパーなどのモップやコロコロを活用すれば節約できます。掃除機は人によって使用する頻度が異なるでしょう。
掃除機を多用する人は部分的にでもクイックルワイパーなどのモップやコロコロを使用すれば、少しでも電気代を節約することが可能です。微々たる金額ではあるものの、小さなことからコツコツと積み上げるのが節約のコツといえます。
エアコンの効果を維持するための日よけパネル・カバー
エアコンの冷暖房効果を維持するためには、日よけパネルやカバーが効果的です。エアコンは室内外の気温差が大きいほど電気代が高くなります。夏の日差しが室外機や周辺を高温にしてしまい、冷却するための消費電力が上がってしまうためです。
なお室外機が日陰にあれば日よけの効果は、あまり期待できません。ただし冬の積雪にはパネルやカバーは有効なので、状況次第で取り付けてみてください。
居住空間だけ温度調節可能なペットハウス
ペットがいる家庭で大活躍するのが、ペットの居住空間だけを温度調節できるペットハウスです。ペットの種類によっては、一日中エアコンを稼働させている家庭もあるでしょう。
エアコンを付けっぱなしにすると電気代が高くなるため、部分的に温度調節が行なえるペットハウスは節約効果に期待できます。例えばDeAt+(ディアットプラス)という製品は、24時間付けっぱなしでも月の電気代は約400円。検討する余地はあるでしょう。
エアコンをより快適にするサーキュレーター&扇風機
エアコンの冷暖房を、より効果的に室内に広めるにはサーキュレーターや扇風機が効果的です。夏の場合はエアコンの設定温度を2℃上げても、エアコン+サーキュレーターの組み合わせで涼しくなり最大で約17%の節電になるでしょう。
冬の場合においてもエアコンの設定温度を2℃下げても、エアコン+サーキュレーターで暖まるため最大で約24%の節電が期待できます。部屋全体を効率よく冷やす・暖めるときは、サーキュレーターや扇風機を活用しましょう。
窓際の遮熱に有効なすだれ・シェード
窓際の熱を遮熱するのに有効なのが、昔ながらのすだれです。特にエアコンを付けるまでもない日に日光を遮るには、すだれがベストだといえます。すだれは隙間が空いているため、日光を避けながらも風を通してくれるためです。
エアコンを使わなくて良いのであれば、それだけで節約できます。またエアコンを付ける日でもすだれで日差しを遮れば、消費電力を約53%も削減することが可能です。すだれ以外にも最近では、おしゃれな日よけシェードなども販売されています。
冷蔵庫内の冷風を効率よく循環させる収納トレー
冷蔵庫内を収納トレーを活用して整理整頓することで、冷風を効率よく循環させられるため節約効果があります。冷蔵庫内が乱雑に食品であふれかえっていると冷風の通り道が遮られてしまい、効率よく冷やすことができずに設定温度を下げることになるでしょう。
設定温度を下げた分だけ消費電力が高くなり、電気代が上がってしまいます。収納トレーを活用して整理整頓をして、設定温度を下げなくても効率よく冷風が循環できるようにしてみましょう。
体感温度を下げてくれる冷感インナー・タオル・マット
夏の暑い日に活躍する冷感グッズの活用でも電気代を節約できます。冷感インナー・タオル・マットなど、さまざまなグッズが販売されています。活用して体感温度を下げれば、エアコンの使用頻度や時間が少なくなる可能性があるでしょう。
エアコンの設定温度・使用頻度・時間が下がれば、その分だけ電気代も節約できます。手軽に購入できるので、ぜひ試してみてください。
体内からひんやりできる冷却リング
冷却リングは体内の温度を効果的に下げてくれる効果があるため、エアコンの設定温度・使用頻度・時間を抑えて節約できる可能性があります。冷やした冷却リングを首に付けておけば、首周りにある太い血管を冷やすことが可能です。
太い血管を冷やすことで効果的に体温を下げられます。冷却リングのほかにもタオルやスカーフといったものもあるため、必要に応じて活用してみると良いでしょう。
通常よりも冷却効果アップする扇風機用保冷剤
扇風機用保冷剤の活用で、エアコンの設定温度・使用頻度・時間を少なくして節約できるでしょう。扇風機は単純に送風するものなので、室温が高ければ冷たくありません。
扇風機用保冷剤を活用すれば冷気を扇風機で送風してくれるため、通常よりも送風が冷たくなります。熱中症にならないレベルの気温であれば、有効活用して電気代を節約できるでしょう。
寒さを防ぐ発熱インナー等の防寒具
寒さを防ぐための発熱インナーやアウターなどの防寒具も、暖房器具の電気代節約に貢献してくれるでしょう。発熱インナーが温かいのは、肌から出る水蒸気と繊維が吸着したときに出る熱を利用しているためです。
防風仕様のアウターは風を通さない素材が使われているため、冷たい外気を防いで体の熱で温めてくれます。暖房器具の使用回数や時間を抑えて節約できるようになります。
乾燥とは無縁のあったか湯たんぽ
湯たんぽは昔からあるエコな暖房器具であり、活用すると電気代を節約できる可能性があるでしょう。湯たんぽは、お湯の熱を利用しています。就寝時に活用すれば自然な温かさ、かつ温度がゆっくり下がっていくため、心地よい睡眠を実現してくれるでしょう。
足が冷え性な人は足元を暖めるのにも役立ちます。また、お湯を入れて利用する仕組みなので乾燥対策にも有効。エアコンで乾燥してしまう人にとっては、節電と乾燥対策になるでしょう。
省電力で体を温めてくれる電気ブランケッド
電気ブランケットは体の大部分を温められるため、エアコンの使用を抑えられるでしょう。電気ブランケットは省電力ながらも、しっかりと温めてくれるのが強みです。イメージとしてはコタツを身に着けている感覚といえます。
またタイマー機能が備わっているものであれば、消し忘れの不安もありません。ブランケットは丸洗いできるものもあります。節約効果に期待できるグッズの1つといえるでしょう。
体感温度を上げてくれる加湿器
加湿器は寒い時期でも体感温度を上げてくれるため、暖房機器の設定温度を上げなくてもよくなり電気代の節約が可能です。気温と湿度が高ければ体感温度が上がるように、気温が低くても湿度を上げることで体感温度が上昇します。
湿度が高いと体感温度が上がる理由は、汗が蒸発しにくくなり熱がこもるためです。汗は蒸発するときに熱を放出しています。加湿器で少しでも湿度を上げれば、からだから熱が逃げにくくなり体感温度を上げることができるでしょう。
【節約方法5】生活スタイルや節電意識を変える
普段の生活スタイルや節電意識を変えれば、電気代の節約に役立ちます。根本的な部分から少しずつ改善していくことで、長期的な節約効果が生まれるでしょう。実践しやすい内容を紹介しているので、ぜひ実践してみてください。
毎月の電気使用量をチェックする
まずは毎月の電気使用量をチェックすることから始めましょう。普段の電力使用量を料金明細で確認しておけば、月ごとの電気の使い過ぎを意識できるようになります。現状を把握しておくことが大切です。
早寝を心掛ける
早寝することで、夜の電力使用量を抑えて電気代を節約できます。夜は家族が集まりやすい時間なので、電力使用量も上がりやすくなります。深夜電力が安いプランであっても、早寝によって買電量が減れば電気代が抑えられるでしょう。
使用しないなら電源プラグを抜く
使用頻度の低い家電製品は、電源プラグを抜いておくと電気代の節約になるでしょう。家電製品は待機電力が発生するため、電源プラグから抜いておかないと微量ながらも電気代が発生します。電源から抜くのが面倒くさい場合は、節電タップを活用しましょう。
長期間使わないときはブレーカーを落とす
旅行や出張などで長期間、家を開けるときはブレーカーから落せば待機電力が減らせるため節約できます。ただしセキュリティなど落としてはいけないものもあるため、各家庭で落とすべきブレーカーを確認しておいてください。
【節約方法6】電気代を大幅カットできる設備投資を行う
これまで紹介してきた方法よりも、大幅に電気代をカットできる方法は2つあります。それぞれ設備投資が必要になるものの、長期的に見れば恩恵が大きくなる可能性があるため検討してみてください。
オール電化を検討してみる
オール電化にすると、ガス+電気の併用よりも光熱費を安くできます。例えば関西電力のシミュレーションでは以下の結果になりました。
【オール電化(はぴeタイムR)】
年間電気代 | |
オール電化 | 144,885円 |
【ガス + 電気】
料金の種類 | 年間光熱費 | |
ガス + 電気 | 電気代 | 119,393円 |
ガス代 | 87,358円 | |
合計 | 206,751円 |
比較条件は「プロパンガス・1月分の料金・電気料金15,000円・プロパンガス料金10,000円・エコキュート容量370L(4〜5人)」です。このようにオール電化のほうが年間で約62,000円(電化割引も含む)ほど安くなっていることがわかるでしょう。
オール電化にするには、IHクッキングヒーターとエコキュートで約60〜120万円ほどの費用がかかります。エコキュートに関しては補助金があるため、活用すれば費用を抑えられるでしょう。
太陽光発電・蓄電池を導入する
太陽光発電と蓄電池を導入すれば、電気代を大幅にカットできる可能性が高くなります。太陽光発電は自然の太陽光で発電するため、作った電気は0円で利用可能です。また余った電気を電力会社へ売電して収入を得ることができます。
蓄電池は太陽光発電の電気や安い深夜電力を貯めておき、電気代の高くなる時間帯に利用すれば節約効果が上がるでしょう。また電気が溜まっていれば好きなときに自宅へ給電できるため、停電時も大活躍します。
太陽光発電と蓄電池の導入は、大きな節約効果と停電対策を生み出してくれるでしょう。太陽光発電と蓄電池の導入を検討している人は、無料で相談や見積もりができる新日本エネックスへ問い合わせてみてください。
まとめ
今すぐ実践すべき電気代の節約方法は、大きくわけて以下の5つです。
- 電力会社や料金プランの見直し
- 家電製品の使い方を工夫する
- 古い家電製品を買い替える
- 節電グッズの活用
- 生活スタイルや節電意識を変える
それぞれの節電方法をコツコツと実践していけば、電気代は節約できるでしょう。2023年8月からは電気代が下がってくるとはいえ、まだまだ未来は予測できません。
自分でできる節約方法を少しずつでも始めて定着させられれば、電気代が高騰しても負担を減らせるようになります。大きな節約効果を実感したいのであれば、太陽光発電や蓄電池の導入がおすすめです。
太陽光発電や蓄電池の導入で不安な場合は、無料で相談や見積もりができる新日本エネックスへ問い合わせてみてください。